メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2011年06月07日配信

第280号 赤みが増すのはどんなとき?『数値で見る肌の変化』の秘密

 みなさん、こんにちは。
 コスメプロデューサーの牛田専一郎です。

 「牛田プロジェクト」では
 2005年6月から測定モニターを、
 2006年11月から読者モニターを募集しています。

 それ以来、たくさんの方々のご協力をいただいて
 一次刺激性物質との接触や
 体調による数値の変化について測定を続けています。

 今回は、もうすぐ測定歴2年になる
 モニターの事例をご紹介します。

 肌の変化を長期にわたり追っていくと
 どのようなことが分かるのでしょうか?


☆------------------------------------------------------------☆

         ── 赤みが増すのはどんなとき? ──

           『数値で見る肌の変化』の秘密

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 ▼(今更ですが)測定はこんなふうに行っています


 測定では、毎回
 目の下・額・頬の3箇所の数値を測ります。

 紅斑値が30以上上昇すると、
 肌に何らかの接触があることをお伝えしています
 (30以内であれば、日常的な上下の範囲内です)。


 「スタートから6年が経って
  牛田さんもすっかり測定のベテランになりましたよね~!」


 ......と白木さんにもほめられ(ひやかされ?)ていますが
 測定を継続するうちに、なぜ数値が増減したのか
 その原因がすぐに思い当たるようになりました。

 ご本人に自覚がない場合は、
 こちらからいろいろな可能性をお話して
 一緒に見つけ出す、ということをしています。


 「お話をしている最中のしぐさで
  原因が見つかることもあるんですよね」


 そうなんです。
 例えば、よく顔を手で触る癖がある方の場合、
 その部分にトラブルが出やすいので
 "手からの間接接触"が原因と気づくこともあります。






 ▼ちょっとおさらい ~数値の見方~


 +-----------------------------------------------------------+

  (1)紅斑値  : 肌の赤み。肌の内部に炎症があると上昇。
           (→数値が下がると良い)

  (2)メラニン値: 肌のもともとの色調を決めるもの。
            色素沈着があったり、体調が悪いと上がる傾向。
           (→数値が下がると良い)

  (3)弾力値:   肌のハリ
           (→数値が上がると良い)

 +-----------------------------------------------------------+


 お肌には個人差がありますので、
 数値そのものに良い悪いはありません。
 測定で見ていくのは【測定値の変動】です。

 紅斑値とメラニン値は下がると良いもの、
 弾力値は上がると良いものです。

 みなさんも肌の調子の良いとき、悪いときを
 感じることがあると思いますが、
 実は数値で見ても、肌は日々変化しているのです。






 ▼今回ご紹介するのは、Y.Aさん(40代・女性)の事例です


 ◎Y.Aさんの測定値の経過はこちらをご覧ください
  http://jstcd.or.jp/numberphotos/2011_6_7_ya/


 Yさんが初めて測定にいらしたのは、2009年7月のことでした。
 その後、現在にいたるまで、定期的に測定にいらしています。

 測定応募時のメッセージです。

  ┌────────────────────────────
  |◆【30年来の悩みを解消したいです】(2009年7月27日)
  | 
  | はじめまして。
  | 小6でニキビ発生以来、ず~~と肌悩みが絶えず
  | コンプレックスとなっています。
  | 
  | 1週間前このサイトに出会ってバックナンバーを一気読み、
  | 「何もつけない」をはじめました!
  | 
  | はじめはかなり勇気が要りましたが、
  | 石けんすら使わないというこの1週間は、
  | なんというか「ケモノの清潔感」とでも
  | いうような清々しさを感じております(笑)。
  | 
  | 気になる赤み、テカリが少しおさまったかな?
  | という気がします。
  | 
  | 今後は毛穴、くすみ、シミをなんとか改善し、
  | 30年来のコンプレックスを解消したいと思います。
  | 
  | そして同じように悩んでいる方たちに
  | 少しでもお役に立てるよう、何か
  | お手伝いをさせていただければと思っています。
  | どうぞよろしくお願いします。
  |
  └────────────────────────────


 傷んだ肌には、ASVCが刺激となることをお伝えしていましたが、
 やはり22%濃度のものでもピリピリしたとのこと。

 2回目の測定では、目の下と頬の紅斑値が80以上上昇。
 紅斑値が上がったときの理由を
 ご自分でこのように分析されています。

  ┌────────────────────────────
  |◆【測定2回目を終えて】
  | 
  | 少しずつ肌がしっかりしてきたと思ったら、
  | やはり弾力値が上がっていて嬉しかったです。
  | しかし紅斑値の上昇が気になっています。
  | 
  | 赤味が引かないのはまだ接触があるから、
  | とのことでしたので、必死で原因を探しています。
  | 
  | 怪しいと思ったのは。。。
  | 1)クリーニングから戻った洋服
  | 2)買ったばかりの洋服とハンドタオル
  | 3)以前洗濯していたバスタオル
  | 4)食器を洗う洗剤
  | 
  | これらを排除すべく、週末に大お洗濯大会を催しました。
  | なにか変化があれば良いのですが。
  |
  └────────────────────────────

 Yさんは帰宅時や調理前に
 無添加石けんで手を洗っているとのこと。

 この頃は手からの間接接触の影響を強く訴えて
 いませんでしたが、石けんの脂肪酸が手に残留している
 ことも原因の1つだったと思われます。


 そして4回目の測定では、
 目の下、頬の紅斑値が大きく下がりました。

  ┌────────────────────────────
  |◆【4回目を終えて】
  | 
  | 先日4回目の肌測定にうかがった際、
  | ずいぶん紅斑値が下がっていたので驚きました。
  | 
  | 数字で状態がよくなっているのが解ると励みになりますね。
  |
  └────────────────────────────

  ┌────────────────────────────
  |◆【5回目を終えて】
  | 
  | 昨日5回目の測定に伺いました。
  | 前回大きく下がっていた(目の下の)紅斑値が
  | 50ほど上がってしまいました。
  | 
  | マスクかファーのマフラーの影響かもしれません。
  | 美肌のへの道は一進一退ですね。
  | 
  | でも、おかげさまで
  | 自分ではずいぶん赤みが目立たなくなって
  | 手触りが柔らかくなったように感じます。
  |
  └────────────────────────────






 ▼紅斑値が30以上アップするのはどんなとき?


 Yさんは、これまでに何度か
 紅斑値が30以上上昇したことがありました
 (繰り返しになりますが、紅斑値は下がると良いものです)。

 ご本人に自覚のないときもありましたが
 それぞれ、どのような背景があったのか
 振り返ってみましょう。


 ◆【目の下】

  2回目(+108):クリーニングに出した衣類、新品の衣類との接触
           以前トップクリアリキッド以外で洗濯していたものとの接触
  5回目(+48) :マスク、洗えないマフラーとの接触
  13回目(+55) :美容院へ行った。石けんで手を洗った後に洗顔


 ◆【額】

  6回目(+71) :※本人自覚なし
  9回目(+40) :一度しか洗っていない帽子との接触
  12回目(+42) :汗の影響

   ※7回目に紅斑値が80下がったのは、
    数日間完全にメイクをしないで過ごしたとのこと


 ◆【頬】

  2回目(+84):クリーニングに出した衣類、新品の衣類との接触
          以前、トップクリアリキッド以外で洗濯していたものとの接触
  10回目(+67):※本人自覚なし
  11回目(+79):※本人自覚なし
  13回目(+90):美容院へ行った。石けんで手を洗った後に洗顔している
  16回目(+62):旅行先のホテルの寝具やタオルと接触


 <<*数値の解説>>

 クリーニングに出した衣類、新品の衣類には
 柔軟剤が使用されていました。
 また、以前に指定した洗剤以外で洗ったものにも、
 布地に残留があります。

 額の9回目の数値でも分かるように、
 一度洗濯し直しただけでは
 まだ柔軟剤が落としきれていません。
 必ず2回は洗い直しましょう。

 洗えないマフラーやホテルの寝具を使うときは
 直接肌に触れないように気をつけましょう。

 旅行に行く時は、自分のタオルを持参して
 ホテルのタオルを使わずに顔を拭いたり、
 枕に敷いたりすることで
 トラブルを避けることができます。



 Yさんは、何度か紅斑値が400を超えているときがあります。
 紅斑値が400を超えると、肌が熱を持っているように赤く
 痛々しく見えます。

 この状態は明らかに見た目で分かる肌の炎症状態です。

 ところが、接触によって紅斑値が200から300に上昇しても、
 紅斑値が400にならないと肌表面は白いままなのです。

 接触が続いていると炎症がすすみ、肌内部から紅斑値が200、
 300、400と肌表面に上がってくるとイメージしてください。

 肌表面が白いままでも、
 測定数値から内部で炎症が起きていることを
 知ることができます。



 ※おさらい~汗とかゆみ~

 額の12回目に「汗の影響」がありますが、
 肌が傷んでいなければ、汗そのものに肌が影響を
 受けることはありません。

 第248号 猛暑のしわざ?『汗とかゆみ』の秘密
 http://hisesshoku-derm.com/archives/2010/09/248.php








 ▼まとめ ~ お肌のカイゼンは原因の発見から ~


 今回は、もうすぐ測定歴が2年になる
 モニターの事例をご紹介しました。

 どんなときに紅斑値が上がってしまうのか、
 その原因を分析・リスト化してみましたが
 白木さん、いかがでしたか?


 「お肌に接触しているものが複数あると
  紅斑値の上がり方も大きいようですね」


 そうですね。
 1つの接触による炎症が治まらないうちに
 次の接触があると、紅斑値はどんどん
 上がってしまうようです。

 それは、30以下の上昇でも同じです。
 紅斑値の上昇がわずかでも
 接触が続いているとだんだん数値が上昇していき、
 赤みが目に見える程度になってしまうこともあります。


 「そのまま紅斑値の高い状態が続くと
  お肌はどうなってしまうのでしょうか......?」


 紅斑値の高い状態が続くと、
 徐々に炎症性の色素沈着が進み
 メラニン値も高くなっていってしまいます。

 しかし、紅斑値が上昇しても、
 その原因をきちんと突き止め
 接触しないよう気をつければ
 次の測定で紅斑値を下げることができます。

 肌の強さによって
 一度にトラブルとなって現れない場合もありますが、
 最近肌の調子がよくない状態が続いている、というときは
 接触しているものを改めて確認してみましょう。






 ☆質問・疑問などがありましたら、
  お気軽にどうぞこちらへ。
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            ☆編集後記☆
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