メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2016年02月09日配信

第495号 1ヶ月以上経っても『お湯洗髪がうまくいかないときは』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2016/02/09━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

            「秘密の皮膚科学」

     第495号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 非接触生活を始めるにあたって
 お湯洗髪ができるかどうか不安に思う方も多いようですが、

 "1ヶ月ほど続けるうちにコツがわかり
  快適に取り組めるようになった"
 というご報告がたくさん届いています。

 最近実施したアンケートでも、
 「お湯洗髪ができない」「続けられるかどうかわからない」の割合が
 スタート時は35%でしたが、1ヶ月後には13%に減少していました。

 お湯洗髪が軌道に乗るまでの目安は『1ヶ月』と言えそうですが、
 1ヶ月以上続けているのにうまくいかない、快適に感じられない、
 という方も。

 今回は、そんな方にチェックしていただきたい
 3つのポイントをご紹介します。

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           ── 1ヶ月以上経っても ──

         『お湯洗髪がうまくいかないときは』の秘密

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 ▼チェックポイント1:『基本』に忠実に実践しましょう


 お湯洗髪を始めて1ヶ月以上経つのに
 頭皮や髪のベタつき・においが気なるという方は、
 なにか見落としていることがあるかもしれません。

 ますはお湯洗髪の基本を確認しましょう。
 http://hisesshoku-derm.com/archives/2007/03/post-14.php 


 そして、丁寧に時間をかけて、次のことを実践しましょう。

 ◎洗髪前に入念なブラッシングを

  獣毛ブラシで丁寧にブラッシングをすることにより、
  髪の汚れのほとんどを落とすことができます。

  ブラシを頭皮に当てないように気をつけながら
  力を入れずに、優しく髪を梳かしましょう。
  前から後ろから、100回づつが目安です。

  ブラッシングしているのにベタついてしまう方は、
  回数が少ないかもしれません。
  試しに一度、実際に数えながらやってみましょう。
  梳かす回数を増やしたらベタつかなくなった、
  というご報告も届いています。

  湯船に浸かっている間にブラッシングをするのもおすすめです。


 ◎綿手袋をしてやさしく洗髪

  綿手袋をすることでベタつきが取れやすくなり、
  髪に付着している一次刺激性物質も落とすことができます。

  髪を分けてシャワーを当てながら、
  綿手袋でやさしく頭皮を洗っていきましょう。
  頭全体をまんべんなく、2往復してください。






 ▼チェックポイント2:『健康な髪』の定義を見直しましょう


 シャンプー・リンスをしていた頃は
 ツルツル、サラサラの髪だったのに
 お湯洗髪を始めたらパサパサ、ゴワゴワになってしまった......。

 そんな風に思っている方もいらっしゃるかもしれません。

 以前の髪がツルツル、サラサラしていたのは、
 洗剤に含まれる界面活性剤やシリコンで
 髪の表面をコーティングしていたから。

 コーティングの下にある"素の髪"は
 洗剤に触れることでタンパク変性を起こし、
 傷んでいたのです。

 パサパサ、ゴワゴワは、現在のありのままの姿。
 髪は死んだタンパク質でできているため
 一度傷んだ髪が元に戻ることはありませんが、
 お湯洗髪を続けていれば、健康な髪が伸びていきます。

 シャンプー・リンスをしたときのようなサラサラ感はありませんが、
 自然な艶のあるしっとりした髪になります。

 お湯洗髪を始めたら髪質が変わり、
 まとまりやすくなったというご報告も複数届いています。






 ▼チェックポイント3:頭皮に触れているものを確認しましょう


 お湯洗髪の基本をしっかりと実践しているのに
 ベタつき、におい、フケ、湿疹、かゆみなどが続くときは
 頭皮が一次刺激性物質に触れている可能性があります。

 日常生活で次のようなものに触れていないか、確認しましょう。


 ◎帽子・寝具

  帽子にはUV・防臭加工、枕には抗菌・防ダニ加工、
  枕カバーには柔軟・保湿などの加工が施されている場合があります。
  いずれも肌に刺激を与える一次刺激性物質です。


 ◎ヘアブラシ

  髪がサラサラになることを謳ったシリコンオイル配合のもの、
  抗菌・防臭などの加工が施されているものは避けましょう。

  おすすめは獣毛のブラシです。
  こまめに指定の中性洗剤で洗って使いましょう。

  美容院に行ったあとの髪には一次刺激性物質が付着していますので、
  髪を梳かしたら、ブラシを洗うこともお忘れなく。


 ◎外出先の座席

  車や電車、飛行機や映画館の座席など、
  不特定多数の人が使用するものには強い加工が施されています。
  以前に座った人の頭から間接接触をする可能性もあります。


 ◎スポーツジムなどの施設

  ジムで運動したあと、シャワーを浴び
  洗髪して帰る方も多いでしょう。

  シャンプー・リンスを使っている人が多い環境なので
  蛇口などから間接接触をしやすくなります。


 ◎バスタオル・洗面器

  家族がシャンプー・リンス、石けんを使っている場合、
  共用の洗面器で髪を洗ったり、バスタオルで髪を拭いたりすると
  一次刺激性物質の影響を受けてしまいます。


 ◎ご自分の「手」

  手には一次刺激性物質が付着しています。

  そのまま髪や頭皮に触れると一次刺激性物質がついてしまいますので、
  洗髪前には必ず手を洗いましょう。



 以上、あまり意識する機会はないかもしれませんが、
 さまざまなものが頭に触れていることがわかります。

 1日の終わりには必ず髪を洗い、
 髪から肌に間接接触をしないよう注意してくださいね。






 ▼おわりに ~ 時間にも心にも、余裕を持って ~


 今回は、お湯洗髪がうまくいかない、という方に
 チェックしてほしい3つのポイントをご紹介しました。

 白木さん、いかがでしたか?


 「美しい髪って何だろう、とあらためて考えさせられました」


 そうですね。
 シャンプーを使うと、手早く髪を洗うことができるうえに、
 髪を"美しく見せる"ことができます。

 お湯洗髪は時間も手間もかかりますが、
 ごまかしでない"本来の美しさ"を手に入れることができます。


 「非接触生活全般にわたることですが、
  時間をしっかり取って、ひと手間かけて自分をいたわることは、
  実はとても贅沢なことなのかもしれませんね」


 お湯洗髪がうまくいかず、
 気持ちが塞ぎがちになってしまうこともあるかもしれませんが......

 時間にも心に余裕をもって、
 ゆったりと取り組んでくださいね。
 応援しています!



 
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