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2024年08月27日配信

原因は?『ワセリンでカサつくとき』の秘密 | 第813号

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2024/08/27━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第813号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 測定の方や読者の方から、
 ワセリンでカサつく、荒れるといった声を
 聞くことがあります。


 「ワセリンはアレルギーの心配がないって
  牛田さんはよく言ってますよね」


 ええ。そうなんですが......。

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            原因は?

       『ワセリンでカサつくとき』の秘密

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 ▼肌に影響はあるの?


 ワセリンは石油から得られた炭化水素の混合物を
 精製・脱色して得られる鉱物油です。

 安定性が高く感作がありません。
 もちろん一次刺激性物質でもありません。


 「それなのに、洗い流すとカサカサすると
  いうのはなぜなんでしょうか」


 みなさん、カサカサが気になるときに
 ワセリンをつけると思いますが。

 カサついている肌はこんな状態になっています↓
 https://hisesshoku-derm.com/archives/2010/09/kasatsuki.php

 この角質が異常剥離している部分を、
 ワセリンで膜を作って保護している形になります。

 そしてワセリンをつけている間は
 代謝の一部である自然な角質の剥離も
 抑えられている状態です。


 「それでワセリンを洗い流すとどうなるんですか?」


 ワセリンを流した後は、異常剥離分のカサカサが
 まだ肌の上に残っているため、
 カサついているように感じるのです。





 ▼カサつきにも2種類ある?


 「それならそのうち取れてしまうから
  心配いらなそうですね!」


 はい。

 ワセリンで保護している間に、
 正常な角質が再形成されていれば、
 カサカサ部分はそっと落としてしまっても問題ありません。

 ただ......。
 まだ異常剥離が収まっていない場合もあります。
 その場合こすると赤みが出てしまいます。


 「う~ん。カサつきが続いているのか、
  ただの剥離した角質なのか
  どうしたらわかりますか?


 そう、それがわかりにくいのです。


 「それでは困りますよ、牛田さん」


 本当のカサつきなのか、
 正常な角質が形成されたうえでの異常剥離部分なのか
 洗ってすぐの見極めは難しいのです。


 「ワセリンを落としてしばらくしてもカサカサが続く場合は
  まだ肌が傷んでいるっていうことですね」


 よくまとめてくれましたね、白木さん。

 どのくらいで正常な角質が再形成されるかは
 接触の強さや元々の肌の弱さによるため
 はっきりとは言えないのですが。

 接触が続いていなければ
 やがてはワセリンが不要になります。





 ▼カサカサする本当の原因を知る


 「ワセリンをつけるとカサつくという場合は
  他の接触が続いているということなんですね」


 はい。その通りです。

 そもそもワセリンをつける時点で
 肌がカサついているということですから、
 その原因がなくならなければカサつきは治まりません。

 皮膚に感作がない成分のファンデーションや口紅をつけて
 肌や唇が荒れる場合も、
 肌を傷めるものとの接触が続いているからですね。


 「ちなみにカサつく場合は必ずワセリンを
  つけたほうがいいんでしょうか」


 カサつきの程度にもよりますが、
 つけることで皮膚に薄い膜ができて
 ある程度接触からも守られます。

 カサつきの原因を見極めて、
 上手にワセリンを使ってくださいね。




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