メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2013年07月09日配信

第368号 まとめて復習?『夏の3大テーマ』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2013/07/09━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!

            「秘密の皮膚科学」

     第368号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 今回は、次の3つの場面について
 まとめて復習いたします。
 
  ・汗をかいたとき
  ・日焼けをしたとき
  ・日焼け止めを使うとき


 いずれも、毎年この季節になると
 かならずご質問をいただく"定番テーマ"です。


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             ── まとめて復習? ──

              『夏の3大テーマ』の秘密

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 ▼夏のテーマ・その1 ~汗をかいたとき~


 ┌────────────────────────────
 | 
 | Q1.【汗をかくと痛痒いのはなぜ?】
 |
 | 
 | だいぶ暑くなり、顔に汗をかくようになりました。
 | ピリピリと痛痒いのが出てきますが、
 | このような症状は正常ですか?
 | 
 | ちなみに、皮膚には何も異常はないです。
 | 
 | 顔に汗をかいたら
 | 何度も水で顔洗っても良いのでしょうか?
 | 
 |                     (40代・女性)
 | 
 └────────────────────────────


  →→→A1.痛痒いのは、肌が傷んでいるからです。


  汗はアルカリ性ですので"傷んだ肌"には刺激となります。

  洗浄剤を使わなければ、
  こまめに洗顔してもOK。

  洗顔できないときは
  濡れたタオルでぬぐうようにしましょう。

  肌に付着している汗のミネラル分も
  拭き取ることができます。
  このとき、ごしごしと強くこする必要はありません。

  汗を素手でぬぐうと、手に付着している
  一次刺激性物質の影響を受けてしまいます。

  肌が傷むと、さらに汗で刺激を感じやすくなりますので、
  素手で触らないよう注意してくださいね。




 ┌────────────────────────────
 | 
 | Q2.【子どもには保湿クリームや石けんが必要?】
 |
 | 
 | 子どもの肌について
 | 医師や育児書のアドバイスによれば、
 | 「とにかく保湿をしっかりすること」とあります。
 | 
 | 小さいときのケアが、そのまま成人してからの
 | 肌の美しさに反映するということです。
 | 
 | また、汗っかきの赤ちゃんは石けんで
 | 毎日洗いましょうとのこと。
 | 
 | 子どもにはこのようなケアが必要なのでしょうか?
 | 
 |                     (30代・女性)
 | 
 └────────────────────────────


  →→→A2.大人にも子どもにも、必要ありません。


  大人も赤ちゃんも、皮膚生理は同じです。
  洗浄剤を使用すると、肌トラブルの悪化要因となります。

  肌を傷めないよう、
  一次刺激性物質との接触に注意してあげましょう。

  汗や皮脂は、お湯のみで充分に落とすことができます。
  汗をかいたら、こまめに洗ってあげるとよいでしょう。






 ▼夏のテーマ・その2 ~日焼けをしたとき~


 ┌────────────────────────────
 | 
 | Q3.【早くもとの白さに戻す方法は?】
 |
 | 
 | この夏、日焼け止めをぬらずに
 | 過ごしてみようと思っていたのですが、
 | うっかり、焼けてしまいました(泣)
 | しかも、今日1日で!!
 | 
 | 子どもの幼稚園の送り迎えと、買い物にでたりで、
 | ちょこちょこ外にでていたからです。
 | そしたら、頬の高い部分が赤くなっていました。
 | ショックです(x_x)
 | 
 | とにかく今は、顔を冷やしています。
 | そして明日からは、シルクバウダーをつけようかなと。
 | 
 | そこで、日焼けしてしまったときのケア方法と、
 | 早くもとの白さに戻す方法を教えていたたきたいです。
 | 
 | ちなみに、私は焼けるとすぐに黒くなるほうです。
 | 
 |                     (30代・女性)
 | 
 └────────────────────────────


  →→→A3.何もつけずに、肌を休ませましょう。


  日焼けをした後の肌は
  軽い炎症状態になっていますので
  ご相談の文章にもあるように
  冷たいタオルなどで冷やしてあげると良いでしょう。

  一次刺激性物質と接触すると炎症がますます進み、
  肌を傷めてしまいます。
  接触に注意しましょう。

  その後シルクパウダーを......とのことですが、
  全成分に問題のないものでも、
  何かをつけておくことは、肌に負担となります。
  何もつけずに、肌を休ませるようにしてくださいね。

  「日焼け=シミ!」と思っている方は多いのですが、
  肌が健康であれば、日常生活レベルの日焼けをしても
  シミにならずに元に戻ります。

  必要以上に日焼けを怖がらないようにしましょう。

  ただ、お子さんの運動会などで
  長時間屋外で日傘や帽子を使わずに過ごす場合は、
  日焼け止めを使用したほうがよいでしょう。






 ▼夏のテーマ・その3 ~日焼け止めを使うとき~


 ┌────────────────────────────
 | 
 | Q4.【週1回のレジャー。日焼け止めを使うべき?】
 |
 | 
 | たとえば週1回のペースで
 | 山登りやハイキングなどのアウトドアを楽しむ場合、
 | 日焼け止めは使うべきなのでしょうか?
 | 
 | メルマガでも、日中長い時間外で活動するときは
 | 日焼け止めをつけた方がダメージは少なくすむ、
 | と書かれていますが......
 | 
 | 流石に週1ペースだと
 | 回復よりダメージの方が大きいですよね?
 | 
 | キレイな肌にはまだ遠いですが、
 | 思った以上の早さで肌の改善が進んでいるので
 | どうしたら良いのか迷っています。
 |                     (40代・女性)
 | 
 └────────────────────────────


  →→→A4.木陰や帽子でガードできないならば使用を。
        ただし、ダメージは残ります。


  こちらのご相談者は
  「思い切ってポイントメイクもやめたら
   シミのあった部分が透明感のある肌に変わってきた」
  というご報告をくださっている測定フェローです。

  肌が目に見えて改善しているので、
  日焼け止めをつけることに
  いつも以上に抵抗を感じるのでしょう。

  木陰や帽子で充分ガードできるようでしたら
  日焼け止めをつけなくてもよいのですが、
  そうでない場合は、日焼け止めをつけたほうが
  最終的には肌への負担が少なくなります。

  ただ、毎週1回の使用では
  紅斑値は下がっても、メラニン値が下がる間がなく
  次の接触をすることになってしまいますので、
  ダメージは大きいと思われます。

  ときどき、
  「海には行きたいけど日焼け止めは使いたくない」
  というメールも届きますが、
  日焼け止めを使うか、海に行かないか、
  どちらかを選択しなくてはいけません。

  どうしても日焼け止めを使いたくない場合は、
  紫外線の強い時間帯(10~14時)を避け、
  帽子や日陰を使って対策をしてくださいね。







 ▼まとめ  ~ 皮膚生理を知って、快適な夏を ~


 今回は、夏の3大定番テーマ
 汗・日焼け・日焼け止めについておさらいしました。

 白木さん、いかがでしたか?


 「屋外のレジャーで日焼け止めを使うかどうかは
  判断が難しいところですが、
  日常生活レベルの紫外線であれば
  過剰に怖がる必要はないと再確認できました!」


 今回のご質問でお答えしたように、
 肌が健康ならば、
 汗が刺激になることも
 日焼けでシミをつくることもありません。

 自信をもって、楽しく
 "何もつけない夏"をお過ごしくださいね。




 ☆質問・疑問などがありましたら、
  お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php




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