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2022年05月17日配信

日用品の基礎知識?『医師用テキスト ~洗濯洗剤編~』の秘密 | 第709号

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2022/05/17━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第709号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 前号は医師用テキストから
 「日用品の基礎知識」を紹介しました。


 「そういえば洗濯洗剤の解説が
  途中になっていたような」


 そうでしたね。
 今日は続きから。

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          日用品の基礎知識?

      『医師用テキスト ~洗濯洗剤編~』の秘密

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 ▼洗濯洗剤に使われる界面活性剤


 洗濯洗剤に使われる界面活性剤にも
 いろいろな種類があるんですよ。


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 ◆界面活性剤の種類

 界面活性剤にもいくつか種類があります。
 肌への刺激が少ないのは「AE系」のものです。


 【石けん】

 石けん由来の界面活性剤を使用したものは、
 洗濯後の布地に脂肪酸が残留します。
 脂肪酸は、一次刺激性物質です。


 【油脂由来の界面活性剤】

 ヤシ油など油脂由来の合成界面活性剤を使用したものは、
 洗濯後の布地に遊離脂肪酸が残留します。
 脂肪酸は、一次刺激性物質です。


 【AE(Alkyl Ether)系界面活性剤】

 比較的新しいタイプの界面活性剤で、使用後は
 自然界で分解されやすい。少量で汚れをしっかり落とせて、
 水によるすすぎによって布地への残留も少ないと考えられています。
 指定洗剤はAE系界面活性剤が使われています。


 【LAS(Linear Alkylbenzene Sulfonate)系界面活性剤】

 50年以上も前から洗濯洗剤につかわれている成分です。
 汚れを落とす効果が高いが、自然界にて分解されにくく、
 環境によくないことが指摘されています。
 粉洗剤によく使用されています。

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 「植物由来の界面活性剤使用」や
 「純石けん」などと書いてあると
 一見肌に良さそうな印象を受けますが。

 あくまでイメージにすぎません。


 「いっそのこと
  洗濯洗剤なしで洗ったら?」


 それができればよいのですが。

 日常生活では一次刺激性物質が
 身の回りに溢れています。

 衣類に付着したそれを落とすために
 十分な洗浄力が必要なんですよ。





 ▼洗濯洗剤で大切なことは?


 「洗剤の成分ってどうやって
  確かめたらいいんですか?」


 そうですね。
 確認してみましょう。


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 ◆洗剤選びで大切なこと

 1.付着している柔軟剤(陽イオン界面活性剤)などの
   落ちにくい一次刺激性物質を落とす充分な洗浄力があること
  ・AE系/LAS系の界面活性剤


 2.布地に洗浄成分が残留しないこと
  ・固形せっけん、粉末洗剤、粉末せっけんは溶け残り、
  布地に成分が残留します


 3.抗菌剤、蛍光増白剤、柔軟剤、シリコーンを含まないこと
  ・成分は水ですすいだあとでも布地に成分が残ります



 ◆洗剤を使用しない洗濯用品について

 1.洗濯ボール/洗濯リング

  洗濯洗剤を使わない洗濯用品などもあります。
  しかしながらこれらは柔軟剤、蛍光増白剤、
  抗菌剤などの一次刺激物質を落とすことができません。


 2.微生物洗剤

  自然由来のものには肌にやさしいイメージがあり
  何となく良さそうな感じがするかもしれませんが、
  これらも一次刺激性物質に対する洗浄力は不確かです。
  以下は使わないようにしましょう。

  ○竹炭
  ○米ぬか
  ○貝


 3.アルカリ剤

  以下の成分を含む物は使用しないようにしましょう。
  粉末が布地に残留し肌の弱い人へは刺激になります。

  ○重曹
  ○炭酸ナトリウム
  ○セスキ炭酸ナトリウム
  ○ケイ酸ナトリウム

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 「洗剤不使用の洗濯グッズの
  お問合せも多いですよね」


 ええ。
 科学的根拠が希薄なもの、
 十分な洗浄力があるか不明なものもあるので、
 注意してくださいね。




 ▼他にもいろいろ?刺激になる日用品


 洗濯洗剤について触れてきましたが、
 他にもかぶれた報告のある日用品には
 こんなものが。


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 2)落ちにくい加工をされた衣類、日用品

 抗菌作用のあるもの、ティッシュやマスクなどの
 日用品にも刺激物質が含まれていて肌荒れの原因となります。

 以下はかぶれた報告のあるもの一覧となります。


 ○抗菌・柔軟・UV加工されたグッズ

 ・寝具(枕カバー、シーツなど)
 ・家具(電話、ボールペン、パソコン、マウス、マウスパッドなど)

 ・衣類など身につけるもの
 (帽子、ヘアゴム、コンタクトレンズ、タイツ、ハンカチ、機能性新素材など)

 ・文房具
 ・メイクブラシ、メイク用スポンジ
 ・ヘアブラシ

 ・マット
 ・スリッパ
 ・調理器具

 ・マスク
 ・オーガニックコットンの衣類
 ・ティッシュ
 ・クリーニングに出した衣類


 ○抗菌剤

 ・お風呂用洗剤
 ・トイレ用洗剤
 ・殺菌系石けん&アルコール

 ・消毒薬
 ・消臭スプレー
 ・制汗スプレー、制汗シート

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 「こうやって見ると
  ほとんどすべてのものが
  当てはまりますね......」


 そうですね。
 それだけ加工をされたものが多いのですね。





 ▼おわりに ~予定変更です~


 いかがでしたか。
 これでひとまず理論編は終了です。

 次回からは実践編......ですが。

 その前に、みなさんがお答えくださった
 肌の悩み4区分のアンケートをまとめて
 紹介していきましょうか。

 お楽しみに!




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