メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2012年07月03日配信

第316号 指先で取る?『角栓』の秘密 (2)

 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 前回は、
 角栓ができるメカニズムを解説しました。

  ☆第315号 なぜできる? 『角栓』の秘密
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2012/06/315.php


 角栓ができやすいときは、肌を傷めるものと
 接触している可能性があります。
 思い当たる方は、ぜひ見直しを。


 今回は、角栓ができたときの
 対処法についてお話します。


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            ── 指先で取る? ──

              『角栓』の秘密(2)

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 ▼最新版! 肌を傷めない角栓の取り方


 ではさっそく、
 角栓を取る手順と注意点をご紹介します。


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 (1)まず、お風呂でゆっくりと身体を温めましょう。
    角栓を取るときは肌を温めることがポイント。


 (2)手についた一次刺激性物質を落とします。
    顔を触る前に、手ぬぐいやペーパータオルを使い、
    流水の下で手をぬぐうように洗います。

    指先、指の間までまんべんなくぬぐい、
    手に付着している柔軟剤や抗菌剤などを落としましょう。


 (3)指先一本を使って、
    ざらざらが気になる部分をやさしくこすります。
    鏡を見ながら行ないましょう。


 (4)やさしくこすっても何も取れないところは、
    強くこすったり、爪を使ったりして
    無理に取らないようにしてください。

    傷や赤みのある部分も
    強くこすらないようにしてくださいね。


 (5)白いものが取れるところも、
    こすりすぎないようにしましょう。

    角栓が取れるからといって強くこすると、
    後でヒリヒリしたり、赤くなったりしてしまいます。

 ─────────────────────────────────






 ▼【角栓の取り方】旧バージョンとの変更点



 「あれ?
  角栓を取るとき
  手ぬぐいを使わないんですね?」


 白木さんが指摘したとおり
 これまでは、角栓を取る際に
 手ぬぐいを使用することを
 おすすめしてきました。

 しかし、みなさんのご報告から
 手ぬぐいを使うと
 指先の力加減が分かりにくく
 強くこすりがちになることが分かってきたのです。

 そのため、今後は
 手ぬぐいの使用を
 おすすめしないことにしました。

 





 ▼角栓・Q&A


 角栓について
 たくさんのお問い合わせが届いています。

 みなさんのメールをご紹介しながら
 疑問にお答えしていきましょう。


 ┌────────────────────────────
 | 
 | Q1.【角栓を取るタイミングは?】
 | 
 | 肌がザラザラしてきたら
 | 毎日でも取った方がいいですか?
 | 
 | まめに取ると、
 | 角質が薄くなってしまうのかなぁ
 | とも思い気になります。
 | 
 | 角栓をすぐ取るのと、
 | 溜めてから取るのでは
 | 肌にとって何か違うのでしょうか?(30代・女性)
 | 
 └────────────────────────────

   A1.

   角栓は、そのままにしておいても
   いずれは取れるもの。

   前回もお話したように、
   角栓は皮膚の代謝の一部だからです。

   まめに取っても取らなくても、
   肌トラブルにつながることはありません。

   気になるときは毎日取ってもかまいませんが、
   こすり過ぎて肌を傷めないよう注意しましょう。



 ┌────────────────────────────
 | 
 | Q2.【どうしても角栓がきれいに取れません。】
 | 
 | 最初に比べると断然良くなってきたのですが、
 | どうしても、鼻と鼻周りが他に比べて治りが遅く
 | 角栓もすっきり奇麗にはとれていません。
 | 
 | シャワーを浴びたり、顔を洗ったりすると
 | 鼻の皮がふやけて真白になります。
 | 
 | 鼻全体が真白で、小さい角栓もびっしり
 | イチゴのようにぶつぶつです。
 | 
 | やはりこれは我慢して皮膚が丈夫になるまで、
 | 自然に角栓が取れるようになるまで
 | 待つしかないのでしょうか。
 | 
 | (20代・女性)
 | 
 └────────────────────────────

   A2.

   肌を傷めるものとの接触があると、
   毛穴の開きや黒ずみは改善せず
   角栓もできやすくなります。

   肌を気にするあまり
   無意識のうちに手で顔を触っていたり、
   一次刺激性物質が付着している髪が
   顔に触れていたりすると改善しません。

   顔や髪を洗う前に必ず、
   手に付着している一次刺激性物質を落としましょう。

   角栓がまったくできなくなるということはありませんが、
   肌を傷めるものとの接触がなくなれば
   過剰にできることはなくなります。


   ☆ぜひご参考に! 白木さんの"何もつけない一日"
    http://hisesshoku-derm.com/contents/style/shiraki.php



 ┌────────────────────────────
 | 
 | Q3.【角栓は取ってはいけない?】
 | 
 | 角栓はこすってはいけない!
 | (表面を削ると未熟な細胞が表面に出るから)
 | というものと、
 | ピーリング剤などで角質をこすって取れ!
 | という真反対なものがあるようです。
 | 
 | このあたりの角栓の仕組みについて、
 | 皮膚生理の面から
 | 説明を頂けると幸いです。
 | 
 | (30代・女性)
 | 
 └────────────────────────────

   A3.

   下記リンクで
   皮膚のメカニズムをおさらいしながら、
   「角質を育てる」などの美容法について解説をしています。

   ☆第242号 似てる?『角質と角栓』の秘密
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2010/07/242.php


   角質層は肌の一番外側にあり、
   体内を守る働きをしています。

   角栓を毎日取ったとしても、
   やさしくこする程度で
   その角質層が薄くなってしまうことはありません。


   ☆角質層はどこにある? ~皮膚断面図~
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2006/01/post-5.php



   また、角栓はいずれ取れていくものですので、
   ピーリング剤で無理に取る必要はないでしょう。

   毛抜きで抜いているという方もいますが、
   角栓を無理やり引き抜いたり、
   毛抜きのようなものを使ったりすると
   肌を傷つけてしまいます。

   角栓と上手に付き合うようにしてくださいね。





 ☆質問・疑問などがありましたら、
  お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php



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