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2024年04月18日配信

原因は1つ?『身体のどの部分がカサついても』の秘密 | 第795号

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2024/04/16━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第795号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 季節の変わり目のせいか、
 肌のカサつきのお問合せが増えています。


 「顔もですが、腕や足にもカサつきが
  出やすいので困ってます......」


 白木さんもですか。
 カサつく原因は1つしかありませんよ。

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          原因は1つ?

     『身体のどの部分がカサついても』の秘密

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 ▼肌や身体がカサつく原因は?


 Nさんがご質問をくださいました。


 Nさん
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 肌がカサつくのは、一次刺激物質との接触が
 あるからですか?原因はカサつく場所に関わらず
 接触のため、なのでしょうか?

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 肌が特別弱いわけではありません。
 非接触生活で実行しているのは、自己流の湯シャン、
 化粧はしない、入浴時期にシャンプーや石鹸を使わない、
 くらいです。

 ヨガやピラティスをやっているので、ほぼ毎日、
 ヨガマットに接触しています。(スタジオのマット)
 すね、前腕のカサつきです。

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 「どの場所がカサついても
  接触が原因なんですか?」


 そうなんです、白木さん。

 ちょっとおさらいになりますが。
 カサつくということは角質の異常剥離が
 起きている状態です。

 一次刺激性物質と肌が接触すると
 細胞間脂質が変性・脱脂されて接着力を失い、
 角質片が剥離して立ち上がってしまうのです。

 ☆角質のかさついた状態
  https://hisesshoku-derm.com/archives/2010/09/kasatsuki.php


 「Nさんは身体の一部がカサつくようですね。
  そこだけに強い接触があるのでしょうか」


 その可能性もありますが......。

 ただ、肌の強さは身体の部位によって大きく異なります。
 同じ接触があっても影響の出やすい箇所、
 出にくい箇所があるのです。

 顔に症状が出にくい方は、Nさんのように「肌が弱い」と
 いう自覚はあまりないかもしれません。

 ちなみに身体のどの部分がカサつきやすいかは、
 人によっても異なります。

 どの部分にどんな症状が出るのかは
 かなり個人差があるんですよ。





 ▼カサついたらワセリン


 カサついたときはその部分にのみ
 薄くワセリンをつけましょう。

 ワセリンは傷んだ角質層部分に被膜を作って
 皮膚を保護することができます。


 「牛田さんはいつもワセリンを推していますが。
  オリーブオイルとか〇〇オイルのほうが
  肌に良い気がするんですよね」


 ホホバオイルやスクワランオイルなど
 良さそうなイメージのオイルがたくさんありますが。

 オイルはさらさらしていて
 被膜を作ることができません。

 この役割に適しているのは
 やっぱりワセリンなのです。
 安価ですし。


 「いつもべったりワセリンがついて
  しまうんですが、薄くつけるコツはありますか」


 ワセリンは温めると伸びやすくなるので
 薄くつけることができますよ。

 厚くついてしまった場合は、
 お湯で軽く洗うと薄い被膜になります。





 ▼ワセリンの落としかた


 Aさん
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 ワセリンは、洗浄剤を使用しなくても
 落とすことができるのでしょうか?
 保護する役割だとすると、落ちない方がいいのか?と
 思ったりもしますが。

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 ワセリンはお湯で洗顔しても
 多少は肌に残ってしまいます。

 ただ、2~3日の新陳代謝で角質の
 剥離とともにワセリンも落ちてしまいます。

 完全に落とせなくてもあまり気にする必要はありません。

 ちなみに身体にワセリンをつけた場合は、
 衣類などにこすれて自然に落ちていきます。 





 ▼カサつき(乾燥感)は角質の異常剥離です


 季節の変わり目は気温差による自覚のない
 ストレスで、肌のバリア力が低下しがちです。

 ただ、肌を傷めるものとの接触がなければ
 カサつくことはありません。

 接触にも気をつけながら、
 肌のバリア力を低下させないよう
 運動・栄養・休養で心身の健康にも
 気をつけてくださいね。




 ☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞ
  https://jstcd.or.jp/contact/

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