メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2013年04月09日配信

第355号 これは刺激?『日常生活・3つの疑問』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2013/04/09━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!

            「秘密の皮膚科学」

     第355号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 前回まで3回にわたってお届けした
 "接触物の見つけ方"シリーズ。

 肌トラブルの原因として思い当たること、
 朝起きてから夜寝るまでの行動、触れたもの......

 などなどを、どんどん書き出していく
 『リストアップ方式』についてお話しました。

 実際にやってみると、
 日常生活でしたこと・触れたものが
 肌にとって刺激になるのかどうか
 判断がつかないことも多いかもしれません。

 今回は、フェローから寄せられた
 3つの疑問にお答えします。
 


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             ── これは刺激? ──

             『日常生活・3つの疑問』の秘密

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 ▼疑問その(1)――【食べ物】は刺激になる?

 ┌────────────────────────────
 | 
 | たまに脂っこい物、灰汁の強い物を食べると
 | 出口の無い小さな白い脂肪のかたまりが
 | 何カ所も顔に出来ます。
 | 
 | 食べ物も肌に影響を与えるのでしょうか?
 |                     (40代・女性)
 | 
 └────────────────────────────


 脂っこいものを食べると皮脂分泌が過剰になり、
 ニキビができる......。

 そんな情報を目にすることもありますが、
 肌は、特定の食べ物の影響を受けない臓器と言われています。

 油物を食べて皮脂分泌が過剰になることもなければ、
 過剰な皮脂分泌がニキビの原因になることもありません。

 ただ、肌の弱い人の中には
 暴飲暴食をして胃腸に負担をかけると、
 バリア力が低下するタイプの人がいます。

 胃腸に負担をかけた後、肌にトラブルが出るときは
 肌を傷めるものと接触していないか確認してみましょう。






 ▼"肌に良い食べ物"はある?


 「何かを食べて、それが直接
  肌に悪影響を及ぼすことはないんですね。

  反対に、何かを食べて、それが
  肌に良い影響を与えることは??」


 白木さん、同じご質問が
 フェローの方からも届いていますよ。

 結論からお話すると、
 なにか特定の食品を食べて
 肌の状態が改善することはありません。

 例えば、
 コラーゲンを含む食品をたくさん食べても、
 必ずしも肌のコラーゲンになるとは限りません。
 口から入ったものは、その後アミノ酸に消化分解されるからです。

 栄養は、いろいろな要素がバランス良く揃って
 初めて意味をなすものです。

 バランスの良い食事を心がけることが
 肌にとっても、健康にとっても一番良いことですね。

 野菜や魚だけでなく、
 ビタミンB群を多く含む脂分の少ない赤味の肉なども
 採るようにしましょう。






 ▼疑問その(2)――【メイクブラシ】は刺激になる?

 ┌────────────────────────────
 | 
 | 間接接触についてのメルマガ、とても参考になります。
 | 私も8項目を実践しているのに
 | なかなか良い状態にはなりません。
 | 
 | 化粧はしなくなりましたが、
 | どうしてもしなければならなくて
 | 一昨日ミネラルファンデを筆に載せて化粧しました。
 | 
 | 今朝起きると、額には新たなニキビが。
 | なぜできたのか考えていたところ、
 | ふと思い出したことが......。
 | 
 | メイクに使用した筆を、サウンドスタイルの
 | 中性洗剤で洗ったのはたった一度きり。
 | 
 | また、それ以外の筆は
 | 10年ほど普通のシャンプーや石けんで洗っていたのです。
 | 
 | 2回ぐらい中性洗剤で洗ったら
 | 筆についた残留物はとれますか?
 |                     (30代・女性)
 | 
 └────────────────────────────


 界面活性剤やシリコンの入った
 ファンデーションやチークをつけたブラシ、
 石けんやシャンプーを使って洗ったブラシには
 一次刺激性物質が付着しています。

 そのため、そのまま使用すれば肌に影響を与えます。

 1度洗っただけでは
 残留しているものを落とすことができません。

 サウンドスタイルの中性洗剤をぬるま湯にとかし、
 あと2回はブラシを洗い直してみましょう。






 ▼疑問その(3)――【美容院でのシャンプー・カラー】は刺激になる?

 ┌────────────────────────────
 | 
 | 三日前、美容院でシャンプーをしてもらったら
 | 肌が少し荒れてしまいました。
 | 
 | その日の夜、髪を綿手袋で良く洗いましたが、
 | ツヤツヤした感じはまだ残っています。
 | 
 | カラーリングの影響は一週間ほど続くようですが、
 | シャンプーも同じくらいなのでしょうか?
 | 
 | 洗髪の時に下を向いて後頭部を洗うと
 | 顔にお湯が流れてきます。
 | 
 | 髪についた刺激性物質が
 | 顔にかかってしまいますか?
 |                     (20代・女性)
 | 
 └────────────────────────────


 シャンプーもカラーリングも、
 肌の弱い人にとっては刺激となります。

 美容院に行った際に
 考えられる影響と対策をおさらいしておきましょう。


 ○シャンプーをしたとき

  髪につるつるした手触りのあるうちは、
  髪の触れた部分に赤みやカサつきが出ることがあります。

  1週間あれば、髪の手触りは
  ほとんど元に戻るようです。

  念のため、髪を洗うときは
  洗ったお湯が顔にかからないように注意しましょう。
  洗面器にお湯を溜めて洗うなどの工夫をしてみてください。


 ○カラーリングをしたとき

  洗髪時にカラー剤が色落ちする期間は
  ずっと肌に影響が出続けます。

  染める範囲にもよりますが、部分的なら1週間、
  全体なら2週間程度でしょう。

  肌が完全に元の状態に戻るまでは
  そこからさらに1週間くらいかかります。

  カラーリングをしたときは、洗ったお湯が
  できるだけ顔にかからないように髪を洗いましょう。


 ○カットだけでも

  美容院ではシャンプーやスタイリング剤などの
  たくさんの一次刺激性物質を扱っているため、
  美容師さんが一次刺激性物質に触れた手で髪を扱えば、
  カットだけでも間接接触をしてしまいます。

  カットだけのときも、美容院に行ったあとは
  綿手袋を使ってよく髪を洗いましょう。






 ▼[3つの疑問]はここまで。


 今回は、リストアップの過程で生まれた
 疑問にお答えしました。

 白木さん、いかがでしたか?


 「食事、メイク、美容院。
  いずれも身近なシチュエーションでしたね。

  私もチークブラシを洗わなきゃ。
  フェローのみなさんからのメッセージを読むと
  "することリスト"も増えていきますね!」



 次回は、
 実際に接触物をリストアップ&改善に取り組んだ
 フェローの報告をご紹介します。

 どうぞお楽しみに!




 ☆質問・疑問などがありましたら、
  お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php





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