メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2015年08月04日配信

第470号 似て非なるもの?『非接触生活とシンプルなスキンケア』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2015/08/04━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!

            「秘密の皮膚科学」

     第470号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 最近、シンプルなスキンケアを取り上げた
 本や雑誌をよく目にするようになりました。

 『肌断食』『何もつけないスキンケア』といった言葉を
 ご存知の方も多いことでしょう。

 これらを実践しているが肌の状態が改善しない、
 というご相談が増えています。

 今回は、その理由を探ってみましょう。


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            ── 似て非なるもの? ──

         『非接触生活とシンプルなスキンケア』の秘密

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 ▼ケアしているのに、なぜ?


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  ◆『肌断食をしているのですが、良くなりません』(女性)
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  初めまして、こんにちは。
  今日、牛田先生の本を読ませて頂きました。

  わたしは5年ほど前から肌断食をしていますが
  毎晩、○○○石けんで髪と顔を洗っています。
  それ以外は一切何も使っていません。

  肌断食を始めてしばらくして、脂漏性皮膚炎になったようで、
  色々な皮膚科に行きましたが、どうにもならず、今に至ります。

  現在は、おでこのニキビ、あごの皮剥けがある状態で、
  顔は痒みが少しあります。 

  2年ほど石けん洗顔もしていませんでしたが、改善されず、
  石けんを使ってみると1週間は調子がいいのですが、
  またすぐ元にもどります。
  これまでもいつもそんな感じです。

  これから洗濯石けんを買いにいきますが、本当にいい加減、
  綺麗な肌になりたくて仕方がありません。

  脂漏性皮膚炎でも、お水かお湯洗いだけでいいのでしょうか?
  また、よくシャワーの水圧が強いとダメとか、
  肌をこすってはダメと聞くのですか、
  先生の本を見ていると大丈夫のようですね。

  手ぬぐい洗顔も試しましたが、やはり1週間の効果でした。
  とりあえず洗濯洗剤を変えて、石けんを使わないように
  してみようと思うのですが、アドバイスをお願いいたします。


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  ◆『石けんを使っていないのに、乾燥します』(40代・女性)
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  敏感肌、乾燥がひどく、しみができやすい肌です。
  体にはこの5年ほど石けん等を一切使っておらず、
  乾燥しているほかは快適なのですが、
  顔のスキンケアに悩んでいます。

  週2回化粧(リキッドファンデーションとアイライン)をしており、
  ポイントメイクを落とした後、夜にぬるま湯で洗顔しています。

  洗顔直後、ひりひりするほど乾燥を感じるので、
  自作の化粧水(グリセリン、ラベンダー精油、精製水)と
  アルガンオイルを使用しています。

  乾燥がじわじわと進んでいるのを感じており、
  しみ、しわも着実に増えてきています。

  洗顔に使う水は浄水したものですが、
  タオルが○○○という洗剤で洗ったものですので、
  指定のトップクリアへ変更して様子を見てみます。

  洗髪は基本的に湯で洗髪ですが、週に2回ほど、
  においとベトつきに我慢できなくなるので、
  ○○○というアミノ酸シャンプーを使っています。

  非接触生活を始めるにあたり、
  このシャンプーおよび自作の化粧水に代わるものとして
  ASVCを試してみたいと思っています。
  よろしくお願いいたします。


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 ▼良かれと思っているものが妨げに


 『肌断食』『何もしないスキンケア』と言われる美容法の
 内容を見てみると、こんなことが書いてあります。
 
 ・夜だけ、または週末だけ、スキンケアをしない
 ・純石けんや化粧水であれば、使ってもよい


 肌の強い方は
 強いクレンジングや乳液の使用をやめるだけで
 肌の調子が良くなることもあるかもしれませんが、
 肌の弱い方はそれだけでは改善しません。

 先ほどご紹介したメールのように、
 シンプルなスキンケアをしているのに良くならない、という方の多くは
 石けんや自作の化粧水、アミノ酸シャンプーなどを使用しています。

 いずれも一般的に刺激が少ないと言われているものですが、
 肌の弱い方には、これらも負担となります。

 肌の弱い方は、メイクやシャンプーの回数を減らすのではなく、
 思い切ってどちらもやめることが改善の近道です。

 落ちにくいメイクをやめ、お湯だけで髪を洗い、
 洗濯洗剤は非接触生活研究会指定のものを使いましょう。

  ・・肌に触れる衣類や寝具の洗濯について
   http://hisesshoku-derm.com/contents/style/nanimo05.php






 ▼肌改善の最短コースは「8つの生活習慣の実践」


 非接触生活では、
 肌を傷める一次刺激性物質との接触を断つことで
 健康な素肌を取り戻していきます。

 スキンケアや美容の方法として
 非接触生活のことを知る方も増えてきましたが、
 肌の弱い方が健康な素肌を取り戻すためには
 "肌に何もつけない"だけでは不十分です。

 サイトでお知らせしている8項目を
 すべて実践することが大切です。

  ・・非接触生活・8つの生活習慣
   http://hisesshoku-derm.com/contents/style/nanimo.php


 なかでも、洗濯洗剤の切り替えは重要です。

 スキンケアという括りのなかで
 語られることはほとんどありませんが、
 肌にじかに触れるものを洗う洗濯洗剤は
 肌の状態を大きく左右します。

 洗濯洗剤を指定のものにすぐに切り替え、
 衣類や寝具を2回以上洗い直しましょう。






 ▼おわりに ~ できるものから、ではなく、すべてを ~


 白木さん、今回のお話はいかがでしたか?


 「ちまたで言われているシンプルなスキンケアと
  非接触生活は、似ているようで、まったく違うものなんですね」


 そうなんです。

 シンプルなスキンケアでは
 "化粧品をやめると一時的に肌が荒れる"
 などと言われることもありますが、
 それは化粧品をやめたからではありません。

 一次刺激性物質との接触が続いているからです。

 一次刺激性物質との接触を完全に断つことができれば、
 その翌日から肌の改善が始まります。
 皮膚生理にリバウンドはありません。

 早く肌トラブルを改善したい方は
 できるものから、ではなく
 8つの生活習慣すべてを実践しましょう。

 バックナンバーでも今日のテーマに関連するお話をしています。
 こちらもぜひ読んでくださいね。

  ・・第453号 非接触生活を始めたのに『肌が改善しない理由』の秘密
   http://hisesshoku-derm.com/archives/2015/03/453.php
 





 ☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ http://jstcd.or.jp/contact/


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