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2022年05月31日配信

いよいよ実践編?『医師用テキスト』の秘密 | 第711号

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2022/05/31━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第711号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 先週は、肌の症状4区分の
 アンケート結果を発表しました。


 「今日からはまた医師用テキストの
  内容をご紹介する予定でしたね!」


 はい。
 今週からは【実践編】です。

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           いよいよ実践編?

        『医師用テキスト』の秘密

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 ▼まずは基本情報から


 どんなことを実践すれば改善できるか、
 詳しく解説しています。


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 1.基本の実践方法

 非接触生活を実践する上で基本となる
 8つの習慣について解説します。

 この8つの習慣は、約4,500件のモニター事例から
 実際に肌荒れをしたという報告のあった状況や、
 測定数値に大きな影響を及ぼした生活習慣を
 もとにまとめたものです。

 現在どのような暮らしをしていても、以下の8つを
 行うことで、一次刺激性物質との接触が
 避けられるようになります。


 8つの習慣

 (1)基礎化粧品、シャンプー・リンスを使用しない
 (2)肌にトラブルのあるときはメイクをしない
 (メイクが必要なときは、お湯のみで落とせるメイクに)

 (3)日常生活では日焼け止めを使わない
 (4)顔、身体、髪、手は水またはお湯のみで洗う
 (5)肌に触れる衣類や寝具は指定の洗剤で洗う

 (6)抗菌剤配合の浴槽用洗剤や、除菌・消臭スプレーを使用しない
 (7)クリーニングに出した衣類や寝具は直接肌に触れないようにする
 (8)日常的に手で顔や髪に触らない

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 「これはもうみなさんよくご存じの
  8つの生活習慣ですね!」


 そうですね、白木さん。

 とはいってもまだまだ一般的には
 (特に医療の現場では)知られていないのですが......。





 ▼基礎化粧品やシャンプーを使わない理由は?


 非接触生活では、化粧水などの基礎化粧品や
 シャンプーなどを使用しません。

 この理由も医師用テキストには
 詳細に記載しました


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 (1)基礎化粧品、シャンプー・リンスを使わない

  ○使わない理由

  本来皮膚には自ら潤いを生み出す力があります。
  化粧水、乳液、美容液などしっとりした使用感の
  ものをつけてしまうと、皮脂分泌の妨げとなり、
  肌は自ら潤う力を取り戻せなくなってしまいます。

  また、乳液や美容液などには一次刺激性物質が
  含まれています。そのため使用すると角質層は変性し、
  皮膚のバリア力が低下しカサつくようになってしまいます。 

  また、角質の細胞同士に隙間ができるため、
  知覚神経(かゆみを感じる神経)が隙間に入り込みます。

  そのため、知覚神経が皮膚表面の近くまで
  伸びてかゆみを感じることもあります。

  (☆「バリア力が低下しカサついた肌」図参照)

  ☆「バリア力が低下しカサついた肌」↓
   https://hisesshoku-derm.com/archives/2007/06/piripiri.php


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  シャンプー・リンスなど洗浄力や柔軟性を
  与えるものにも一次刺激性物質が使われています。

  洗うときだけでなく、髪をやわらかく、
  ツヤツヤ、サラサラした手触りにしているのも
  界面活性剤やシリコン(一次刺激性物質)です。

  シャンプー・リンス、トリートメントをした後の髪は、
  一次刺激性物質でコーティングされているので、
  シャンプーした髪が皮膚に触れただけで、
  赤みやカサつきをおこすことがあります。 



  ○代わりにやること

  顔、身体、髪、手は水またはお湯のみで洗います。
  詳しくは習慣(4)を参照してください。

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 「なんとなく習慣になってやっていましたが、
  理由を改めて読むとおさらいになりますね!」


 ええ。医師用の説明資料ですので、
 理論も交えて書いています。

 ただ、洗浄と保湿が常識になっている皮膚科では
 なかなか受け入れがたいかもしれませんね。





 ▼肌を傷めないメイクの方法?


 続いて、メイクについてです。


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 (2)肌にトラブルのあるときはメイクをしない

  ○メイクをしない理由

  毎日厚塗りのメイクをしてクレンジングで落とす、
  という生活を続けていると、肌の敏感(弱い)な人は
  健康な素肌を取り戻すことがなかなかできません。

  クレンジング剤を使わなければ落とせないほど
  しっかりと付着する化粧品(下地やリキッドファンデーション、
  クリームファンデーション)の使用をしないようにしましょう。 

  クレンジング剤は一次刺激性物質です。
  メイクをしてクレンジング剤で落とすという
  生活を毎日続けていると肌の弱い人は肌を傷めてしまいます。

  目の周りや頬にカサつき、ニキビ、赤み、かゆみ等が
  ある場合はアイメイクもお休みしてください。
  アイメイクだけを洗い流す時であっても、
  洗い流すための成分が顔全体に広がります。

  その結果、顔全体に一次刺激性物質がついてしまいます。

  コンシーラーだけでも部分的に使いたい、
  という方もいますが、隠したい部分は
  本来皮膚が傷んでいる部分です。

  思い切ってメイクをせずに過ごしたほうが
  早く健康な素肌に戻ります。 

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  ○メイクをしない代わりに

  ノーメイクで過ごしましょう。
  どうしてもメイクが必要な場合は
  「4.肌を傷めないメイク方法」を参照してください。


  ○補助製品

  ・シンプルファンデーション
  ・シンプルフェイスカラー
  (アイシャドウ、チーク、アイブロウ用に利用可能)

  ・各種メイク用ブラシ
  (ファンデーション用/チーク用/アイブロウ用/アイシャドウ用)


 ☆「4.肌を傷めないメイク方法」
  https://jstcd.or.jp/dataroom/howtoputthefoundation/

 「メイク方法まで書いてあるんですね!」


 はい。「メイクをしてはいけない」と言っても、
 どうしても装う必要があるときがありますね。

 そんなときにできるだけ、肌に負担のない方法を
 お伝えしています。





 ▼おわりに ~ご質問・ご感想をお待ちしています~


 改めて復習して、いかがでしたでしょうか。

 解説が多くなるので、
 2つの習慣しか紹介できませんでしたが。

 ご質問がありましたら
 お気軽にお知らせくださいね。




 ☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞ。

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