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2016年05月24日配信

第509号 初夏に知りたい『肌の弱い人の紫外線対策』の秘密(2)

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2016/05/24━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

            「秘密の皮膚科学」

     第509号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 初夏になり、紫外線にまつわる情報が増えてきました。

 日焼け止めをつけないとシミやシワができてしまうのでは!?
 と不安になっている方も多いかもしれません。

 今回は、最近いただいた
 紫外線についてのご質問にお答えしながら
 今年4月にお話した内容の補足をしたいと思います。
 
 ☆第504号 シミを防ぐためには『肌の弱い人の紫外線対策』の秘密
 http://hisesshoku-derm.com/archives/2016/04/504.php  

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            ── 初夏に知りたい ──

          『肌の弱い人の紫外線対策』の秘密(2)

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 ▼紫外線を浴びると肌が老化する?


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  『紫外線はシミ・シワの原因になりますか?』(50代・女性)
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  いつも参考にさせていただいています。

  "日焼け止めを使わないほうがシミは増えない"
  というお話、納得しましたが、巷で言われている
  紫外線による肌老化が気になります。

  紫外線が肌内部まで到達し、シワの原因になるとのことですが
  牛田先生の見解をお伺いしたいです。

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 日焼け止めや美白用化粧品のセールスで、
 
 『紫外線を浴びることで肌の弾性線維が破壊され、
  シミやたるみの原因になります』

 『自分に合った日焼け止めを
  肌にまんべんなく、しっかり塗りましょう』

 といったことがよく言われていますね。


 たしかに、紫外線は
 肌に刺激を与える一次刺激性物質のひとつです。

 夏の強い紫外線を、長時間、直接肌に浴び続けると
 ひどい場合は、皮膚が炎症状態となり、
 水ぶくれができてしまうこともあります。

 肌が傷み、シミやシワが現れやすくなります。





 ▼非接触生活でも紫外線対策は"必須"


 「非接触生活をしていても、
  紫外線を長時間浴びれば
  肌はダメージを受けますよね?」


 そうです、白木さん。
 
 ときどき、"非接触生活=何もつけない=紫外線対策もしない"
 という思い違いをされる方もいらっしゃるのですが、
 非接触生活においても、夏の紫外線対策は必須です。

 紫外線の強い季節(5~8月)の
 紫外線の強い時間帯(10~14時)に、
 長時間、屋外で肌を晒さなくてはいけない場合は
 必ず日焼け止めを使用しましょう。

 日焼け止めも一次刺激性物質ですが、
 この場合は、日焼け止めをつけたほうが
 肌のダメージを小さく抑えることができます。






 ▼日常生活では、日焼け止めに頼らない対策を


 日常生活では、なるべく日焼け止めを使わないようにしましょう。

 肌の弱い方が、日常的に日焼け止めをつけていると、
 肌が傷み、シミ・シワ・カサつきの原因となってしまうからです。

 帽子や日傘、長袖の衣類などを活用すると
 紫外線をガードすることができます。
 10~14時の外出を避けることも有効です。


 「帽子や日傘でガードしても、
  うっすらと日に焼けてしまうことがありますが、
  大丈夫でしょうか?」


 肌が傷んでいなければ、日常生活レベルの紫外線が
 シミやシワの原因となることはありません。

 非接触生活のベテラン実践者の方々からも
 そのようなご報告をいただいています。

 肌の色は元に戻りますので、安心してくださいね。






 ▼帽子について、こんなご質問をいただきました


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  『後加工ではない帽子なら大丈夫でしょうか?』(30代・女性)
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  これから日差しが強くなってくるので、
  帽子を購入しようと思ったのですが、
  メールマガジンのバックナンバーを拝見させていただくと、
  「UV加工」がされた帽子は避ける様にという記述がありました。

  帽子を探すなかで、
  「後加工(生地に紫外線吸収剤を吹き付ける加工)」ではなく、
  繊維に紫外線を遮蔽するセラミックスを「練り込んだ」
  生地を使って帽子を作っているメーカーさんを見つけました。

  この、後加工ではないUVカット帽子なら
  刺激にならないのではないかと思ったのですが、
  牛田さんはどう思われるか教えてください。

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 生地に練りこんであるタイプのものでも、
 肌に影響が出る場合があるようです。

 最近は、冷感タイプや温熱効果のある
 特殊な新素材の繊維を使った衣類などが増えてきました。

 そのような新素材との接触によって
 肌に赤みや湿疹、かゆみが出た、
 というご報告がたびたび届いています。

 残念ですが、肌の弱い方に
 "絶対に安心"と言うことはできないのが現状です。

 素材に練りこんであるものは、
 洗濯しても加工が落ちません。

 もし使ってみて、帽子が触れた部分に
 赤みやカサつき、かゆみが出るようでしたら、
 使用を見直してくださいね。






 ▼おわりに ~ 紫外線対策についての質問・ご報告を大募集! ~


 今回は、夏本番を前に、紫外線対策についてお話しました。
 白木さん、いかがでしたか?


 「毎年恒例のテーマですが、
  この時期になるとやっぱり不安になってしまう方が多いですね。
  私もそのひとりです」


 みなさんの不安が解消されることを祈って。
 日焼け止めをはじめとする紫外線対策についての
 ご質問を募集いたします!

 どんなことでもかまいませんので、
 知りたいことを書いてお送りくださいね。
 いただいたご質問にはメルマガでお答えいたします。

 また、
 『日焼け止めをつけずに過ごしています』
 『夏はこんな工夫をしています』
 といった体験談やアドバイスがありましたら、
 ぜひお寄せください。

 ☆こちらまで
   →→ http://jstcd.or.jp/contact/


 お待ちしております!

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