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2024年08月06日配信

どうすれば?『抗菌加工との付き合い方』の秘密 | 第811号

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2024/08/06━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第811号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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  みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 日常生活には抗菌加工をしたものがほとんど。


 「神経質になりすぎると疲れますよね。
  気にしなくていい場合もあるんですか?」


 そうなんです、白木さん。
 ポイントを抑えて対策をしましょう。

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           どうすれば?

      『抗菌加工との付き合い方』の秘密

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 ▼感染症対策で増えた加工も


 Sさんがご質問をくださいました。

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 食器用洗剤を使用して直接素手で
 食器を洗わない方が良いとのことでしたので、
 ゴム手袋を買ってきたのですが、

 指先に抗ウイルス加工がしてあるのを
 見逃して買ってしまいました

 この場合はしない方がマシですか?
 した方がマシですか?

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 「加工してあるなら使わないほうがいいですよね?」


 この場合、加工がしてあるのは手袋の外側ですから
 特に問題はないでしょう。

 ただ、それ以前にゴム手袋全体に抗菌加工や
 劣化防止剤が使われていると思います。

 ゴム手袋を使った後に手がガサガサになるという方は
 綿手袋をしたうえにゴム手袋をしてくださいね。


 「感染症の影響もあり、抗ウイルス・抗菌加工は
  増えていますよね。もう何も触れないんじゃ」


 大丈夫ですよ、白木さん。

 接触によって皮膚が傷んでしまうのは
 事実ですが、あれもこれも、と気にしすぎて
 しまうのは良くありません。

 必要なときに対策すれば何も問題ありません。





 ▼どんなときに対策が必要?


 1.直接肌に触れるものに加工がされていて
 2.触れた部分に皮膚トラブルが出るとき、です。


 「なるほど。直接触れないものには
  加工されていても問題ないですよね」


 ええ。
 直接肌に触れていても、
 肌に何も起きていなければ対策は不要です。

 特に手の皮膚は丈夫にできていますから、
 手で触れる分には問題のない方もいます。

 抗菌加工の肌着、靴下、マスク、デスクマットなどで
 身体や足、顔、腕に赤みやかゆみが出ている場合は
 対策が必要です。

 加工のされていないものを選ぶか、
 直接肌に触れないよう工夫をしましょう。


 「どんなものに荒れてしまうかは
  人それぞれなんですよね」


 その通りです、白木さん。

 抗菌加工されたスリッパやカーペットに
 素足で接触して足裏がひび割れてしまう方もいれば
 何ともならない方もいます。

 さらに同じ人でも左足は大丈夫でも
 なぜか右足だけ荒れるということも。


 「左右差もあるなんて不思議ですね」


 そうですね。
 人によってどの部分の肌が弱いかは
 大きな違いがあります。





 ▼手の付着物には臨機応変に対策をしましょう


 最後に。
 大切なことは顔や髪に触れるときには
 ペーパータオルで手洗いをしっかりすることです。

 手にトラブルは出にくくても
 一次刺激性物質は付着しています。

 その手で顔や髪に触れると
 肌に間接接触をしてしまいます。
 手洗いも忘れないようにしてくださいね。




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