メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2006年02月15日配信

第64号 『ニキビの悪化を防ぐ方法』の秘密

 みなさん、こんにちは。
 コスメプロデューサー・牛田専一郎です。


 前回まで3回にわたって、
 "ニキビ特集"をお届けしてきました。

  ○第61号:ニキビができるワケ
  → http://hisesshoku-derm.com/archives/2006/01/61.php

  ○第62号:ニキビが悪化するワケ
  → http://hisesshoku-derm.com/archives/2006/02/62.php

  ○第63号:ニキビの予防と対策
  → http://hisesshoku-derm.com/archives/2006/02/63.php


 ......いかがだったでしょうか?


 今回はいよいよ最終回。
 ニキビの悪化を防ぐ方法についてお話します。

 みなさんも、ぜひ。
 白木さんと一緒に考えてみてくださいね。


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       『ニキビの悪化を防ぐ方法』の秘密


☆----------------------------------------------------------☆


 ▼まずはおさらいです


 白木さん、ここまでのポイントを
 まとめてもらえますか?



 「ハイ!

  ○ニキビの原因は、
   ・たくさん作られてしまい、排出されなかった角質
   ・そこに分泌された皮脂
   である。

  ○そして、炎症を引き起こす要因となるのは、
   ・アクネ菌(ニキビ菌)
   ・皮膚を傷つける行為によってできた壊死細胞
   である。

  ○しかし、ニキビの原因である
   ・『角質の産生過剰』を防ぐ方法
   ・『皮脂の分泌』を抑制する方法
   は解明されていない。

  ○つまり、ニキビができてしまう原因は分かったものの、
   現時点で予防策として決定的なものは存在しない。

  ってことなんですよね」



 残念ながら、そうなんです。

 コレ! というものがあれば、
 ぜひご紹介したいんですが......。



 ▼予防はできなくても


 しかし、
 "できてしまったニキビ"には
 対応策があります。


 それは、

 ○抗生物質が含まれた薬
 ○抗菌作用のある薬

 です。
 医療の現場で処方されています。


 抗生物質は
 ニキビ菌の活動を抑える役目を、

 抗菌剤は
 ニキビ菌の感染を食い止める役目を、

 それぞれ果たします。



 ▼薬が効くタイミング



 「なぁんだ、ちゃんとお薬があるんですね。
  それを最初から服用したり、肌につけたりしていれば、
  ニキビを予防できるんじゃないんですか?」



 いいえ。

 残念ながら、抗生物質や抗菌剤が効力を発揮するのは、
 ニキビ菌の感染が始まった後です。

 ニキビの感染予防にはなるかもしれませんが、
 ニキビそのものの予防にはなりません。


 以前にもお話したように、
 ニキビの原因は、角質と皮脂。

 ニキビ菌が存在しなくても、ニキビはできるんです。



 「じゃあ、ニキビがある程度まで悪化しないと、
  打つ手はないってことなんですね......」



 ▼逆効果になることも


 さらに、ニキビ菌の感染が始まった後でも、
 注意しなければならないことがあります。

 抗菌作用のある薬には、副作用があるんです。


 ・過剰な菌を退治すると同時に、
  正常な細胞も傷付けてしまう

      ↓

 ・ニキビ菌を減らすどころか、逆に
  壊死細胞を増やし、傷を悪化させてしまう

      ↓

 ・痒みが起こる
  (もはや、ニキビではなく傷の症状)

      ↓

 ・さらに傷が広がる


 ......



 「これは困った副作用ですね」



 そうなんです。

 薬にはリスクがあるということ。
 これを忘れないようにしなければいけません。

 効果と副作用のバランスが難しいところですね。



 ▼引き続きニキビ研究を



 「ニキビにはまだまだ謎が多いんですね。
  でも、こんなに解明されていないことだらけなのに、
  ニキビ用の化粧品や洗顔剤がたくさん売られている。
  この現実ってどう受け止めたらいいんでしょう?」



 そうですね。

 どこのメーカーも試行錯誤しているんだとは思いますが、
 おそらく、効果のほどは......。

 という感じでしょうね。


 白木さんが言うように、
 ニキビの世界には、数多くの疑問が残されています。

 牛田自身も研究を重ねながら、
 その動向を、今後も引き続き追っていきます。


 新しい情報が手に入ったら。
 このメルマガで、いち早く、コッソリとお届けいたします。

 どうぞお楽しみにしていてくださいね。



 ★牛田への感想・コメントはこちらへ。
  http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php


 ことばの解説 「感染とは?」   
 →http://hisesshoku-derm.com/archives/2006/02/post-7.php



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