メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2012年12月11日配信

第339号 積み重ね?『続・日常に潜む接触』の秘密(2)

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2012/12/11━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!

            「秘密の皮膚科学」

     第339号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 前回からお届けしている
 【続・日常生活に潜む接触】シリーズ。

 前回は、最近増えている
 接触の状況をご紹介しました。

  ☆第338号 増加中!『続・日常に潜む接触』の秘密
   http://hisesshoku-derm.com/archives/2012/12/338.php


 そして今回は......

 ○まだある接触の状況
 ○接触が続くと肌はどうなる?


 をテーマにお届けします。

 
 

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               ── 積み重ね? ──

            『続・日常に潜む接触』の秘密(2)

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 ▼前回に引き続き


  フェローのみなさんから寄せられた
 日常生活に潜む、
 何気ない接触の場面をご紹介します。


 ┌────────────────────────────
 | 
 | 【消臭剤をかけた寝袋に触れたら、指が!】
 | 
 | 
 | 先日、朝から両手の親指が久しぶりに痒く、
 | それで目が覚めたほどでした。
 | 
 | 前日何をしただろうと一日中考えていたら、
 | 思い当たる節が......。
 | 
 | 夫が消臭剤をたっぷり振りかけて干した寝袋を
 | せっせと裏返し、片付けたことを思い出しました。
 | 
 | 確かにその時、
 | 「何か気持ち悪いなあ」と思いながら
 | 片付けた記憶があったのです。
 | 
 | 日頃、私たちがどれほど体によくない物と
 | 何気なく接しているのかということを
 | 思い知らされる出来事でした。
 | 
 | でも、敏感になることも善し悪しだなあ......
 | とも思います^^
 | 
 | それと「なんとなく」という直感も大事ですねえ。
 | お蔭様でかゆみはその日一日で済みました。
 | 
 |                     (50代・女性)
 | 
 └────────────────────────────


 スポーツ用品にはさまざまな加工がされています。
 消臭剤を使わない場合もご注意を。

 防水・撥水などの特殊加工をされている
 ウェアとの接触によって、
 カサつきやかゆみが出る事例が報告されています。


 ┌────────────────────────────
 | 
 | 【ニキビの原因は毛布と下着でした】
 | 
 | 
 | 徹底的に接触しているものに対処したら、
 | 新しいニキビができにくくなりました!
 | 
 | ○毛布に、綿タオルを何枚も縫いつけて作った、
 |  襟カバーを付けた。洗えるので、衛生的。
 | 
 | ○秋ごろから保温性のあるインナーを着ていたが、
 |  背中の調子と、肌の乾燥が気になり、やめた。
 |  現在は綿のものを身につけている。
 |                     (30代・女性)
 | 
 └────────────────────────────


 このフェローの方からは、
 "8項目を守っているのに
  朝起きると必ずニキビができている"
 というご相談を何回かいただいていました。

 寝ている間、何かに接触しているのでは?
 というお返事をしていたのですが、
 どうやら原因は【自宅で洗えない毛布】。

 目には見えませんが
 クリーニングに出した毛布には柔軟剤が付着しており、
 その毛布に触った手で顔に触れることによって
 ニキビができていたようです。
 
 このご報告にもあるように、
 就寝中に手で顔を触ってしまうという人は、
 毛布全体にカバーをつけましょう。

 

 

 
 ▼接触が続くとどうなる?


 ここまで読者のご報告を紹介してきました。

 白木さん、いかがでしたか?


 「思いがけず接触してしまう状況がいかに多いか!
  あらためて痛感しました。

  ご報告をくださった方々は
  接触に気づくことができましたが、
  もし気づかずに接触が続いていたら......

  お肌はどうなってしまうのでしょうか?」

 

 日常的な接触が続くとどうなるか。

 測定フェローのMさん(40代・女性)が
 ご自身の経験をもとに
 こんなレポートを寄せてくださいました。


 ┌────────────────────────────
 | 
 | 【日常の"ジワジワ接触"が積み重なって......】
 | 
 | 
 | 半月前ほどに、歯医者で
 | 上の親知らずを治療しました。
 | 
 | とても治療しにくい箇所だったため
 | 殺菌・抗菌加工してある器具や担当医の手袋が
 | いつもより広範囲に何度も触れてしまいました。
 | 
 | 治療後、鏡でチェックしましたら
 | あっというまに肌はガサガサ。
 | その後色素沈着が濃くなってしまいました。
 | 
 | この1年、歯医者に月2~3回通っており
 | ASVCで肌の健康を取り戻しては、またすぐ
 | 治療で荒れてしまうという繰り返しでした。
 | 
 | 口角周りの色素沈着がなかなかきれいにならないのは
 | その影響かと思っています。
 | 
 | 肌が弱いと、一瞬でも刺激のあるもの接触すると
 | 影響が出てしまうことを改めて実感しております。
 | 接触はとてもおそろしい事ですね。
 | 
 | ガサガサしたり色素沈着したりすると
 | すぐに見た目に現れ、原因も分かりやすいと思いますが、
 | 日常生活でジワジワと接触しているものについては
 | 測定していただいて数値で確かめなければ
 | 気づかないことが多いです。
 | 
 | つい面倒で、時間がないから、
 | 少しくらいなら、1回くらい大丈夫......という接触が
 | ジワジワと影響することをシミジミと実感しています。
 | 
 | それが積み重なって日常になってしまい、
 | 水面下では着々とシミになったり色素沈着になったり、
 | 明らかになって初めて気づくということですね。
 | 
 | いかに接触を避けられるか、にかかっています。
 | 
 └────────────────────────────

 

 「所々でギクッとさせられるレポートでした。

  少しくらいならいいかと積み重ねた接触が
  やがてシミやシワ、くすみになるんですよね」


 肌の紅斑値が高い状態が続いたり、
 紅斑値が短期間で上下したりするのを繰り返していると、
 メラニン値が徐々に高くなっていきます。

 メラニン値は、下がるまで1ヶ月程度かかります。

 その期間中にさらに接触が続くと、
 メラニン値は下がることなく
 少しずつ数値が上昇し、
 くすみや色素沈着になっていくのです。

 

 


 ▼肌の変化はいつ分かる?


 「早い段階で気づくことができればいいですが......」


 とても微妙な変化ですから、
 毎日鏡を見ていても分かりにくいのです。

 それでも徐々に、ジワジワと数値は上がり
 目で分かる状態まで高くなって初めて
 シミやくすみに気づくことになる、というわけです。


 「少しでも接触を避けたいですね。
  そのためにできることは何でしょうか?」


 有効な対策のひとつは"洗濯"です。

 次回は、自宅では洗いにくい
 コートや毛布の手入れ法についてお話します。

 どうぞお楽しみに。

 


 ☆質問・疑問などがありましたら、
  お気軽にどうぞこちらへ。
  →→  http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php

 

 

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