メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2016年08月23日配信

第521号 夏ならではの『お湯洗髪Q&A』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2016/08/23━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

            「秘密の皮膚科学」

     第521号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 夏本番を迎え、
 お湯洗髪や頭皮のトラブルについての
 お問い合わせが増えてきました。

 今回は、最近いただいた3つのご質問にお答えします。
 


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             ── 夏ならではの ──

             『お湯洗髪Q&A』の秘密

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 ▼お湯洗髪の回数について


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  Q1:『毎日洗っても良いですか?』(女性)
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  細かい乾燥したフケと痒みがあり、
  お湯洗髪に切り替えて、2年ほどになります。

  お湯洗髪は毎日してもいいのでしょうか?

  現在は1日おきに洗髪しています。
  夏は毎日洗髪したいのですが、どうでしょうか?

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 →→→ A1:髪は毎日洗いましょう。


 1日を終えた髪には、一次刺激性物質が付着しています。

 無意識のうちに手で髪に触れたり、
 抗菌などの加工がされたもの(電車や車のシートなど)に
 髪が触れたりするためです。

 髪を洗わずにそのまま寝てしまうと、
 肌の弱い人は、頭皮に影響が現れます。

 さらに、髪から寝具、寝具から肌へと
 間接的に一次刺激性物質に触れることになり、
 翌朝に頬が赤くなる、ニキビができる、毛穴が目立つ、
 などの症状が出てしまうことも。

 毎晩、おやすみ前に洗髪をして、
 髪についた一次刺激性物質を洗い流しましょう。

 なお、洗顔と同じように、シャンプーを使わなければ、
 何回洗髪をしても、頭皮や髪に影響が及ぶことはありません。

 実践者のなかには、ジムで運動したあとに洗髪し、
 自宅に帰ってからまた洗髪するという方もいらっしゃいます。






 ▼枕について


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  Q2:『枕に直接触れてなくても、肌に影響する?』(女性)
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  枕についてですが、お湯洗髪にしても頭皮は痒く、
  今まではシャンプーが原因だと思ってましたが、
  最近になって、枕に頭を乗せると痒いことに気づきました。

  枕は、生地に防菌防臭、防ダニ加工(サニタイズ加工)
  がされていました。

     ここで質問ですが、
  (1)抗菌加工されているものに直接触れていなくても、
     頭皮に作用することはあるのでしょうか?

  (2)側生地を洗っても、加工は落ちませんよね?

  加工されていない枕に変えたら、乗せても痒くなく、
  顔も耳も、赤みと荒れが改善してきました。

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 →→→ A2:抗菌剤が、汗や脂に溶け出すことがあります。


 抗菌剤のなかには、汗や脂に溶け出しやすいものがあり、
 枕に肌が直接触れていなくても(タオルを敷いていても)
 肌に影響が出てしまうことがあります。

 また、洗っても落ちないように
 強く加工されていることが多いようです。

 頭皮がかゆい、フケが気になる、ベタつきがある場合は、
 枕の影響を受けている可能性があります。
 枕を見直し、加工されていないものを使いましょう。

 

 トップクリアリキッドで洗ったバスタオルを何枚か重ねて、
 枕にしている方もいらっしゃいます。




 トップクリアリキッドは2019年4月24日の
 リニューアルで肌の弱い方にはおすすめできなくなりました。

 現在おすすめできる洗濯洗剤は
 下記のみとなりました。

 洗濯洗剤↓
 https://soundstyle.co.jp/goods/84.html

 洗濯用中性洗剤↓
 https://soundstyle.co.jp/goods/83.html
 (2018.5.24)





 ▼水質について

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  Q3:『硬水でも洗髪できますか?』(女性)
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  お湯洗髪を始めて、おそらく1年くらい経ったと思うのですが、
  最近、引っ越しをしました。

  すると、お水の環境がかなり変わり、お湯洗髪をすると、
  かなりベタベタするようになってしまいました。

  どうやら、こちらの水道水は硬いようで、
  シンクやお風呂に、白くカルシウムの跡が残るほどです。
  鉄分も豊富のようで、時々サビのような味がします。

  シャワーヘッドを浄水器のものに変えようと思いますが
  何かご助言がありましたら、教えて頂けると幸いです。

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 →→→ A3:硬水でも問題なく洗髪できます。


 非接触生活の実践者のなかには
 海外にお住まいの方もいらっしゃいますが、
 硬水でも軟水でも、お湯洗髪の仕上がりに差はなく、
 問題なく洗えているようです。

 バックナンバーで、イギリスの硬水地方にお住いの方から
 いただいたレポートをご紹介しています↓

  ☆第172号 日本の水道水はどっち?『軟水と硬水』の秘密(2)
   http://hisesshoku-derm.com/archives/2008/11/172.php


 もしかすると、ベタつきの原因は水質ではなく、
 気温の上昇によるものかもしれません。

 夏になる前は満足な仕上がりだったのに
 最近はベタつきや臭いが気になる、という方は
 お湯洗髪の基本に立ち返って、忠実に洗髪してみましょう。

  ☆お湯洗髪成功レポート(中段に『基本の洗髪方法』があります)
   http://hisesshoku-derm.com/archives/2007/03/post-14.php







 ▼ベタつき改善のポイント


 髪のベタつきが気になる方は、
 次の4つのポイントを取り入れましょう。



 (1)丁寧にブラッシングをする
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  洗髪前に、獣毛ブラシを使って、
  "頭の上から下から、各100回"を目安に髪をとかしましょう。

  慣れるとおろそかになりがちですが、
  洗髪前のブラッシングはとても大切です。

  ベタつきがちな夏は、より丁寧なブラッシングを心がけましょう。

  

 (2)お風呂でよく温まる
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  夏はシャワーで済ませてしまう方も多いのですが、
  お風呂で身体をよく温めることで、
  お湯洗髪の仕上がりが変わってきます。



 (3)綿手袋をして洗う
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  綿手袋をして、頭皮にまんべんなくシャワーを当てながら
  髪を洗いましょう。

  手ぐしでとかしながら念入りに洗うと、
  ベタつきがちな髪の根元も、スッキリと洗うことができます。


 
 (4)洗髪後ドライヤーですぐに乾かす
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  洗い終わったら、タオルで水分を取り、
  ドライヤーでしっかりと乾かしましょう。






 ▼おわりに ~ お湯洗髪の疑問、お寄せください ~


 今回は、髪や頭皮にまつわるご質問にお答えしました。
 白木さん、いかがでしたか?


 「シャンプーを使わない、お湯だけの洗髪であれば
  1日に何度洗っても、お肌への影響はないんですね。

  そうかなと思っていましたが、
  あらためて確認できて、よかったです!」


 読者のみなさんも
 牛田にちょっと聞いてみたいこと、
 確認したいことがありましたら、
 お気軽にお知らせください。

 こんなときはどうする?
 この方法で大丈夫?

 などなど、どんなことでも結構です。
 お待ちしています!

  →→ http://jstcd.or.jp/contact/



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