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2022年06月21日配信

間接的な接触にも?『医師用テキスト』の秘密 | 第714号

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2022/06/21━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第714号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 前回は「医師用テキスト」8つの生活習慣の
 5と6を紹介しました。


 「いよいよ残るはあと2つですね!」


 はい。特に8つ目の「間接接触」に
 留意してくださいね。

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           間接的な接触にも?

        『医師用テキスト』の秘密

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 ▼手荒れの一因にも


 7つ目の生活習慣です。


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 (7)クリーニングに出した衣類や寝具は直接肌に触れないようにする

  ○直接肌に触れないようにする理由

  クリーニングに出した衣類には、柔軟仕上げがされています。
  柔軟剤は界面活性剤であり、一次刺激性物質です。
  コートの襟が顎や頬に少し接触しただけでも、
  トラブルが出ることがあります。 

  クリーニングに出した衣類や毛布、マフラーは
  できるだけ直接肌に触れないように注意しましょう。


  ○クリーニングに出した衣類や寝具を使用する場合

  毛布など自宅で洗濯できないものには、
  自宅で洗濯したカバーをつけましょう。

  肌に触れやすいマフラーなどは自宅で
  洗濯できるものを選ぶこともできます。 

  コートなどクリーニングに出した衣類を着る場合は、
  直接肌に触れないように中に着るものを
  工夫するようにしましょう。

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 「クリーニングに出したものでも
  触らないわけにはいかないですよね」


 はい。
 手で触れるのはしかたないですが......。

 手がガサガサになったり、衣類が触れる
 手の甲や首にかゆみや赤みが出ることがあります。

 冬になると手荒れするという場合の
 一因は、クリーニングに出した衣類です。

 お知らせしている対策をしましょう。





 ▼直接触れなくても?


 8つ目は手や髪を介した接触です。


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 (8)日常的に手で顔や髪に触らない

  ○手で顔や髪に触らない理由

  肌の状態が気になり、顔に触れてしまうことが
  ありますが、触れたくなっても我慢しましょう。
  目には見えませんが、手には身の回りの
  柔軟剤や抗菌剤が付着しています。

  その手で肌に触れると、触れた部分に
  トラブルを起こすことがあります。
  手で髪を触ると髪に一次刺激性物質が付着し、
  その髪が触れた肌に影響が出ることもあります。


  ○代わりにやること

  手や顔や髪に触る場合は、必ず手についた
  一次刺激性物質を、落としてから顔や髪を触りましょう。
  洗顔、洗髪時にも習慣にしてください。 

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  ○手に付着した一次刺激性物質の落とし方

  流水の下でペーパータオルを使用して洗います。

  日常生活には、柔軟剤、抗菌剤を使用した
  衣類や家具、文房具等がたくさんあります。 
  何気なく手で触れているものには、ほとんど柔軟仕上げ、
  抗菌仕上げがされていると思ってよいでしょう。

  それらに触れると、手には柔軟剤や抗菌剤が
  付着してしまいます。 

  また、石けんやハンドソープで手を洗った後は
  手に脂肪酸が残留しています。
  「柔軟剤」「抗菌剤」「脂肪酸」といった物質は、
  一次刺激性物質です。 

  ○補助製品
  ペーパータオル
  秘密の手ぬぐい

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 「最初は手で触ることにこんなに
  大きな影響があるとは思いませんでした!」


 そうなんです。

 いつも同じ場所にニキビができる方が、
 手で触るのをやめただけでできなくなる、
 ということがよくあります。

 髪が触れる額や首筋、頬にニキビが
 できる方は、よく髪を触る傾向があります。

 無意識の方も多いのですが......。


 「当てはまっていたら
  手で触らないことを習慣にしてしまえば
  あとは楽ですよね!」


 その通りです、白木さん。





 ▼次回は~髪の毛について~です


 8つの生活習慣を1つ1つ、
 理由と代わりにやることを解説しました。

 まだまだ医師用説明資料は続きます。

 次はよくあるご質問をまとめた、
 髪の毛にまつわるあれこれです。




 ☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞ。
  →→ https://jstcd.or.jp/contact/

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