メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2015年11月04日配信

第482号 秋のカサつき対策(1)『唇の荒れ』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2015/11/04━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!

            「秘密の皮膚科学」

     第482号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 秋が深まるにつれて
 カサつきのご相談が増えてきました。

 とくにお問い合わせの多い
 『唇の荒れ』『手の荒れ』について
 今回と次回の2回に分けてお話いたします。



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           ── 秋のカサつき対策(1) ──

              『唇の荒れ』の秘密

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 ▼こんなご相談が増えています


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  ◇『唇と手が荒れています』(40代・女性)
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  非接触生活を始めて2ヵ月が過ぎました。

  肌の状態は良い方向に向かっておりますが、
  どうしても唇の荒れが良くなりません......。

  使用している自分専用のコップなどは洗剤で洗わず
  ペーパータオルを使って洗っています。

  また、何か食べた後は唇が余計にカサカサするので、
  濡らしたペーパータオルで、唇を洗うように拭いております。

  それでも唇は荒れ、皮がめくれています。

  手荒れもなかなか改善が難しく、
  手の皮が切れて出血しています。

  ペーパータオルを使ってこまめに手を洗ったり、
  寝る直前にペーパータオルを使って手を洗い
  プロぺトをつけ、綿手袋をして寝ています。

  それでも改善しかけては悪化する、を繰り返していて
  どうしたら良いのか分からなくなってしまいました。

  牛田様、どうかアドバイスを宜しくお願いいたします。


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 ▼唇が荒れる原因と対策


 唇と手の荒れが治らないというご相談ですが、
 今回は、唇の荒れについてお話します。

 唇が荒れる原因は大きく2つに分けられます。
 一次刺激性物質との接触によるものと、
 体調によるものです。

 それぞれについて詳しく見ていきましょう。



 ◎唇が荒れる原因(1):一次刺激性物質との接触
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  ◆歯磨き粉

  意識したことがなかった方が多いかもしれませんが、
  口周りの肌トラブルの多くは歯磨き粉によるものです。
  歯磨き粉も洗浄剤ですから、界面活性剤が含まれています。

  歯磨き粉は使用頻度が高いうえに、
  磨いたり、すすいだりする際に
  唇や口周りにどうしても付着してしまいます。

  唇の乾燥を感じている方は、まず
  歯磨き粉の使用頻度を減らして
  唇の変化を見てみましょう。

  歯磨き粉を使わなくても、衛生上は問題ありません。

  なお、化粧品と同じように歯磨き粉も
  合成界面活性剤不使用のものを
  "オーガニック"と謳っている場合があります。

  唇が荒れやすい方は注意してくださいね。



  ◆口紅

  市販の口紅には、使用感を高めるために
  一次刺激性物質が配合されています。

  肌の弱い方は、時々つけるだけでも
  唇がカサついたり、皮がむけたりすることがあります。

  非接触生活を実践されている方の多くは
  口紅の使用を極力控えているかもしれませんが、
  どうしても使用しなければならないときは
  下地として白色ワセリンをつけてから、口紅をつけましょう。



  ◆食器用洗剤

  食器用洗剤の多くに
  抗菌剤や石けん由来の界面活性剤が使われています。

  それがグラスやコップに残留していると
  唇に刺激を与えることがあります。

  唇が荒れている方は、ご自宅ではできるだけ
  洗剤を使わずに食器を洗いましょう。

  レストランなど、避けきれないシーンもありますが
  できる範囲で取り組みましょう。



  ◆レストランのナプキン

  レストランのナプキンにも抗菌加工がされている場合があります。
  非接触生活の実践者のなかには、
  ペーパータオルを持参している方もいらっしゃいます。



  ◆マスク

  マスクにも抗菌などのさまざまな加工が施されており、
  指定の洗剤で2回以上洗っても落ちない場合が多いようです。

  加工されているマスクを使用すると、
  顔に赤みやカサつきが出るだけでなく、
  唇もカサカサになってしまうことがあります。

  できるだけマスクは使用せず、どうしても必要な場合は
  指定洗剤で洗ったガーゼを挟むなどの工夫をしましょう。



  ◆手で触る癖、舌で舐める癖

  唇を舌で舐めたり、手で触ったりすると
  唇が荒れやすくなります。

  慢性的に唇がカサついている方は、
  そのような動作が癖になっていることも。
  できるだけ意識して、しないように心がけましょう。





 ◎唇が荒れる原因(2):体調の悪化
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 唇は、体調が現れる部分です。

 体調不良で寝込んだら唇もカサカサになっていた、
 というご経験はありませんか?

 身体が冷えていると唇はカサつきやすくなります。
 (体調が原因か接触が原因かは判別しにくいのですが)

 とくに今の季節、秋から冬へとさしかかる時期は
 日中との気温差が大きく"ちょっとした寒さ"を我慢しがちです。

 ちょっとしたものであっても身体にはストレスとなりますので、
 上着やマフラーなどの小物を上手に活用して
 身体を暖かく保ちましょう。

 また、ビタミン不足などの栄養状態も唇に現れるようです。

 体調が良くなるとともにカサつきもおさまりますので、
 適度に運動をし、栄養を摂り、しっかりと休養してくださいね。




 唇の荒れについてのお話は、ここまで。

 次回は、ご相談メールにあった2つ目のご質問、
 『手の荒れ』について取り上げます。




 ☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞこちらへ。
  →→http://jstcd.or.jp/contact/
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