バックナンバーメールマガジン「秘密の皮膚科学」

2022年09月20日配信

続・新しいビタミンC製剤?『開発のワケ』の秘密 | 第724号

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2022/09/20━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第724号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 前回からASVC開発秘話を
 お話しています。


 「新しいビタミンC製剤の開発が
  必要になったところでしたよね」


 はい。今日は続きです。
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        続・新しいビタミンC製剤?

         『開発のワケ』の秘密

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 ▼新たなアスコルビン酸製剤の開発


 みなさんが売り場で見かける通り、
 アスコルビン酸製剤にはいろいろな
 種類がありますが。

 なかなか濃度のコントロールができません。

 そこで、
 アスコルビン酸単体で塗布に耐えられ
 濃度をコントロールできるものを
 開発するしか選択肢がなくなったのです。


 「そんなに簡単に......
  開発できるものなんですか?」


 はい。
 牛田も手探りでした。

 水溶性ビタミンの溶媒は、水、エタノール、
 多価アルコール。水を浸透させない皮膚生理では
 水溶液では浸透が期待できません。

 そしてエタノールはタンパク変性物質です。
 残るは多価アルコール。
 多価アルコールには種類がいろいろありますが。


 【多価アルコールの種類】

 ・エチレングリコール
 ・ポリエチレングリコール
 ・プロピレングリコール
 ・ポリプロピレングリコール
 ・トリメチロ―ルプロパン
 ・グリセリン


 防腐効果があるものは使えないため、
 皮膚に刺激となります。
 消去法でグリセリンを選択しました。





 ▼ようやく完成?!


 アスコルビン酸の濃度をコントロールするために
 アスコルビン酸の微細結晶をグリセリンに
 懸濁させてクリーム状にする技術を採用。

 クリーム状パック(3分後に洗い流すタイプ)が
 完成しました。

 25℃以上で結晶が溶解し活性を取り戻します。
 アスコルビン酸とグリセリン、ジグリセリンのみで
 水を配合しないため防腐剤が必要ありません。

 冷蔵保存をして結晶状態のまま活性を保持させ、
 皮膚に塗布すると体温で溶解して
 活性を取り戻すことから、

 活性保持型ビタミンC
 (Activity Sustained Vitamin C)の略で
 「ASVC」と命名しました。


 「ここからASVCを塗布しての
  測定が始まったんですよね!」


 はい。継続は力になってくれるのか?

 測定を始めたのが2005年でしたから
 17年経ってしまいましたね。





 ▼ヒト臨床で経過を観察


 ASVCの濃度を上げながら
 皮膚の測定を継続しました。


 ・ニキビ・毛穴の開き・酒さ・赤み・毛孔性角化症
 ・しわ・カサつき・乾燥
 ・肌荒れ・アトピー性皮膚炎・痒み
 ・シミ・くすみ・肝斑・黒ずみ


 上記症状のある皮膚は、アスコルビン酸が
 30%以上の濃度になると

 日常生活で炎症起因物質との接触が残っていると、
 ピリピリした刺激や赤みが出て(炎症状態)
 アスコルビン酸は炎症起因物質になってしまうことが分かりました。


 「肌が傷んでいるとASVCが刺激になると
  いうことですね?」


 ええ。もともとの肌の強さにもよりますが、
 症状が出ている方は、炎症を起こしやすい方です。

 その後の塗布の臨床データで、日常生活で
 炎症起因物質と接触しない生活をすると
 濃度30%以上でも刺激や赤みが
 起きないことが分かりました。

 当初のテーマであった、
 
 ・シミ・くすみ・肝斑・黒ずみ

 の改善を早めるための製剤開発でしたが

 ・ニキビ・毛穴の開き・酒さ・赤み・毛孔性角化症
 ・しわ・カサつき・乾燥
 ・肌荒れ・アトピー性皮膚炎・痒み

 の改善にも寄与している臨床報告が集まっています。

 ニキビ跡の凹みが平らになったなど
 興味深い臨床例が散見されるようになりました。





 ▼モニター募集を継続しています


「さらっと話してますが、
 当時牛田さんは実験室にこもりっきり
 だったんですよね」


 そうでしたね......。

 非接触生活が確立して新たなビタミンC製剤も
 完成したことで、一気にプロジェクトが
 加速しました。

 秘密にしていましたが、このビタミンC製剤は
 2021年12月に米国特許が成立しています。

 引き続き臨床協力してくださるモニターを
 募集しています。




 ☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞ
  →→ https://jstcd.or.jp/contact/

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