メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2009年01月06日配信

第178号 新春スペシャル?『何もつけない・徹底復習』の秘密

 あけましておめでとうございます。
 コスメプロデューサーの牛田専一郎です。

 2009年も意欲的に!
 しかしながら淡々と、取り組んでまいります。

 みなさん、本年もどうぞよろしくお願いいたします。


 さて新年最初の配信は......

 【復習】からスタートいたします!



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         ―― 新春スペシャル? ――

       『何もつけない・徹底復習』の秘密

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 ▼白木さん、新年初ビックリ


 「新しい年だから、新しい話題から始まるのかと思ったら......。
  牛田さん、意外なところを突いてきましたね!」



 新しい一歩を踏み出すためには、
 まずは足元を固めること。

 "基礎固め"が大切なんです!


 昨年まで、
 化粧品や洗剤にひそむ問題点や季節の変わり目の対策など、
 主にお肌の弱い方を対象として
 「お肌を傷めてしまうこと」「気にしなくてよいこと」
 をお話してきました。


 2009年の配信をスタートするにあたって
 ちょっとだけ視点を変えて......。

 皮膚生理を「お肌の悩み」「その対処法」
 という観点から'おさらい'したいと思います。


 【何もつけない】をすでにご理解いただいている方も、
 今年チャレンジしてみようかな、という方も。
 どうぞお付き合いくださいね。




 ▼よくある顔や体のトラブル――あなたも悩んでいませんか?


   ◇シミが増えた

   ◇毛穴の開きや黒ずみが目立つ
    フェイスラインにニキビがある

   ◇いつも同じ場所にニキビができる

   ◇何を使ってもお肌がカサつく

   ◇いつもお肌に赤みがある

   ◇身体に吹き出物やかゆみがある

   ◇頭皮に湿疹がある

   ◇化粧崩れしやすく、テカリが気になる

   ◇小じわが気になる


 ここに挙げたものは、
 実際にたくさんの"お悩みメール"をいただいているものです。

 ひとつでも当てはまる方は、要注意。
 日ごろのお手入れや、生活習慣に原因があるかもしれません。




 ▼あなたにも当てはまる? 生活習慣チェック


 ここで、日常生活を振り返りながら
 次の12項目をチェックしてみましょう。

 あなたに当てはまるものはありますか?



    【12項目をチェック! あなたの"習慣"は大丈夫?】
 ┌――――――――――――――――――――――――――――――
 | 
 | Q1.お肌が乾燥するので
 |    洗顔後は化粧水、乳液、美容液、クリームで
 |    お手入れしている
 | 
 | Q2.カバー力のあるリキッドファンデーションや
 |    落ちにくいメイクをしているので、
 |    しっかり落とせるクレンジングを使ったり、
 |    ダブル洗顔をしたりしている
 | 
 | Q3.ファンデーションの付きをよくするため、
 |    下地を必ず使っている
 |    
 | Q4.紫外線が気になるので、
 |    季節を問わず日焼け止めを使っている
 |    
 | Q5.たるみ対策に
 |    オイルやクリームを使ってマッサージをしている
 |    
 | Q6.脂性でニキビができやすいので、
 |    こまめに石けん洗顔をしている
 |    
 | Q7.毎日髪はシャンプー、リンスをしている
 |    
 | Q8.髪のパサつきが気になるので、
 |    洗い流さないタイプのトリートメントを使っている
 |    
 | Q9.お風呂あがりのお肌をしっとりさせたいので、
 |    入浴剤を入れている
 |    
 | Q10.洗剤には、柔軟剤や蛍光増白剤の入ったものを選んでいる
 |    
 | Q11.お肌が弱いので、石けんや重曹を使って洗濯をしている
 |    
 | Q12.クリーニングに出した衣類や、
 |    柔軟仕上げのしてある毛布やマフラーを
 |    特に気にせず使っている
 |
 └――――――――――――――――――――――――――――――


 お肌の弱い方にとっては、
 上記のものはすべて皮膚生理を乱したり
 タンパク変性を起こし、お肌を傷める原因となります。

 ひとつでも接触していると、
 なかなか健康な素肌に戻ることができません。




 ▼どうしてダメなの? 12項目がいけない理由


 今まで当たり前のように使用してきたのに、
 一体どこがいけないんだろう――

 こんな風に思う方も少なくないでしょう。

 化粧品や洗剤によって、なぜお肌が傷むのか?
 その理由を1項目づつ解説いたします。



 1.【化粧水・乳液・美容液】がいけない理由-------------------

  化粧水・乳液・美容液は
  お肌の弱い方には、カサつきや赤みの原因になります。
 
  本来、皮膚には自ら潤いを生み出す力があります。
  化粧水・乳液・美容液など
  しっとりした使用感のものをつけてしまうと、
  皮脂分泌の妨げとなり、
  お肌は「潤う力」を取り戻せなくなってしまいます。
 
  また、乳液や美容液には界面活性剤が含まれているため、
  お肌にタンパク変性を引き起こしてしまいます。
  界面活性剤には脱脂力があるので、
  お肌はさらにカサつくようになってしまうのです。


  ◎バックナンバーをご参考に......

   ◇創刊号 洗顔の秘密(1)
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2004/10/001.php

   ◇第2号 洗顔の秘密(2)
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2004/10/post-3.php



 2.【リキッドファンデーション、
    クリームファンデーション】がいけない理由---------------

  カサつきや毛穴の開き、黒ずみの原因になってしまいます。

  リキッドタイプやクリームタイプのファンデーションは
  界面活性剤を含んでいるだけでなく、
  強い洗浄力を持つクレンジング剤でなければ
  落とすことができません。

  クレンジングや強い洗浄剤でのダブル洗顔は角質を傷め、
  お肌から潤いを奪ってしまいます。

   ◇第22号 よく落ちる? 『洗浄力』の秘密
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2005/03/22.php

   ◇第25号 『クレンジング剤』の秘密
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2005/04/25.php



 3.【ファンデーションの下地】がいけない理由-----------------

  下地には界面活性剤が使われてるだけでなく、
  お肌にしっかりとついてしまうものは、
  落とすときにクレンジングが必要になります。

  クレンジングは、毛穴の黒ずみやテカリなどの原因になります。

  UV対策下地の原料の大半は、紫外線の散乱剤。
  ファンデーションの原料の大半も、紫外線の散乱剤。
  下地とファンデーションの成分はほぼ同じです。
 
  つけているときと落とすとき、
  ダブルでお肌にダメージを与えるのです。



 4.【日焼け止め】がいけない理由-----------------------------

  毛穴の黒ずみやテカリ、新たなシミなどの原因になることも。

  日焼け止めは、汗をかいても落ちにくくなっていますので、
  洗浄力の強いクレンジング剤が必要になります。

  そして、日焼け止めは
  界面活性剤や紫外線吸収剤、シリコンを含んでいる場合があり、
  毎日、長時間使用することによって
  お肌が傷んでしまう可能性があります。
 
  シミはお肌の傷んだ部分を保護するためにできているものです。
  シミを増やしたくない方は、
  お肌を傷めるものと接触しないことが予防につながります。
 
   ◇第31号 『日焼け止め』の秘密~前編~
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2005/05/31.php

   ◇第32号 『日焼け止め』の秘密~後編~
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2005/06/32.php



 5.【マッサージクリームやオイル】がいけない理由-------------

  界面活性剤を含むクリームや、オイルによるマッサージは
  皮膚にタンパク変性を起こし、トラブルの原因となります。

  ピュアなオイルであれば
  お肌への負担は軽減されますが、
  油分を落とすために洗浄剤が必要になります。

  結果的にお肌を傷めてしまいますから、
  時々する程度にしましょう。
 
   ◇第112号 お肌の敵? 味方? 『顔のマッサージ』の秘密
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2007/09/112.php



 6.【こまめな石けん洗顔】がいけない理由---------------------

  赤み、カサつき、テカリなどの原因になります。

  石けん等の洗浄剤でゴシゴシ洗うと
  皮膚を傷つけて、ニキビを悪化させてしまいます。
  アトピーの方も同じです。

  石けんを含むどのような洗浄剤も、界面活性剤です。
  使用することで皮膚はタンパク変性を起こしてしまいます。

   ◇第157号 毎日洗いましょう?『石けん+保湿』の秘密
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2008/07/157.php



 7.【シャンプー、リンス】がいけない理由---------------------

  フェイスラインや背中の吹き出物、
  頭皮の湿疹やかゆみの原因になります。

  お肌が弱い人は、
  泡が身体に触れただけでもかゆみが起きたり、
  お肌の一部がガサガサになってしまうことがあります。

  また、充分に洗い流さずにいると、
  シャンプーやリンスがお肌に残り、
  湿疹やシミの原因になる場合もあります。

  使用した後によく洗い流しても、
  シャンプーやリンスが少しお肌に流れただけで、
  皮膚はダメージを受けてしまいます。

  週1回の使用でも同じことです。
  石けんシャンプーにも要注意。

   ◇第94号 クサくないの!?『お湯洗髪』の秘密
    http://hisesshoku-derm.com/archives/2007/02/94.php



 8.【洗い流さないタイプの髪のトリートメント】
                がいけない理由-----------------

  髪の触れる箇所の赤みやニキビ、カサつきの原因に。

  リンスも同じですが、トリートメントには界面活性剤や
  シリコンが"帯電防止剤"として含まれています。

  髪をコーティングすることによって、
  髪に汚れが付着しにくくするとともに、
  手触りを良くしているのです。

  お肌の弱い方は、
  トリートメントの付いた髪が
  お肌に接触しただけでダメージを受けてしまいます。
  整髪剤も同じです。



 9.【入浴剤】がいけない理由---------------------------------

  入浴剤がカサつきの原因になることがあります。

  特に、湯上りがしっとりするものは
  お肌の皮脂分泌を妨げてしまいます。

  また、お湯が濁るタイプの入浴剤には
  界面活性剤が使われていることがあるため、
  かえってカサつきなどの原因となってしまいます。



 10.【柔軟剤や蛍光増白剤の入った洗剤】がいけない理由---------

  お肌のカサつき、赤み、ニキビなどの原因となることがあります。

  薄い油の膜で繊維1本1本をコーティングするような形で
  繊維のすべりを良くし、手触りをやわらかくしているのが
  柔軟効果です。
 
  家庭用の柔軟剤の主成分は、陽イオン(カチオン)界面活性剤。
  陽イオン界面活性剤は吸着性・残留性が高いので、
  皮膚に対する影響も大きいといわれています。

  また、蛍光増白剤は布地をコーティングする染料の一種です。
  お肌の弱い方には刺激となることがわかっています。

  寝具などをこれらが配合された洗剤で洗っていると、
  いつも同じ箇所にニキビができる原因となってしまいます。



 11.【石けんや重曹による洗濯】がいけない理由-----------------

  お肌のかゆみなどの皮膚刺激になります。

  石けんを使って洗濯をするときに出る「石けんカス」は、
  石けん中の脂肪酸と、水道水中のカルシウムイオンや
  マグネシウムイオンとが結合して、
  脂肪酸カルシウムや脂肪酸マグネシウムとなったものです。

  布地に残った遊離脂肪酸や石けんカスは、
  生まれつきお肌の弱い人や刺激の影響を受けやすい人、
  心身の疲労や体調不良によって
  皮膚のバリア機能が低下している人にとっては、
  皮膚刺激となってしまいます。

  重曹などのアルカリ剤を使用した洗剤なども、
  洗濯水温が高くない場合には溶け残りがあるようです。

  溶け残りの粉が付着している生地に触れると、
  お肌はアルカリの影響を受けてしまいます。



 12.【クリーニングに出した衣類、寝具】がいけない理由---------

  お肌のカサつき、赤み、ニキビなどの原因となることがあります。
 
  クリーニングに出した衣類や
  新品の衣類(下着、靴下、ストッキング、帽子など)には
  柔軟仕上げが施されています。

  柔軟仕上げ剤の主成分は、陽イオン(カチオン)界面活性剤です。
  陽イオン界面活性剤は吸着性・残留性が高いので、
  皮膚に対する影響も大きいといわれています。




 ▼一番のお手入れ方法は?


 「あれもダメ、これもダメ......。
  う~ん、どうしたらいいんでしょうか?」



 お肌の健康を考えるなら、
 【何もつけない】ことが一番のお手入れになります。


 お肌、というと
 顔のことばかりに意識が向けられがちですが、
 手足や頭皮にいたるまで、
 私たち人間の全身を覆っているのが"お肌"です。

 繰り返しになりますが、
 とても重要なことなのでもう一度......。

 お肌の弱い方は、
 【お肌を傷めるもの】にひとつでも接触していると
 健康な素肌に戻ることができません!

 

 お肌の調子がよくないなぁ、と思っている方は
 『お肌を傷めるものに接触していないか?』
 頭からつま先まで、全身をチェックしてみてくださいね。




 ▼新春【何もつけない】復習シリーズ! 次号は......


 今回は"お肌の悩み"の原因となっている
 生活習慣をチェックしました。

 次号は"対処法"に焦点をあてます。
 お肌を健康な状態に戻すためにはどうしたらいいのか?

 具体的な実行方法をご紹介します。
 どうぞお楽しみに!



 ★牛田への感想・コメントがありましたら、
  お気軽にどうぞこちらへ。
  http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php




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