メールマガジン「秘密の皮膚科学」

メールマガジン「秘密の皮膚科学」

2015年01月06日配信

第442号 冬の悩み?『身体のかゆみ』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2015/01/06━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!

            「秘密の皮膚科学」

     第442号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆


 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 2015年最初のテーマは【身体のかゆみ】。

 かゆみに悩む方から寄せられたご相談と
 牛田からの回答をご紹介します。

☆------------------------------------------------------------☆

              ── 冬の悩み? ──

               『身体のかゆみ』の秘密

☆------------------------------------------------------------☆


 ▼かゆみのご相談:その1


 *━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━*
  ◆『原因不明のかゆみに悩んでいます』(Iさん・40代・女性)
  --------------------------------------------------------

   顔の調子はいいのですが、身体にかゆみが出て困っています。

   乾燥しているとも思えるのですが
   じんましんのような感じにも思えます。

   かゆみ止めで少しましになるので、
   昨日つけてしまいました。

   原因がよくわからずに困っております。

 *━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━*


 (牛田より)

 いくつか原因を考えてみました。
 思い当たるものはありませんか?


 (1)発熱タイプなど機能性の肌着を着ている

    新素材の化繊の肌着でかぶれてしまった、
    というご報告がたくさん届いています。

    身体にかゆみを感じたら
    衣服の素材を確認してくださいね。

    肌の弱い方は、綿100%のものを選ぶと良いでしょう。


 (2)浴槽を抗菌剤配合の洗剤で洗っている

    背中や腕など、浴槽に触れた部分に
    ぶつぶつやかゆみが出ることがあります。


 (3)強い柔軟加工をしたバスタオルで身体を拭いている
 
    この場合も、
    身体にぶつぶつやかゆみが出やすくなります。


 詳しくはこちらをご覧くださいね↓

 ☆第327号 部分別?『トラブルの原因推測』の秘密 <頭皮・身体・かかと>
http://hisesshoku-derm.com/archives/2012/09/327.php







 ▼Iさんからの続報


 *━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━*
  ◆『衣服の素材に気をつけるようになりました』(Iさん)
  --------------------------------------------------------

   前回ご相談しましたかゆみにつきまして、
   HPを読ませていただき、
   服の素材に気を使うようになりました。

   少し良くなってきている気がします。

   家族が石けんやシャンプーの使用をやめてくれないので、
   そういった場合にどんなことに気をつければよいか
   教えてください。

   なるべく手を洗ったり、床を洗うようにはしていますが
   湯船にはつかっています。

   なにかアドバイスがあればお願いいたします。

 *━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━*


 (牛田より)

 同居の家族がシャンプーや石けんを使用していると、
 間接接触をする機会が増えます。

 家族が触れた蛇口には、シャンプーや石けんの
 一次刺激性物質が付着しています。

 洗顔・洗髪時に蛇口を触ったら、必ず
 手を手ぬぐいや指定のペーパータオルで
 よく拭うようにしましょう。

 洗面器・ドライヤー・タオルなどを共用せず
 自分専用のものを使うようにすると
 間接接触の機会を減らすことができます。

 ただ、気にしすぎると
 家族との人間関係に影響が及んでしまうことも。

 あまり神経質にならずに、
 ご自分でコントロールできる範囲で
 取り組んでくださいね。






 ▼かゆみのご相談:その2


 *━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━*
  ◇『湯船を毎日洗っているのですが』(Kさん・50代・女性)
  --------------------------------------------------------

   先月くらいから、また背中のかゆみが復活し、
   手あれもひどくなりました。

   どうやら原因は、風呂の湯船のようです。
   8月に引越しをして、引渡し前に業者が掃除した
   漂白剤が残留しているようです。

   風呂釜の中にも残留しているのでしょうか?

   指定の中性洗剤で湯船を洗ってから、
   少しかゆみと手あれが改善しつつあります。

   かゆくなるのが嫌で、毎日湯船を中性洗剤で洗っているのですが、
   どのくらいで残留がなくなるのでしょうか?
   
 *━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━*


 (牛田より)

 抗菌消臭加工の下着と石けんをやめたら
 背中のかゆみがなくなった、というご報告を
 以前にいただいていましたが、再発してしまったのですね。

 ちょっと大変ですが、しばらくの間、
 指定の洗剤で湯船を毎日洗ってみてはいかがでしょうか。

 しばらく続けてもかゆみが治まらない場合は、
 風呂釜にも漂白剤が残留している可能性があります。

 除菌剤の含まれていない洗剤で
 洗い直してみましょう。

 過炭酸ナトリウムなどの粉末タイプでしたら、
 高温でよく溶かして使う方法もあります。






 ▼Kさんからの続報


 *━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━*
  ◇『酸素系漂白剤で定期的に洗うべき?』(Kさん)
  --------------------------------------------------------

   それは、一般に酸素系漂白剤と言われるものでしょうか。

   今度使って洗浄してみたいと思いますが、
   定期的に使用したほうがよいのでしょうか?

   また、洗濯機も時々、
   酸素系漂白剤で洗浄する必要はありますか?
   
 *━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━*


 (牛田より)

 酸素系漂白剤「過炭酸ナトリウム」は
 お湯が透明になるまで、よく溶かしてから使用しましょう。

 現在付着していると思われる除菌剤が落ちれば、
 その後、定期的に使用する必要はありません。

 柔軟剤や抗菌剤などが配合されていない洗剤を使っていれば
 洗濯機を洗浄する必要はないでしょう。






 ▼おわりに ~ かゆみにも理由がある ~


 今回は、身体のかゆみについて取り上げました。
 白木さん、いかがでしたか?


 「私も冬はよく身体がかゆくなります!
  機能系の肌着とか、浴槽の付着物とか、
  原因はいろいろ考えられるんですね」


 ええ。

 ◆洗濯槽に一次刺激性物質が残留している
  →洗濯すると衣類に付着する
  →着用して接触する


 ◆非接触生活をしていない家族がいる
  →家族の使用した一次刺激性物質が
   浴槽に付着する
  →入浴して接触する


 ......などなど、
 今は非接触生活を実践していても
 過去の刺激物が残っていたり、
 同居の家族(非実践者)がいたりすると
 肌を傷め、かゆみにつながることがあります。

 身体にかゆみを感じたら、
 ◎何か見落としはないか?
 ◎何かいつもと違ったことはなかったか?
 確認し、原因を探してくださいね。




 ☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php


メールマガジン「秘密の皮膚科学」

【次のエントリー】
 →第443号 寒暖差?『顔のほてり』の秘密

【前のエントリー】
 →第441号 接触物をチェック!『冬の乾燥感』の秘密

このページのTOPへ