バックナンバーメールマガジン「秘密の皮膚科学」
2015年05月26日配信
第460号 楽しい夏を!『紫外線対策』の秘密
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2015/05/26━☆
健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!
「秘密の皮膚科学」
第460号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
みなさん、こんにちは。
シニアフェローの牛田専一郎です。
今年も、紫外線や日焼け止めについての
お問い合わせが増える季節になりました。
「日差しが強くなってくると
不安になってしまうんですよね。
このまま何もつけずに過ごしていいのかな? って......」
そうなんです、白木さん。
今のところ素肌で過ごしているけれど
これからどうしよう、という方が多いようです。
毎年恒例のテーマではありますが、
今回は紫外線対策をおさらいしましょう。
☆------------------------------------------------------------☆
── 楽しい夏を! ──
『紫外線対策』の秘密
☆------------------------------------------------------------☆
▼日焼け止め、夏もつけなくて大丈夫?
*===========================================================*
◆【今のところ、帽子と日傘でしのいでいますが】(40代・女性)
もう10年以上、ファンデーションはつけておりません。
石けん、化粧水のシンプルケアは続けておりましたが、
洗顔もぬるま湯で、その後、何もつけない生活に入って
2週間目くらいです。
そもそも、何もつけない生活を始めたきっかけは、
「日焼け止めだけはつけたほうがよいよ」とのアドバイスを受け
日焼け止め入り化粧下地を購入してつけたところ、
肌が乾燥するのを感じたことでした。
今は、日焼け止めをつけず、日傘と帽子でしのいでおります。
車の運転中も帽子をかぶっておりますが、それでも
日差しが強い日など、肌が少し赤くなることがあります。
(普段も、日焼けすると肌に赤みが出て、黒くはならないほうです)
日焼け止めの負担と、日焼けの弊害とを天秤にかけたとき、
このままでよいのか、気になっております。
それとも、もう少しガードしたほうがよいのでしょうか?
*===========================================================*
◆【いつまで日焼け止めなしで過ごせるか心配です】(40代・女性)
子どものお迎えのため、午後2時ごろに外出します。
その後、ついでに自転車で買い物をすることもあり、
外出は15分程度ではすみません。
まだ日差しが残っている時間帯なので、
焼け止めなしでは焼けてしまいます。
そこで、しばらく日焼け止めを使っていましたが、
8つの習慣(日常生活では日焼け止めを使わない)を思い出し、
やはり、つけないことにしました。
2・3日前からつばひろの帽子で出かけていますが、
焼けやすい体質でもあり、今後いつまで我慢できるか......
と思いながら一日一日過ごしています。
*===========================================================*
▼日常生活は、日焼け止めなしで
すっかり"悪者"のようなイメージが定着していますが、
シミには『肌の色を黒く変えて傷んだ部分を保護する』
という役割があります。
つまり、肌が傷んでいるからシミができるのです。
日焼け止めは、肌に刺激を与える一次刺激性物質を含み、
洗浄力の強い洗顔剤でなければ落とすことができません。
つけているときも、洗い流すときも、肌に大きな負担がかかります。
日焼け止めを毎日のようにつけていると肌が傷み、
シミ対策となるどころか、シミを作るリスクを増やすことになってしまいます。
肌が傷んでいなければ、
日常の活動(通勤・通学、買い物や散歩など)で日焼けをしても、
元の肌色に戻ります。
シミになることもありません。
日常生活では日焼け止めを使わずに、
こんな方法で対策してくださいね。
◆帽子や日傘を使う
※UV加工をした帽子は肌トラブルの原因となります。
指定の洗剤で洗っても加工が落ちない場合が多いので、
注意しましょう。
◆長袖の衣服(厚手の生地)をはおる
◆紫外線の強い時間帯(10~14時)の外出を避ける
◆日陰や木陰に入る
▼屋外では、状況に応じてつけましょう
*===========================================================*
◎【紫外線の強い時間帯に、屋外で過ごすときは?】(40代・女性)
紫外線対策の事で、是非とも教えて頂きたい質問があります。
私は肌が弱く、すぐに炎症を起こしがちな傾向があります。
そのような私ですが、最近ロードバイクを始めることにしました。
なるべく日中の走行は避けたいと思っていますが、
どうしても複数人数でのツーリングなど
紫外線の強い時間帯に活動せざるを得ないこともあります。
山や海ではなく、一般道路でのツーリングではあるとは言え、
数時間屋外で活動する場合には、また汗をかくようは場合には、
やはりただミネラルファンデーションをつけるよりも
きちんと日焼け止めを付けた方が宜しいでしょうか?
*===========================================================*
強い紫外線を浴びると、
肌は炎症を起こし、赤くなります。
夏場は15~20分ほどで肌が赤くなってきますが、
そのまま日に当たり続けると"やけど"状態になり、
肌が傷んでしまいます。
紫外線の強い季節(5~8月)の
紫外線の強い時間帯(10~14時)に
長時間にわたって屋外で活動をする場合は、
日焼け止めをつけましょう。
☆第279号 炎症に注意! 『日焼けがダメージとなるとき』の秘密
http://hisesshoku-derm.com/archives/2011/05/279.php
▼日焼け止めをつけた後は休息を
日焼け止めをつけると、肌にダメージが残ります。
使用後はなるべく肌に負担をかけないように心がけ
肌を休ませるようにしましょう。
「肌に負担をかけない日焼け止めはありますか?」
というお問い合わせも多いのですが、
どのような日焼け止めにも一次刺激性物質が含まれています。
残念ですが、おすすめできるものはありません。
状況に応じて、日焼け止め効果のあるものを選びましょう。
▼おわりに ~ 夏の日差しを楽しんで ~
今回は紫外線対策をおさらいしました。
白木さん、いかがでしたか?
「いつでもどこでも日焼け止め! ではなく
状況に応じて使うか使わないかを判断すればいいんですね。
今年の夏は肩の力を抜いて、のびのびと太陽の光を楽しみたいな」
こんな声も届いていますよ。
*━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━*
『日本の美白志向にびっくり』(30代・女性)
--------------------------------------------------------
夏は日焼けをややしたい(小麦色の肌が好きな)タイプ
なのですが、それでも大丈夫でしょうか?
アメリカで育ったので、
日焼けをすることにあまり抵抗がなく......。
日本はすごく美白志向なのでびっくりしています(@@)
*━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━*
『日焼け止めがなくても!』(30代・女性)
--------------------------------------------------------
中学生以来はじめて、日焼け止めを使わず、夏を過ごしました。
しかも紫外線が日本の7倍といわれるニュージーランドで。
私は太陽大好きで、天気がよければ、
一日じゅう外で勉強したり、遊んだりしてました。
毎日のように続けて、さすがに焼けたんですが、
すぐにもとに戻りましたし、シミなども
濃くはなっていないと思います?
もちろん帽子を毎日かぶっていましたよ。
これからも楽しみながら続けていきます。
*━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━*
みなさんも、紫外線や日焼け止めと上手に付き合って、
夏を楽しんでくださいね。
☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞこちらへ。
→→ http://jstcd.or.jp/contact/
関連性の高い記事
- 第414号 本当に大丈夫?『ノーファンデで過ごす夏』の秘密
- 第378号 日焼け止めで?『測定モニターの経過』の秘密(3)
- 第371号 補足します『何もつけない紫外線対策』の秘密
- 第358号 紫外線シーズン到来!『シミをつくらないためには』の秘密
- 第111号 今回もギモンに答えます『残暑の日焼け対策』の秘密
- 第98号 つければ安心?『日焼け止めとの付き合い方』の秘密
- 改善進行中?『3ヵ月のご報告』の秘密 | 第772号
- 日焼けしてしまったら?『日焼けのご質問3つ』の秘密 | 第765号
- 気になる?『夏の「こんなとき」』の秘密 | 第761号
- 気づいたら黒い?『そんなときは』の秘密 | 第756号
- 思い込み?『正解が少なかった設問は』の秘密 | 第735号
- 自然との共生?『非接触生活の意味』の秘密 | 第726号
- 保湿と紫外線の常識?『医師用テキスト』の秘密 | 第721号
- 医師用テキスト?『日焼け止めとシャンプー・石けん』の秘密 | 712号
- 第674号 焼けた?焼けてない? 『日焼け止めを使わない夏』の秘密
- 第663号 パウダータイプ?『日焼け止めの代わりになるのは』の秘密
- 第660号 改めてどんな変化が?『8つの生活習慣』の秘密
- 第573号 塗る?塗らない?『日焼け止め』の秘密
- 第518号 帰ってくる人?『断念と再開』の秘密
- 第512号 お答えします『紫外線・日焼け止めの疑問』の秘密
- 第404号 部屋の中でも?『室内の紫外線対策』の秘密
- 第368号 まとめて復習?『夏の3大テーマ』の秘密
- 第335号 ソバカスが?『測定モニターの経過』の秘密(2)
- 第279号 炎症に注意! 『日焼けがダメージとなるとき』の秘密
- 第278号 増えると黒くなる? 『メラニン値』の秘密
- 第277号 日焼け止めに頼らない? 『読者の紫外線対策』の秘密
- 第276号 お答えします『紫外線Q&A』の秘密
- 第237号 今年もそろそろ?『トラブル肌の紫外線対策』の秘密
- 第160号 石けんで落ちる?『日焼け止めをめぐる疑問』の秘密
- 第158号 夏の必需品?『子ども用日焼け止め』の秘密
- 第148号 毎年恒例?『初夏のシミ対策』の秘密
- 第79号 お日さまと上手に付き合いましょう 『もっと詳しく! 紫外線』の秘密(2)
- 第78号 お日さまと上手に付き合いましょう『もっと詳しく! 紫外線』の秘密(1)
- 第74号 『紫外線』の秘密
- 第73号 『スポーツと美肌』の秘密(3)
- 第32号 『日焼け止め』の秘密~後編~
- 第31号 『日焼け止め』の秘密~前編~
- 第13号 ほんとに悪者? 『シミ』の秘密
【次のエントリー】
→第461号 基本を再確認!『お湯洗髪の疑問』の秘密
【前のエントリー】
→第459号 あきらめないで!『改善が進まないときは』の秘密