メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2016年11月08日配信

第532号 夜だけ実践?『メイクをしている方から』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2016/11/08━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

            「秘密の皮膚科学」

     第532号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 非接触生活に興味はあるけれど
 メイクをしなければならない、やめられない、
 という方もいらっしゃることと思います。

 今回は、普段メイクをしている2名の女性から
 いただいたお問い合わせにお答えします。
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             ── 夜だけ実践? ──

           『メイクをしている方から』の秘密

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 ▼メイクをしている方から(1)


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  『夜だけの実践でも効果はありますか?』
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  2か月ほど前に牛田さんの本を読んでから
  夜だけ何もつけずに寝ています。

  昼はノーメイクではいられないので、
  美容液にパウダーファンデーションを
  薄く塗るだけにしています。

  毛穴の開きとおデコのシワが悩みなのですが、
  夜だけ何もつけないというやり方でも
  効果はあるのでしょうか?

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 【牛田からのお返事】

 ◎夜だけの実践では改善しません。

  シワが気になると美容液をつけたくなってしまうものですが、
  肌になにかをつけたままにしておくと、
  皮膚にもともと備わっている
  "自ら潤う力"が衰えてしまいます。

  肌の表面をしっとりさせる美容液はもちろん、
  基礎化粧品も、使わないようにしましょう。

  肌の弱い方が健康な素肌を取り戻すためには、
  一次刺激性物質との接触を完全に断つことが必要です。
  ひとつでも触れていると、肌トラブルが改善しません。

  『非接触生活・8つの習慣』の完全達成にチャレンジしてくださいね。
  http://hisesshoku-derm.com/contents/style/nanimo.php



 ◎何かをつけるよりも、"運動・栄養・休養"を。

  適度な運動をし、バランスのよい食事をとり、
  しっかりと休養することも、シワ対策になります。

  全身運動をして汗をかくことは、
  心身の若さを保つことにつながります。
  水泳をしたり、ジョギングに上半身の
  トレーニングを加えたりするとよいでしょう。

  栄養はサプリメントなどで補うのではなく、
  食事からバランスよく、しっかりと摂取しましょう。
  疲れやストレスを溜めないよう、休むべきときは休むことも忘れずに。

  "運動・栄養・休養"は、肌だけでなく、
  全身の健康を維持する最も安全で確かな方法です。






 ▼メイクをしている方から(2)


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  『メイク落とし、あれこれ試行錯誤しているのですが......。』
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  最近、口回りの粉吹きがすごくて気が滅入ります(>_<)
  メイクをしなければいけない職場で
  ミネラルファンデーションを薄くつけています。

  以前、手ぬぐいで落とすと聞きましたが
  ゴシゴシしなければ大丈夫でしょうか?

  今は試行錯誤のメイク落としで、湯気で顔をふやかし、
  ぬるま湯で何回もゆすぎますが、肌のざらざら感が気になります。

  少々ファンデーションが肌に残ったとしても、
  ゴシゴシこするよりは肌に良いのでしょうか?

  小麦粉シャンプーにオイルを少し混ぜて
  メイクを落とすこともあります。

  ふき取るときに手ぬぐいにファンデーションの色がつくので
  落ちた感はありますが、オイルが落ちきっていないのが気になります。
  こちらの方法でも大丈夫でしょうか?

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 【牛田からのお返事】

 ◎メイクは"お湯のみ"で落としましょう。

  以前は手ぬぐいの使用をおすすめしていましたが、
  強くこすりすぎて肌に赤みが出てしまう方が多いことから、
  現在は"ぬるま湯だけ"の洗顔をおすすめしています。

   ☆第488号 ぬるま湯だけで『日々の洗顔』の秘密
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2015/12/488.php


  手ぬぐいは、洗濯してから干して取り込むまで、
  一次刺激性物質が付着しやすいものです。

  日常生活では柔軟・抗菌加工されたものに触れる機会が多くあり、
  それらに触れた手で手ぬぐいを使って洗顔すると
  間接接触をする可能性もあります。



 ◎肌に残ったオイルはトラブルのもと。

  "オイルが落ちきっていないことが気になる"とのことですが、
  まさにそのとおりで、オイルを使うと肌に残り、
  皮膚生理を妨げてしまいます。

  落とすときに使うのはお湯だけ、と決めて、
  メイクを『お湯だけで落とせる量』に調整してくださいね。



 ◎ミネラルファンデーションの全成分を確認しましょう。

  パウダーファンデーションは
  肌に多少残ってもそのうち落ちてしまうので、
  オイルほど神経質にならなくてもよいでしょう。

  ただし、ミネラルファンデーションには
  肌の弱い人には刺激となる物質(酸化亜鉛、ステアリン酸、水酸化Alなど)
  が含まれていることが多くあり、カサつきや赤みの原因となります。
  全成分を確認し、含まれている場合は、使用を控えましょう。






 ▼おわりに ~ 悩みがあるときこそ ~


 今回は、普段メイクをしているという2名の女性から
 いただいたお問い合わせにお答えしました。

 白木さん、いかがでしたか?


 「肌に悩みがあるとつい化粧品に頼りたくなりますが、
  そんなときこそ、メイクをしないほうがよいのですよね」


 そうなんです。
 基礎化粧品もファンデーションも、
 何もつけないほうが、肌は改善しやすくなります。

 1日じゅう何もつけずに過ごしていたら肌が白くなり、
 ファンデーションを塗っていないことに気づかれなくなった、
 というご報告も届いていますよ。



 「9月にサポートプログラムをスタートした方から、
  メッセージをいただきましたので、最後にご紹介しますね」


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     『笑顔が一番の化粧』(60代・女性)
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 お湯だけで髪や顔を洗うようになって、2年ほどになります。
 とても快適に過ごしていました。

 はじめは、出かけるとき、ポイントメイクだけでも
 しなければと思っていましたが、
 スポーツの集まりにノーメイクで行ってから、
 人は他人のことは気にしていないのかもと思い、
 気にしないことにして、すべて止めました。

 笑顔が一番の化粧、と思っています。

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 さまざまな事情でメイクが必要な方もいらっしゃると思いますが、
 勇気を出して、少しづつ、メイクを引き算していけるといいですね。






 ☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ http://jstcd.or.jp/contact/
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