メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2011年02月22日配信

第269号 思いがけない?『ちょっとした接触』の秘密

 みなさん、こんにちは。
 コスメプロデューサーの牛田専一郎です。


 みなさんからいただくご報告やモニターの事例から、
 手でちょっと顔に触れたり、
 コートの襟が少し顔に触れたりするだけで、
 肌にトラブルが出てしまうことが分かってきています。


 「"何もつけない"を完全に実践していても
  ホントにちょっとしたことから
  思わぬトラブルに発展することがあるんですよね......(涙)」


 非接触のベテラン(?)白木さんにとっても
 【ちょっとした接触】は
 頭のいたい問題のようです。

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             ── 思いがけない? ──
  
           『ちょっとした接触』の秘密

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 ▼モニターも悩む"ちょっとした接触"


 具体的に、どんな接触が
 トラブルの原因になっているのでしょうか。
 最近届いたモニターのご報告を紹介します。

 3回シリーズでお届けした『白木さんの1日』を読んで、
 接触に気づいたという方もいらっしゃいます。



 ●『宿泊先のシーツやタオルが原因?』(30代・女性)

   最近、1週間ほど旅行に行ったのですが、
   宿泊先のホテルのシーツやタオルに触れてしまったせいか
   (顔に当たる部分には持参したタオルをひいていました)、
   旅の疲れも合わさったのかもしれませんが、
   肌が今までと違い不安定になり、最近はなかったかゆみ、
   赤みなどの症状がでてしまいました。

   くすみや乾燥もあり、ASVCもピリピリします。帰国してから、
   刺激物質を絶った今までどおりの生活をしているのに、
   6日目の今でも、赤みなどは治りましたが
   まだ少しピリピリします。

   何か他に接触している原因があるのか、
   それとも旅行中のダメージで肌が傷んでいるからなのでしょうか。

   せっかくいい状態になっていたのに、申し訳ありません。
   今後は旅行中なども気を抜かず、さらに気を付けていこうと思います!



 ●『マスクを1度使っただけで』(50代・女性)

   乾燥もなく肌状態も良かったのですが、マスクを
   1回着用したら、鼻周りとこめかみに発疹が出てしまいました。

   ASVCのお陰で調子よく来ていたけれど、
   まだまだ接触には弱いのを実感しました。



 ●『髪染め後のお湯がうっかりかかって』(30代・女性)

   やはり生理日前後は肌の調子が悪くなってしまうのと
   ヘナで髪を染めたあと、髪を流したお湯が
   うっかり顔にかかってしまうと
   いっぺんに、ひどい肌荒れになってしまい......
   本当に本当に悲しくなってしまいます。

   これからは、そのうっかりを絶対なくしたいと思います!!



 ●『旅行先でも気をつけていたのに』(30代・女性)

   数日前に、旅行に行って、そこで気をつけて寝たのですが、
   帰ってきたら顔の状態がひどいことになってしまいました。

   本当に、肌は界面活性剤などに触れたら、
   一発でとんでもないことになるのだなと、実感してます。
   まだ回復途中......という状態です。

   旅行前のことですが、顔を洗うとき、肌を触る感じでは
   とてもやわらかく、つるっとした感触なのですが
   鏡で見ると、相変わらず、シミ、毛穴が目立つなあと思ってました。

   今回のメルマガは日常生活がテーマになっていましたが
   私は、顔を洗うとき、いつもそのままの手で
   洗っていたことに気づきました。

   普段は、あんなに、手で顔を触らないように神経を
   使っていたというのに!
   今後は、顔を洗うときも気をつけたいと思います。



 ●『手で顔を触る癖に気づきました』(20代・男性)

   特集はとても勉強になりました。
   僕もことあるごとに、目頭のあたりを触ったり、
   まぶたの上をかく癖があったのですが
   その場所に頻繁に吹き出物がでることを思い出しました......。
   これからは気をつけます。


 -------------------(ご報告はここまで)----------------------


 モニターをされている方は、普段から
 接触に気をつけていることがよく分かります。

 ただ、気をつけているにもかかわらず
 ほんのちょっとしたことに影響を受けてしまい、
 そのトラブルの大きさにびっくりすることもあるようです。

 一度トラブルが出てしまうと、
 疲労やストレスなど、その時々の体調によっては
 なかなか元に戻りにくいこともあります。






 ▼ちょっとした接触の影響大? モニター「O.Sさん」のその後


 2009年に経過をご紹介した、モニターのO.Sさん。
 その後もモニターを継続中です。

 ☆頬のニキビ跡(読者モニター:O.Sさん)
    http://jstcd.or.jp/casephotos/2009_6_22_os/

 ☆O.Sさんの2008年10月~2009年5月までの経過は
  ~第194号 あきらめは禁物!『火傷跡・ニキビ跡』の秘密~ にてご紹介!
  http://hisesshoku-derm.com/archives/2009/06/194.php


 O.Sさんは完全に8項目を達成できていますが、
 ちょっとした接触により、トラブルが出てしまうことも。
 接触の影響の大きさは経過写真にも現れています。

 その後の経過をご紹介します。
 サイトに掲載している写真とあわせてご覧くださいね。
 2009年5月から
 http://jstcd.or.jp/casephotos/2009_6_22_os/



  【O.Sさんのメール:その1】2010/5/24
  ┌────────────────────────────
  |◆【赤みと凹凸が改善しています】
  | 
  | 以前の写真と比較すると、
  | にきび跡の赤みがだいぶひいてきています。
  | 
  | いちばんのコンプレックスだった頬の凸凹も、
  | かなり減ってきて、とっても励みになっています。
  | 
  └────────────────────────────



  【O.Sさんのメール:その2】2010/6/17
  ┌────────────────────────────
  |◆【旅先のタオル&シャンプーした愛犬との接触で不調に?】
  | 
  | ここのところよくなっていたのですが、油断しました。
  | 旅行に行くときにタオルを持参し忘れたことなどが重なり、
  | 頬に新しいニキビがひとつできてしまったことと、
  | 少し赤みが増したように思います。
  | 
  | また、うちの愛犬の、トリミングから帰ってきた
  | さらさらの毛は、シャンプーやリンスが
  | しっかり使われているのですが、この愛犬とのふれあいにも
  | もしかしたら要因はあるかもしれません。
  | 
  | かといって、愛犬をなでたり抱っこしたりは
  | 避けられないことなので、基本は手であまり顔を触らない
  | ということに尽きるのかもしれませんね。
  | 
  | 私はつい顔を手で触るくせがあるので、
  | 一層気をつけたいと思います。
  | 
  | あまり優秀なモニターではなく、
  | 一進一退なところもありますが、
  | 今後もお肌のために気をひきしめて頑張っていきます。
  | 
  └────────────────────────────



  【O.Sさんのメール:その3】2010/11/9
  ┌────────────────────────────
  |◆【クリーニングに出したコートで肌荒れが】
  | 
  | 肌の調子ですが、やはり季節の変わり目ということもあり、
  | 去年クリーニングに出していたコートが
  | うっかり首やほほにあたってしまい、
  | 少し荒れてしまいました。
  | 
  | 改めて自分の肌の弱さを実感し、
  | 気をつけなければと思っています。
  | 
  | また、界面活性剤などに気をつけて生活しているものの、
  | 原因のわからない肌荒れもいまだにおきており、
  | 生活の中で肌に刺激を与えるものが
  | いかに多くあふれているかと実感します。
  | 
  | 最近では、掃除でも洗剤が顔などに飛ぶことに気付き、
  | バンダナで顔を極力覆うようになどもしています。
  | 
  | 細かいことに気を使うことが
  | 時々つらくなることもありますが、
  | お肌をきれいにしたいという目標のために頑張りたいです。
  | 
  └────────────────────────────


 思いがけない接触で
 一進一退を繰り返してしまうこともあるO.Sさんですが、
 毎回、悪化の原因をご自分で把握されています。
 そのため、解決策を見つけるのも早いのでしょう。


 今年の1月には、嬉しいご報告をいただきました。


  【O.Sさんのメール:その4】2011/1/30
  ┌────────────────────────────
  |◆【凹凸がなくなりそうな部分もあります】
  | 
  | 牛田さん、いつもお世話になっています。
  | 最近朝と夜の2回使うことによって、
  | 前よりも、お肌への良い影響を感じています。
  | 
  | ニキビ跡の凸凹しているところは、
  | 以前はガサガサしていたのですが
  | かなり柔らかくなってきました。
  | 
  | また、目立っていた大きな凸凹が小さくなっていて、
  | あと少しで完全に治りそうな部分もあります。
  | 背中も、自分では見えないのですが良くなっています。
  | 
  | ただ、美容室に行った後、首周りが荒れてしまい、
  | もっと気をつけるべきだったと反省しています。
  | 
  └────────────────────────────



 今回のご紹介はここまで。

 ときどき赤みが増したり、
 ニキビができたりすることもありますが、
 全体としてはニキビ跡の凹みなどが
 改善していることがよく分かりますね。

 O.Sさんの経過写真。
 http://jstcd.or.jp/casephotos/2009_6_22_os/


 医学的には、
 『真皮層を傷つけて凹んだ部分は元に戻らない』と言われていますから、
 非接触とASVCの塗布により凹みが修復されるのであれば、
 O.Sさんの事例は医学の常識をひっくり返している!
 と言えるかもしれません。

 ニキビ跡の凹みがどこまで改善できるものなのか、
 牛田だけでなく、多くの読者のみなさんが期待を寄せているはずです。

 O.Sさん、今後もモニターの継続をよろしくお願いいたします!






 ▼まとめ ~接触を断って、トラブルの現れにくい肌に~


 一次刺激性物質との接触を断った生活をしていれば、
 肌はだんだん強くなるのでは......という期待も
 あるかもしれませんが、肌の強さは生まれつきのもの。

 残念ですが、刺激に強い肌にはならないようです。

 ただ、普段から肌を傷めない生活をしていれば、
 ちょっとした接触によるトラブルは表に現れにくくなります。

 また、うっかり接触してしまっても
 原因が把握できていれば、すぐに対応することができます。

 普段から8項目に注意している方は、
 いつもと違うものとの接触があれば、
 それが原因だと気づきやすくなります。

 原因が分からないままに一進一退を繰り返している
 モニターの方もいらっしゃいますが、
 まずは冷静に、何かいつもと変わったことをしていないか、
 肌に接触したものはないか確認してみましょう。

 すぐにトラブルの悪化要因を取り除けば、
 接触により肌の調子がすぐれないことがあっても、
 長期的に見ればトラブルは改善していきます。




 ☆牛田への感想・コメントなどがありましたら、
  お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ http://jstcd.or.jp/contact/


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