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2019年07月02日配信

第577号 要注意?『夏の非接触対策』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2019/07/02━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第577号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 「牛田さん、かゆみやひりひり感に
  ついての質問が増えてきましたね。

  夏に気をつけたほうがいい
  ポイントはあるんでしょうか?」


 白木さん、質問ありがとうございます。
 本格的な夏が近づいてきましたね。

 今回はこれからの夏に向けた
 接触の傾向や対策について紹介していきます。
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          要注意?

      『夏の非接触対策』の秘密

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 ▼夏ならではの接触に注意


 梅雨には防水・撥水加工をした素材、
 暑くなると冷感素材が多用されます。

 汗もかくため、防臭加工や抗菌加工をした
 素材の肌着や寝具も多く見られる季節です。

 これまで肌トラブルの報告が寄せられたのは
 このようなものです。



 〇レインコートやスポーツ用品
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 レインコートやアウトドア用の
 ジャケットなどには
 強い撥水・防水加工がされています。

 襟や袖が触れる首筋、手首などに
 赤みやぴりぴりとした刺激やかゆみが
 出る事例があります。

 衣類に触れた髪を経由して、
 顔に赤みが出ることもあります。

 強い加工をしたものに触れると
 肌の弱い方はすぐに影響が現れます。

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 「夏はスポーツも盛んになりますが、
  今は梅雨なので雨具の使用も
  注意が必要なんですね」


 そうなんです。

 対策としては、強い加工をした衣類には
 直接肌が触れないよう、インナーを
 工夫したり、

 加工された衣類に触れた手で顔や髪に
 触れないようにしましょう。

 また、髪の長い方は衣類に触れた髪が
 顔に触れないよう結ぶようにすると効果的です。



 〇接触冷感の衣類や寝具
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 接触冷感などの機能性素材のインナーを
 着て、背中にニキビができたり
 かゆみが出たというご報告があります。

 また、接触冷感の寝具にも注意しましょう。
 夏は汗をかくため防臭・消臭加工、
 抗菌加工をしたものが増えます。

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 「うーん。接触冷感の衣類や
  寝具を使っている方は多そうですね」


 夏の暑い夜は寝苦しいのですが。
 直接肌に触れるとトラブルの原因になります。

 対策としては、肌に直接触れる衣類は、
 綿100%の素材で、加工がされていないものを
 選ぶようにしましょう。

 身体にかゆみが出やすい方は
 接触冷感などのシーツは使用を
 しないようにしてください。

 枕などの寝具に加工がされている場合は、
 直接肌に触れないよう、タオルで
 くるんだりしてみてくださいね。



 〇UV加工をした帽子や衣類
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 UV加工にも、生地に紫外線を遮蔽するものを
 練りこんである場合と、後から紫外線吸収剤を
 吹き付けている場合があります。

 肌の弱い人にとっては、
 どちらの場合も大丈夫とは言い切れません。

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 「肌も焼きたくないけど、
  接触も控えたい......。
  悩ましい問題ですね」


 帽子や衣類はできるだけUV加工が
 されていないものを選びましょう。

 日傘にも強い加工がされているものが
 あります。日傘に触れた手で顔や髪を
 触らないよう注意してくださいね。






 ▼おわりに ~体調との兼ね合いも~


 今回は夏の接触傾向と対策に
 ついて紹介しました。
 白木さん、いかがでしたか?


 「夏は肌を出すことも多いので、
  うっかり接触してしまいそうですね......」


 そうですね。

 さらに、気温差の激しい梅雨の季節や
 暑さに身体が慣れていない時期は
 体調を崩しやすくなります。

 体調が悪いと肌のバリア力も低下し、
 接触するものの影響を受けやすくなります。

 無理をせず、運動・栄養・休養を心がけ、
 心身のメンテナンスを忘れない
 ようにしましょう。






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