メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2013年04月30日配信

第358号 紫外線シーズン到来!『シミをつくらないためには』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2013/04/30━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!

            「秘密の皮膚科学」

     第358号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 「牛田さーん!
  何もつけない生活・ビギナーの方々から
  紫外線についての質問が届き始めました~!」


 今年もやってきたんですね、この季節が。

 毎年取り上げているテーマではありますが、
 最近いただいたご質問にお答えしながら
 今年もおさらいをしておきましょう。



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           ── 紫外線シーズン到来! ──

           『シミをつくらないためには』の秘密

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 ▼Q1:シミをつくらないためには?


 ┌────────────────────────────
 | 
 | 日焼け止めはよくないと聞き、塗るのを控えていますが、
 | 私の一番の肌悩みはシミ・ソバカスなので、
 | これからの季節に、日焼け止めなしでは心配です。
 | 
 | おすすめできる日焼け止めを
 | 是非教えてもらえないでしょうか?    (40代・女性)
 | 
 └────────────────────────────

 ┌────────────────────────────
 | 
 | まず石けんでの洗顔をやめてみようと思いますが、
 | 日焼けとシミだけは、本当に心配でなりません。
 | 
 | 肌への負担を考慮すれば、どうすることが
 | 一番良いのかはわかっているつもりですが、
 | とにかくシミがこわいのです。      (30代・女性)
 | 
 └────────────────────────────



 【A1:素肌で過ごし、皮脂膜を健康に保ちましょう】


  ◎シミができるしくみ

   まず、なぜシミができるのか
   知っておきましょう。

   シミは、肌の傷んだ部分を保護するためにできるものです。

   肌には"体内を守る"という大きな役割がありますが、
   その最前線にいるのが皮膚の『皮脂膜』。
   紫外線などの外的な刺激から肌を守っています。

   ところが、乳液やクリーム、日焼け止めをつけていると、
   皮脂膜が作れなくなってしまうだけでなく、
   紅斑値が上昇(炎症を起こして)してしまいます。

   シミや色素沈着は、
   皮膚の防御機能が損なわれて刺激に弱くなった
  (組織が修復できていない傷跡や炎症を起こしている)
   部分を守るために、色を黒く変えて
   皮膚を守っているのです。


  ◎シミをつくらないためには

   シミを防ぐために欠かせないのは、
   皮脂膜を健康に保つことです。

   皮脂膜は素肌の状態でいるときに生成されるもの。
   このことを、いつも心に留めておきましょう。

   日常的に日焼け止めを使用すると
   肌の炎症状態が続くことになり、
   シミをつくるリスクが増大します。

   石けんで落とせるタイプの日焼け止めであっても、
   日常生活では使用しないことが
   シミ対策につながります。

   日焼けによるシミを防ぐ方法は
   2011年度版の紫外線・4回シリーズを参考にしてくださいね。

   ☆第279号 炎症に注意! 『日焼けがダメージとなるとき』の秘密
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2011/05/279.php






 ▼Q2:若いうちにケアしないと老ける?


 ┌────────────────────────────
 | 
 | 「若いときにケアしておかないと、年をとったときに、
 |  そのツケがきて、シミや皺がどっと増え、一気に老ける」
 | 
 | といったことをちらほら聞きますが、
 | 実際のところ、どうなのでしょうか。      (女性)
 | 
 └────────────────────────────


 【A2:過去に浴びた紫外線が蓄積することはありません】

   肌の弱い人が
   界面活性剤などの一次刺激性物質が配合された
   化粧水や乳液を使用すると、
   トラブルの原因となります。

   肌を傷めないようにし、
   健康な素肌を維持することが
   アンチエイジングにもつながると考えています。

   また、皮膚の細胞は代謝により日々入れ替わっています。
   これまで浴びた紫外線が蓄積して
   数十年後に現れるということは
   皮膚生理上ありえません。






 ▼Q3:アウトドアスポーツをするときの紫外線対策は?


 ┌────────────────────────────
 | 
 | 今年は"なにもつけない"初めての春夏です。
 | 
 | メルマガを読んでいるので、以前のように
 | 紫外線を異常におそれることはなくなりましたが、
 | 私は山に登ったりアウトドアスポーツをよくするので、
 | 日焼けはとても心配です。(20代・女性)
 | 
 └────────────────────────────


 【A3:紫外線の強い時間帯に、長時間
     屋外にいる場合は日焼け止めを使いましょう】


   日常生活で日焼け止めを使う必要はありませんが、
   夏の紫外線の強い時間帯に長時間、
   屋外にいる場合は日焼け止めを使いましょう。

   日焼け止めに接触するダメージのほうが、
   日焼けによるダメージより小さくなるためです。

   日焼け止めと、それを落とすためのクレンジングで
   肌がどうしても荒れてしまう方は、
   紫外線の強い時間帯(10~14時)に
   長時間屋外に出ないことが最終手段になります。

   レジャーを取るか、肌を取るか。
   ご自分の肌の状態で判断してみてくださいね。






 ▼Q4:日常生活でもサングラス、フェイスマスクが必要?


 ┌────────────────────────────
 | 
 | 外に出るときは帽子をかぶっていますが、
 | サングラスやフェイスマスクなども
 | したほうがよいのでしょうか?
 | 
 | 私は家で仕事をしておりますので、
 | 通勤で紫外線を浴びるということはありませんが、
 | 犬の散歩で、朝・昼・夕それぞれ30分弱外に出ます。
 | 
 | つばの広い帽子をかぶっても、
 | 陰にならない部分ができたり、
 | 地面からの反射が気になります。     (50代・女性)
 | 
 └────────────────────────────


 【A4:日常生活では必要ありません】


   散歩などのちょっとした外出時に
   サングラスやフェイスマスクをする必要はないでしょう。

   肌が傷んでいなければ
   日常生活レベルで多少日焼けをしても、
   シミになることはありません。

   UV加工の帽子などをはじめとする紫外線グッズは、
   自宅で洗濯しても加工が落ちにくく
   肌にトラブルが出ることがあります。

   帽子をかぶるときは
   素材に加工が施されているかどうかをチェックし、
   2回以上洗濯してから使うようにしましょう。

   日常生活での紫外線対策は
   下記のバックナンバーをご参考になさってください。

   ☆第277号 日焼け止めに頼らない? 『読者の紫外線対策』の秘密
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2011/05/277.php





 ▼まとめ ~ 夏も、何もつけない生活を ~


 今回は、
 何もつけない生活・ビギナーの方々から届いた
 紫外線にまつわる4つのご質問にお答えしました。

 白木さん、いかがでしたか?


 「紫外線シーズンの本番を前に
  不安でいっぱいになっている方も多いと思いますが、
  シミができるしくみと対策さえ分かれば
  安心して夏を迎えられそうですね!」


 そうですね。

 夏場も素肌で過ごし、
 皮脂膜を健康に保つこと。

 これが、肌の弱い人にとって
 何よりの紫外線対策になります。

 帽子や日傘なども活用して
 "何もつけない夏"を楽しんでくださいね。
 
 


 ☆質問・疑問などがありましたら、
  お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php







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