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2024年07月30日配信

洗い方のコツ?『顔と髪に触れる前の手洗い』の秘密 | 第810号

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2024/07/30━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第810号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 牛田は洗顔、洗髪前に手を洗いましょうと
 お伝えしています。


 「手についた刺激物を落とすためですよね?」


 そうなんですが......。
 こすればいいわけでもないのです。

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           洗い方のコツ?

      『顔と髪に触れる前の手洗い』の秘密

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 ▼手につきやすい?抗菌、柔軟加工


 まず、最初に手洗いをする理由から。

 日常生活には抗菌加工、柔軟加工をしたものが
 あふれているからです。

  普通に暮らしているだけで、手に付着しています。
 その手でうっかり顔や髪を触っている。

 顔の同じ部分にニキビやカサつきができる場合は、
 無意識のうちに手で触っている可能性があります。


 「柔軟剤、抗菌剤は触ったら手に付いてしまうんですか」


 はい。おさらいになりますが、
 柔軟剤も抗菌剤も陽イオン界面活性剤です。

 陽イオン界面活性剤は、水に溶けたとき
 丸い親水基の部分が陽イオンに電離する性質を持っています。

 皮膚や髪の表面はマイナスに帯電していますから、
 柔軟剤や抗菌剤が吸着しやすいのです。





 ▼しっかり手を洗うコツは


 「ということはしっかり手をこすり洗い
  したほうがいいんですね」


 そうなんです、白木さん。

 基本の手の洗い方はこちら↓
 https://jstcd.or.jp/dataroom/2014_06_20140612/
 2番目の動画です。

 ですが、測定に来た方とお話していて気づいたのは
 手洗いも実は奥が深いということ。

 今日は詳しくコツをお話しますね。



 〇きちんと洗える水量は?

 水の勢いが強いとペーパータオルが
 ぐしゃぐしゃになってしまったり、
 気持ちが焦ってしっかり洗えないとの声が。

 水はペーパータオルが破れないくらいの水量にしましょう。



 〇手をこする強さは?

 手にはしっかり柔軟剤、抗菌剤が
 吸着していますから、少し強めにこするくらいが
 いいでしょう。

 泥のついたジャガイモを洗うくらいの強さ、と
 いえばいいでしょうか......。

 手の皮膚は丈夫ですので
 ゴシゴシこすっても問題ありません。



 〇『指先』までしっかりと

 手のひら付近をゴシゴシこすって終わりに
 している方も多いかもしれませんが、
 洗顔時には指先まで使うもの。

 指の先や指の間まで意識して
 しっかりペーパータオルで拭いましょう。


 「目に見えないから本当に落ちているのか
  わかりませんね」


 そうですね、白木さん。

 洗顔後に肌にかゆみが出ないか、
 赤みが出たり、毛穴が目立っていないかで
 確認することができます。

 落ちているか心配なときは
 ペーパータオルを2枚使ってもいいですね。





 ▼必要な時に洗いましょう


 手に一次刺激性物質が付着している......。

 と聞くと、何かを触るたびに手を洗わないといけない、
 と気になってしまいますが。

 手を洗うのは顔や髪に触れるとき。
 必要なときに洗えば問題ありません。




 ☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞ
  https://jstcd.or.jp/contact/

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