バックナンバーメールマガジン「秘密の皮膚科学」
2024年12月04日配信
使える?『海外の洗濯洗剤事情』の秘密 | 第827号
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2024/12/03━☆
健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと
「秘密の皮膚科学」
第827号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
みなさん、こんにちは。
シニアフェローの牛田専一郎です。
海外在住の方々から時々届く、洗濯洗剤のご質問。
「お問合せの商品には石けん成分の
入っているものが多かったんですよね」
そうなんです、白木さん。
久しぶりに海外の洗濯洗剤を調査してみました。
☆-------------------------------------------------------☆
使える?
『海外の洗濯洗剤事情』の秘密
☆-------------------------------------------------------☆
▼グローバルな市場の概要
リサーチ先を2つだけ(皆URLが長いので)
After Testing 29 Laundry Detergents, These Are the Best for Sensitive Skin
https://www.thespruce.com/best-laundry-detergents-skin-sensitivity-and-allergies-2146626
「海外の洗濯洗剤は何が違うのでしょうか」
まず、海外の洗濯洗剤市場では、
陰イオン界面活性剤(LAS,SLS,SLES)が主流です。
ほとんどの洗剤にアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが
使われていますね。
「ふ~ん。LASは昔からある界面活性剤という
印象がありますが」
そうですね。
安価であるため広く使われているようです。
コストの面から粉末洗剤も根強い人気があります。
1回の使用量が測りやすいことや
プラスチックの容器に入れなくてよいという、
環境面のメリットもあるようです。
日本では非イオン系界面活性剤(AE)が
多く使われており、液体タイプが主流ですね。
▼敏感肌用は?
「日本では赤ちゃん用や敏感肌用の洗濯洗剤には
石けん成分が使われていることが多いですよね」
はい。敏感肌用と言われている海外の
洗剤の全成分をいくつか調べてみました。
そういった洗濯洗剤の多くは
「No Fragrance No Dye」を謳っています。
「どういうことですか?」
無香料、無染料ですね。
香料、染料が肌に刺激となると
されているんですね。
使える洗濯洗剤はないかと探してみると、
だいたいこのようなタイプに分けられました。
◆陰イオン界面活性剤メイン+蛍光増白剤
ジスチリルビフェニルジスルホン酸2Na配合。
こちらは褪色防止剤や蛍光増白剤として
使われています。
◆陰イオン界面活性剤メイン+純石けん分
純石けんは刺激が少ないとされているのは
日本と同じでしょうか。
◆アルカリ剤(粉末)
炭酸ナトリウム、重曹が入っているもの。
◆油脂由来のAE系界面活性剤メイン
これは使えそうかと思いましたが、
「植物油」由来の界面活性剤でした。
「ヤシ油などですよね。植物由来だと
どうしてだめなんですか?」
遊離脂肪酸が布地に残留する可能性が
あるためです。
日本の敏感肌用とされる洗濯洗剤も
石けん由来、植物油由来の界面活性剤を
使ったものが多いですね。
▼そもそもなぜ必要?
「結局調査した範囲では
使えそうな洗濯洗剤はなかったんですね」
そうなんです、残念ながら。
グローバルな洗濯洗剤市場は
中国や東南アジアへの洗濯機の普及によって
拡大しつつあります。
「洗剤を使わずに洗えればいいんですが......」
柔軟剤や抗菌剤が普及した現代では
洗濯洗剤を使わないと、それを落とすことが
できません。
洗濯洗剤を使わないと、
肌にトラブルが出てしまうのです。
まだそういったものが普及していない国に行って、
洗濯洗剤を使わないで洗濯をしていた方が
肌の調子が良くなった、という報告をくれたことがありますが......。
「だんだんと柔軟剤、抗菌剤が普及していって
しまうのでしょうね」
そうですね、白木さん。
それが便利な世の中になるということなのでしょうか。
▼世界中に使える洗濯洗剤が無い!?
今日はグローバルな洗濯洗剤について
考えてみました。もし、海外で使えそうな洗濯洗剤を
ご存じの方は教えてくださいね。
☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞ
使える?
『海外の洗濯洗剤事情』の秘密
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▼グローバルな市場の概要
リサーチ先を2つだけ(皆URLが長いので)
After Testing 29 Laundry Detergents, These Are the Best for Sensitive Skin
https://www.thespruce.com/best-laundry-detergents-skin-sensitivity-and-allergies-2146626
Best Laundry Detergent for Sensitive Skin and Allergies
https://www.ynetnews.com/shopping/article/best-laundry-detergent-for-sensitive-skin-and-allergies/「海外の洗濯洗剤は何が違うのでしょうか」
まず、海外の洗濯洗剤市場では、
陰イオン界面活性剤(LAS,SLS,SLES)が主流です。
ほとんどの洗剤にアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが
使われていますね。
「ふ~ん。LASは昔からある界面活性剤という
印象がありますが」
そうですね。
安価であるため広く使われているようです。
コストの面から粉末洗剤も根強い人気があります。
1回の使用量が測りやすいことや
プラスチックの容器に入れなくてよいという、
環境面のメリットもあるようです。
日本では非イオン系界面活性剤(AE)が
多く使われており、液体タイプが主流ですね。
▼敏感肌用は?
「日本では赤ちゃん用や敏感肌用の洗濯洗剤には
石けん成分が使われていることが多いですよね」
はい。敏感肌用と言われている海外の
洗剤の全成分をいくつか調べてみました。
そういった洗濯洗剤の多くは
「No Fragrance No Dye」を謳っています。
「どういうことですか?」
無香料、無染料ですね。
香料、染料が肌に刺激となると
されているんですね。
使える洗濯洗剤はないかと探してみると、
だいたいこのようなタイプに分けられました。
◆陰イオン界面活性剤メイン+蛍光増白剤
ジスチリルビフェニルジスルホン酸2Na配合。
こちらは褪色防止剤や蛍光増白剤として
使われています。
◆陰イオン界面活性剤メイン+純石けん分
純石けんは刺激が少ないとされているのは
日本と同じでしょうか。
◆アルカリ剤(粉末)
炭酸ナトリウム、重曹が入っているもの。
◆油脂由来のAE系界面活性剤メイン
これは使えそうかと思いましたが、
「植物油」由来の界面活性剤でした。
「ヤシ油などですよね。植物由来だと
どうしてだめなんですか?」
遊離脂肪酸が布地に残留する可能性が
あるためです。
日本の敏感肌用とされる洗濯洗剤も
石けん由来、植物油由来の界面活性剤を
使ったものが多いですね。
▼そもそもなぜ必要?
「結局調査した範囲では
使えそうな洗濯洗剤はなかったんですね」
そうなんです、残念ながら。
グローバルな洗濯洗剤市場は
中国や東南アジアへの洗濯機の普及によって
拡大しつつあります。
「洗剤を使わずに洗えればいいんですが......」
柔軟剤や抗菌剤が普及した現代では
洗濯洗剤を使わないと、それを落とすことが
できません。
洗濯洗剤を使わないと、
肌にトラブルが出てしまうのです。
まだそういったものが普及していない国に行って、
洗濯洗剤を使わないで洗濯をしていた方が
肌の調子が良くなった、という報告をくれたことがありますが......。
「だんだんと柔軟剤、抗菌剤が普及していって
しまうのでしょうね」
そうですね、白木さん。
それが便利な世の中になるということなのでしょうか。
▼世界中に使える洗濯洗剤が無い!?
今日はグローバルな洗濯洗剤について
考えてみました。もし、海外で使えそうな洗濯洗剤を
ご存じの方は教えてくださいね。
☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞ
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