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2015年03月24日配信

第452号 無意識のうちに?『間接接触』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2015/03/24━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!

            「秘密の皮膚科学」

     第452号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 非接触生活・8つの習慣に
 "日常的に手で顔や髪に触らない"
 という項目があります。
 http://hisesshoku-derm.com/contents/style/nanimo.php


 これは『間接接触』を避けるためのものですが
 後回しになってしまう方が多いようです。

 3ヶ月のトレーニー期間後におこなう認定フェロー審査でも、
 間接接触について十分に説明できていない回答が、ちらほらと。

 そこで今回は、
 間接接触についておさらいしたいと思います。

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             ── 無意識のうちに? ──

               『間接接触』の秘密

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 ▼まずはおさらいを ~『間接接触』とは~


 間接接触とは、手や髪を介して
 一次刺激性物質に接触することです。

  ○顎や頬に肌トラブルがある

  ○お湯洗髪をしているのに
   髪の触れた部分に赤みやニキビ、かゆみが出る

 こんな方は、
 無意識のうちに、手で顔や髪に触れて
 間接接触をしている可能性があります。






 ▼間接接触をしやすい場面(1) ~身の回りのものから~


 私たちの身の回りには、
 柔軟加工や抗菌加工をしたものがたくさんあります。

 ボールペン、デスクマットなどの事務用品、
 パソコンや携帯電話、枕や掛布団、寝具カバー、衣類、
 家具、電車の吊革やシート、制服やマスクなど。

 家庭や職場で触れるほとんどのものに
 落ちにくい加工がされており、
 持続性を高めるため、水で洗い流すだけでは落ちないほど
 強い加工がされているものも多くあります。

 それらに触れた手には、目には見えませんが
 柔軟剤や抗菌剤などの一次刺激性物質が付着しています。

 その手で顔や髪に触れると、
 手や髪を経由して間接的に
 一次刺激性物質の影響を受けてしまうのです。






 ▼間接接触をしやすい場面(2) ~非接触生活をしていない人から~


 家族が石けんやシャンプーを使っていると
 浴室内や蛇口、床に一次刺激性物質が付着しています。

 家族と共用のタオル、洗面器、ヘアブラシが
 トラブルの原因になっていた事例もあります。

 また、職場の電話の受話器から
 接触をしていたというご報告も届いています。






 ▼予防策は、手洗いの徹底!


 間接接触を避けるために
 顔や髪に触れる前には必ず手を洗って
 手に付着した一次刺激性物質を落としましょう。

 流水のもと、
 ペーパータオルで手の甲と手のひらをぬぐいながら
 指先まで丁寧に洗います。

 ペーパータオルを使った手の洗い方を
 動画でご紹介しています(2番目の動画です)。
 http://jstcd.or.jp/dataroom/2014_06_20140612/







 ▼最も間接接触をしやすい場所は"お風呂"


 日常生活では手洗いを徹底するとともに、
 どのような場面で間接接触をしやすいのか
 意識するようにしましょう。

 実践者からこんなご報告が届いています。


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  『お風呂での間接接触に気をつけています』(40代・女性)
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  最近やっと、間接接触に
  注意できるようになってきたかなと思います。

  そのせいか、顔の赤みの不安定な増減や、
  丸く小さい皮脂の塊のような角栓(?)が
  減ってきたように感じます。

  私の場合、お風呂を大家さんにお借りしている状況なので
  (←今時!! しかもガッツリ石けんや
   お風呂の洗浄剤が使われています)、
  ここが最大の間接接触ポイントです。

  取り敢えず抗菌剤や界面活性剤の残っている湯船には
  浸かれないので、シャワーだけで済ませ、
  シャワーを使うときはハンドルレバー・
  シャワーヘッド・カランを最初によく洗い、
  そこ以外にはなるべく触れないよう工夫しています。

  メルマガにも書かれているように
  本当は湯船に浸かった方が汚れが取れやすのだと思いますが、
  洗髪には綿手袋を使いブロックごとに頭皮を洗っていけば
  匂いも無く髪もサラサラの状態ですし、
  体も丁寧にシャワーで流せば
  石けんを使っていた時よりも良い状態で、特に
  生理の時などは匂いが少なくなっていることに気付きます。

  ニキビが気になり初めた頃から、とにかくしっかり洗って
  清潔にする事が一番と思っていました。

  当然肌はバリア力を失い、Tゾーンは常にベタベタ、
  チョッとした刺激でもニキビが悪化する、
  40歳を過ぎてからは薄くなってしまった肌がビニールのようになり、
  たるみ毛穴は目立ち、常に炎症があり、
  いつも赤ら顔という状況でした。

  一時期は背中の上部一面に
  膿んだニキビができていたこともありました。
  今にして思えば全て洗い過ぎが原因です。
  思い込みとは怖いものです。

  人それぞれ、良かれと思ってやっている美容法が
  あるかとは思いますが、非接触皮膚科学が提唱している内容を
  忠実に実践してみることが美肌への近道だと、私は感じています。

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 非接触生活をしていない家族と同居されている方から
 "お風呂から上がった後、顔に赤みが出る"
 というご相談を多くいただいています。

 お風呂場は最も間接接触をしやすい場所。
 間接接触の可能性を見落としたり、あるいは
 これくらいなら大丈夫だろうと無防備に過ごして
 一次刺激性物質の影響を受けてしまう方が多いようです。






 ▼おわりに ~ まずは「意識」をすることから ~


 今回は間接接触についてお話しました。
 白木さん、いかがでしたか?


 「お風呂場の問題は、難しいですね。
  家族も一緒に非接触生活をしてくれたらいいですが、
  なかなかそうもいかないですし......」


 ええ。
 『書籍が出版されて家族に伝えやすくなりました』
 というメールもいただいていますが、
 理解を得ることは簡単ではないと思います。

 そんなときは家族を説得するのではなく、
 ご自分のできる範囲で間接接触を避けるよう工夫するだけでも
 肌への影響を小さく抑えることができます。

 接触を完全に断つのは難しいことですが、
 "意識"を持つだけでもずいぶん変わってきます。

 まずは、日常生活のなかで間接接触をしやすい状況はないか、
 意識することから始めましょう。



 ☆メッセージはこちらまで
  →→ http://jstcd.or.jp/contact/

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