メールマガジン「秘密の皮膚科学」

メールマガジン「秘密の皮膚科学」

2013年09月03日配信

第375号 石けんよりも?『洗濯洗剤の切り替えを!』の秘密(2)

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2013/09/03━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!

            「秘密の皮膚科学」

     第375号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆


 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 前回は、肌に触れる衣類・寝具の洗濯洗剤として
 『トップクリアリキッド』
 を指定する理由をお話しました。

  ☆第374号 "指定"のワケ 『洗濯洗剤の切り替えを!』の秘密(1)
   http://hisesshoku-derm.com/archives/2013/08/374.php


 洗濯洗剤シリーズ、2回目の今回は
 「石けんと合成洗剤」
 についてお話いたします。

 注:トップクリアリキッドは2019年4月24日のリニューアルで指定洗剤でなくなりました。

☆------------------------------------------------------------☆

            ── 石けんよりも? ──

            『洗濯洗剤の切り替えを!』の秘密(2)

☆------------------------------------------------------------☆


 ▼切り替えられないのは「合成洗剤だから」?


 「牛田さん。
  トップクリアリキッドは合成洗剤ですよね。

  化学的に作られたものには抵抗がある、
  という方が結構いらっしゃるようなのですが......」


 ええ。

 白木さんが言うように、
 "肌や環境に気を遣っている"という意識がある方ほど
 合成洗剤に抵抗を感じやすいようです。

 そして、そういった方々は
 【石けん】を選ぶ傾向があります。






 ▼石けんも合成界面活性剤です


 「なんとな~く、
  合成洗剤は人工のもの、石けんは自然のもの。
  というイメージがありますよね。
  実際のところはどうなのでしょうか?」


 このメルマガでも何度かお話していますが、
 石けんも、れっきとした合成界面活性剤です。

 石けんの製造過程では
 油脂とアルカリを加熱する
 ケン化などの化学合成技術が用いられています。

 家庭用品品質表示法のなかでは
 「合成洗剤」と「石けん」を区別する
 表示方法が示されていますが、
 実際にはどちらも合成界面活性剤なのです。

 詳しくはバックナンバーでどうぞ。

  ☆第82号 お肌にやさしい?『石けん』の秘密
   http://hisesshoku-derm.com/archives/2006/07/82.php






 ▼石けんは肌にやさしい?


 石けんの使用を推進するサイトでは
 次のようなメリットが謳われているようです。

 +------------------------------------------------+

  ・分解が早いので環境に優しく、
   石けんカスは微生物のエサになる

  ・皮膚から侵入しない

  ・石けんは、水で一定濃度以下に薄めると
   界面活性力を失う

  ・洗濯物をふんわり柔らかな肌触りにする

 +------------------------------------------------+


 合成洗剤のデメリットとして、
 これと逆のことを挙げていることが多いようですが......


 最近のAE系の界面活性剤は
 石けんよりも生分解性に優れています。

 また、
 ・経皮毒については化学的根拠が希薄なこと
 ・水で界面活性力を失っても
  皮膚や布地には脂肪酸が残留すること

 などを考慮すると、残念ながら
 『石けんが安全で肌にやさしい』とは言えません。

 肌の強い人ならば問題なく使えるかもしれませんが、
 肌の弱い人にはトラブルの原因となります。

 よかれと石けんを使い、
 かえって肌を傷めている方も
 けっして少なくないでしょう。






 ▼石けんを卒業したら


 「石けんからトップクリアリキッドに切り替えるとき、
  何か気をつけることはありますか?」


 長期間、石けんで洗濯をしていると
 洗濯槽に石けんカスが残留している可能性があります。

 洗濯洗剤を切り替えても
 残留している脂肪酸などが洗濯物に付着し、
 トラブル改善の妨げとなることも。

 石けんからトップクリアリキッドに切り替えるときは、
 まず洗濯槽を掃除しましょう。

 フェローの中には
 プロの業者さんに依頼した方もいます。






 ▼まとめ ~ 本気なら、今すぐ! ~


 このメルマガの配信は2004年秋に始まりました。

 創刊当初から肌に基礎化粧品や洗浄剤を使わない
 "何もつけない"についてお話してきましたが、
 洗濯洗剤や柔軟剤の影響について分かってきたのは
 2008年ごろからです。


 「化粧品をやめても、シャンプーをやめても
  ニキビや赤みが改善しない......

  そんな事例の原因探しをするなかで
  洗濯洗剤や柔軟剤に行き当たったんですよね」


 ええ、そうでした。

 かつての牛田のように
 洗濯洗剤と肌のトラブルを結びつけて考えたことがない方も
 多いかもしれませんが、

 衣類や寝具は素肌に長時間触れるもの。
 それらを洗う洗剤は、大きな影響力を持っているのです。


 「なるべく指定の洗剤を使う」
 「今使っている洗剤がなくなったら使う」

 という声も聴こえてきますが、
 中途半端な取り組みでは肌の早期改善は望めません。

 肌を早く、きれいに、健康に!
 と願う方はすぐに洗濯洗剤を
 『トップクリアリキッド』に切り替えましょう。

 やがて訪れる変化に、驚くはずです。



 次回はいよいよ、洗濯洗剤シリーズ最終回。
 よくいただくご質問にお答えします。



 ☆質問・疑問などがありましたら、
  お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php




メールマガジン「秘密の皮膚科学」

関連性の高い記事

【次のエントリー】
 →第376号 洗浄力も重要 『洗濯洗剤の切り替えを!』の秘密(3)

【前のエントリー】
 →第374号 "指定"のワケ 『洗濯洗剤の切り替えを!』の秘密(1)

このページのTOPへ