メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2014年05月20日配信

第411号 ダメージを最小限に!『白髪染めを使ったら』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2014/05/20━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!

            「秘密の皮膚科学」

     第411号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 最近、白髪染めについてのお問い合わせを
 頻繁にいただいています。

 肌への影響が気になるものの
 白髪を放っておくこともできず染めている、
 という方が多いようです。

 今回は、白髪染めを使ったあとに気をつけたい
 3つのポイントをお話しします。



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            ── ダメージを最小限に! ──

              『白髪染めを使ったら』の秘密

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 ▼白髪染めについてのお問い合わせが増えています


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   ◆『肌の弱い人にも使えるものはありますか?』(60代・女性)
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   白髪染めのため脱シャンプーの美容院へ赴いたのですが
   結局ヘナ(ハナヘナ)をする事となりました。

   ヘナもおすすめではないことは承知しています。

   市販の白髪染めで、
   肌の弱い人にも使えるものがありましたら
   教えていただけないでしょうか?

   サウンドスタイルで白髪染めも
   購入できるようになったらよいのですが......。
   牛田さん、商品開発をお願いいたします。


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   ◆『おすすめの白髪染めはありますか?』(60代・女性)
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   以前、測定に伺った時に、
   白髪染めについて質問をしたことがあります。

   ヘナを使っていたけれど、花粉アレルギーを持っているせいか、
   かゆみに耐えられなくなり、利○○布カラートリートメントを
   使い始めたけれど、悪い影響はないだろうかということです。

   今ご存じの範囲で、
   白髪染めはどこのものがよさそうとか、
   この成分が入っているのはよくないとか、
   ぜひ教えてください。

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 ▼残念ながら......答えは『ありません』


 現在のところ、
 肌の弱い方におすすめできる白髪染めは、ありません。

 髪を染めるものですから、当然ながら
 頭皮や肌に負担がかかります。

 肌にやさしいことを謳っている製品にも
 一次刺激性物質が使用されていますので、
 週に1度、あるいは2週間に1度くらいの頻度で使用すれば
 どうしても肌が傷んでしまいます。

 白髪の伸びた部分にだけ、2週間に1回
 カラーリングをしている測定モニターは、
 紅斑値(肌の赤み・炎症をあらわす数値)が
 上昇し続けてしまいました。


 これを聞いて
 白木さんはすっかり考え込んでいます......。


 「おしゃれを取るか、肌や髪の健康を取るか。
  これは究極の選択ですねぇ。う~~ん」


 おしゃれを取る! という方は
 ご自分の体調や肌の状態を見ながら、
 上手に白髪染めと付き合っていくしかなさそうですね。






 ▼染めたあとに気をつけたい3つのポイント


 白髪染めやカラーリング剤を使った後、

  ・髪を洗うと色落ちする
  ・髪の手触りがつるつるしている

 こんな状態が続く間は
 髪が触れる部分の肌に影響が出てしまいます。

 その影響を少しでも小さくするために
 こんなことに気をつけましょう。



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 ◆1.髪をいつもより時間をかけて丁寧に洗う ◆
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  白髪染めをした後は、お湯または小麦粉シャンプーで
  丁寧に洗います。洗面器にお湯をため、綿手袋を使って
  時間をかけて洗いましょう。

  充分な時間があれば、お湯に色がつかなくなる程度まで
  お湯を変えて洗うといいですね。

  最後はシャワーでよく洗い流しましょう。



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 ◆2.1週間程度は枕カバーを毎日変える◆
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  白髪染めに含まれる一次刺激性物質やシリコンは
  髪を洗ってもすぐには落ちません。
  1週間程度は髪に付着しています。

  髪の触れた枕カバー、寝具カバーが肌に触れると
  その部分に赤みが出たり、カサついたり、
  ニキビができたりします。

  カラーリングの影響が出続ける1週間程度は
  寝具カバーを毎日洗うか新しいものに取り替えると
  影響を小さくすることができます。



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 ◆3.ヘアブラシを指定の中性洗剤で洗う◆
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  シャンプー・カラーリングをした髪をとかしたブラシには、
  一次刺激性物質が付着しています。

  髪に付着した一次刺激性物質が落ちても
  ブラシを洗っていなければ、髪をとかすたびに
  一次刺激性物質が付着することになります。

  ブラシは指定の中性洗剤でよく洗いましょう。






 ▼まとめ ~ 染める頻度を減らす工夫を ~


 「読者のみなさんからいただくメールを読んでいると、
  美容院で髪を染めている方も多いようですね」


 美容院で染めてもらうメリットは
 カラー剤が顔についてしまうなどのトラブルを避けられること。

 そして、自分で染めるよりも
 比較的カラーが長持ちすることです。

 炎症状態が続かなければ
 色素沈着も起こりませんから、
 できるだけ使用頻度を減らせる方法を選択しましょう。


 「読者の方々、フェローのみなさんから
  安心して使える白髪染めを!
  というご要望をたくさんいただいていますね」


 完全に安全なものを作ることは難しいのですが、
 開発に着手する必要がありそうですね。




 ☆ご意見をお待ちしております。
  質問・疑問なども、お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php






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