メールマガジン「秘密の皮膚科学」
2015年01月13日配信
第443号 寒暖差?『顔のほてり』の秘密
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2015/01/13━☆
健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!
「秘密の皮膚科学」
第443号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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みなさん、こんにちは。
シニアフェローの牛田専一郎です。
最近、顔の【ほてり】についての
お問い合わせが増えてきました。
◎運動や緊張で、顔が赤くなってしまう
◎室内と屋内に気温差があると、顔が熱くなってしまう
などの声が届いています。
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── 寒暖差? ──
『顔のほてり』の秘密
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▼メイクで赤みを隠している方も
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◆『緊張したり運動したりすると、顔が真っ赤に』(20代・女性)
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何もつけない生活を始めて、
1ヶ月が経とうとしています。
すっかり慣れてきたものの、
ノーメイクで仕事に出ることに、まだ抵抗があります。
というのも、子供の頃から緊張や照れなどで
顔が真っ赤にほてりやすい体質だからです。
運動後や汗をかいたときにも頬が赤くなるため、
仕事で忙しく動いていると、
熱があるのでは? と周りから心配されてしまうことも。
私自身、赤くなっているのが恥ずかしくて、
集中できなくなるので、化粧がやめられません。
何もつけない生活を続けることで、
このほてりやすさは、改善されるのでしょうか?
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◆『屋外と室内に気温差があると、顔がほてります』(女性)
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夏場はそんなに酷くはないのですが、
冬に、外から暖かい室内に入って
しばらくすると、顔だけが熱くなります。
お酒など摂取しなくても、酔ったように
頬のあたりが熱を持ち、赤くなってしまいます。
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▼ほてりの原因はさまざま
一般に、顔のほてりには
次のような原因があると言われています。
・緊張や怒りなど精神的なもの
・疾患
・寒暖差
・皮膚の炎症
など。
精神的なものや、疾患によるものについては、
非接触生活では改善できません。
疾患が原因と思われる方は
専門医を受診してくださいね。
寒暖差で顔がほてるのは、
急激な気温差によって毛細血管が拡張するため。
運動後に顔が赤くなるのも、
身体を動かすことによって血行が良くなるからです。
▼肌が傷んでいると、赤みが出やすい
肌の深部に炎症が起きていると、
血行が良くなったときに、赤みが出やすくなります。
肌の見た目が白くなっても
深部の炎症が改善するまでには
もう少し時間がかかります。
顔のほてりや赤みが気になる方は、日常生活で
一次刺激性物質との接触を積み重ねないように
注意しましょう。
☆第352号 自分でできる?『接触物の見つけ方』の秘密(1)
http://hisesshoku-derm.com/archives/2013/03/352.php
▼実践者からのご報告
間接接触をしないように徹底することで
運動後の赤みやほてりが軽減した、
というご報告が届いています。
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◆『外出先でも"小さな接触"をしないように』(50代・女性)
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週4回ほど、フィットネスクラブに通っています。
汗をふくタオルを入れて持ち歩くバッグの内側が
抗菌剤仕様のため、タオルを四つ折りにして
肌にふれないように気をつけていました。
しかし、頬の赤みやほてり、カサつきに改善がなく、
こちらで購入したペーパータオルを持参して
汗をふくようになってから、汗がしみなくなりました。
シャワーヘッドやシャワールームのドアの取手、
洗面台の蛇口なども、ペーパータオルと流水でぬぐって
使うようにしてからは、運動後の頬の赤みやほてりが
かなり軽減しました。
自宅ではできていることも、外ではなかなか難しく、
些細なことでも、積み重なればダメージにつながるのだと
痛感した次第です。
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この他にも、
10年間ニキビに悩んできた方の事例があります。
非接触生活の実践で肌が白くなりましたが、
運動をすると赤みが出ていました。
それが普通だと思っていましたが、
最近になって、以前と同じ運動をしても
顔に赤みが出なくなったことに気づいたそうです。
この事例からも分かるように、
肌の炎症が完全に治まるまでには
少し時間がかかるのですが......
一次刺激性物質との接触を
完全に断つことができていれば、
必ず、肌は白い状態に戻ります。
安心して、ちょっと気長に取り組んでくださいね。
▼おわりに ~ 衣類で体温調節を ~
今回は顔のほてりについてお話しました。
白木さん、いかがでしたか?
「冬場の顔のほてり!
私も気になっていました。
手足は冷えているのに、顔だけ熱かったりして」
日常的に寒さを我慢したり、
屋外と室内に大きな気温差があったりすると、
心身にストレスがかかり、
知らぬ間に疲労が蓄積されていきます。
それに伴って、
肌のバリア力も衰えてしまいます。
出かけるときは少し厚着をして
身体を冷やさないようにしましょう。
室内でも、衣類を着たり脱いだりして
暖かさを調節するとよいですね。
☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞこちらへ。
→→ http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php
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