メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2014年08月19日配信

第423号 汗のせい?『夏のかゆみ・ピリピリ感』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2014/08/19━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!

            「秘密の皮膚科学」

     第423号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 『汗』は夏の定番テーマのひとつ。

 今年も

  ◆汗をかくと肌がピリピリする
  ◆肌がかゆくなる
  ◆あせもができてしまう

 といったご相談をいただいています。

 今回は、汗トラブルの原因と対策をおさらいしましょう。


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              ── 汗のせい? ──

            『夏のかゆみ・ピリピリ感』の秘密

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 ▼汗が刺激になるのは「肌が傷んでいるとき」


 汗はアルカリ性であるため一次刺激性物質ですが、
 肌が健康であれば、汗をかいても
 トラブルの原因になることはありません。

 しかし、肌が傷んで
 角質層のバリア機能が働かない状態になっていると
 かゆみやピリピリ感を引き起こすことがあります。

  ☆おさらいはこちらから
   第288号 汗が原因じゃない? 『汗をかいたとき』の秘密
   http://hisesshoku-derm.com/archives/2011/08/288.php


 汗をかくと顔や首がピリピリする、かゆみを感じる、
 という方は日常生活のどこかで一次刺激性物質に接触し
 肌を傷めています。

 夏にありがちな接触の場面をまとめてみました。
 当てはまるものはないか、チェックしてくださいね。






 ▼夏にありがちな「7つの接触」


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  ◆(1)汗を手でぬぐっていませんか?
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  夏はUV加工をした帽子や日傘などに
  触れる機会が増えるため、
  手に一次刺激性物質が付着しやすくなります。

  外出中にかいた汗をぬぐうために
  素手で顔を触ってしまうと
  間接接触をするおそれがあります。

  顔に触れる前に、必ず手を洗いましょう。



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  ◆(2)ハンカチやタオルをそのままバッグに入れていませんか?
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  帽子や日傘と同じように
  バッグにもさまざまな加工が施されています。

  バッグに入れていたハンカチやタオルで顔を拭くと
  赤みやブツブツができてしまうことも。

  ハンカチやタオルは袋に入れるなどして
  直接バッグに触れないようにしましょう。



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  ◆(3)よく髪を触っていませんか?
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  髪を結んだり、ほどいたり、かきあげたり。

  暑さをコントロールするために
  無意識のうちに髪を触ってしまう人が多いようです。

  手を洗わずに髪に触ってしまうと
  手についた一次刺激性物質が髪に移り、
  その髪が触れた部分(フェイスラインや首筋など)に
  かゆみやピリピリ感が出ることがあります。

  髪の長い人はとくに注意しましょう。



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  ◆(4)カーディガンやストールを指定の洗剤で洗っていますか?
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  夏の日差しやクーラー対策として
  カーディガンやストールを羽織っている方も多いと思いますが、
  それが肌トラブルの原因になっていることも。

  素肌に触れるものはすべて
  指定の洗濯洗剤で洗いましょう。
  http://hisesshoku-derm.com/contents/style/nanimo05.php



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  ◆(5)ポイントメイクが他の部分に広がっていませんか?
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  洗顔時にメイクを広げてしまうと
  ポイントメイクをしていても
  顔全体の肌が傷んでしまいます。

  メイクを落とすときは
  他の部分に広がらないようにしましょう。



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  ◆(6)抗菌加工のマスクをしていませんか?
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  市販されているほとんどのマスクには
  抗菌などの加工がされています。

  抗菌剤のなかには
  汗で溶け出しやすい性質のものもあり、
  実際に「マスクをして汗をかいたらかぶれてしまった」
  というご報告も届いています。

  マスクと肌の間にガーゼを一枚入れても、
  汗をかいてしまうと、トラブルを防ぎきれないようです。



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  ◆(7)肌着や浴槽洗剤もチェック!
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  冷感タイプの肌着を着ていたり
  浴槽を抗菌剤配合の洗剤で洗っていたりすると
  身体にあせもができることがあるようです。

  非接触生活の項目を実践しているのに
  あせもができるという方は
  確認してみましょう。






 ▼あせもができてしまったら


 ┌────────────────────────────
 | 
 |     【あせも対策を教えてください】
 | 
 | メルマガのバックナンバーに書かれていた通り
 | 水で洗うか、濡れタオルで拭く、
 | ということをできる限り実行しています。
 | 
 | おかげで例年よりだいぶ調子が良いのですが
 | この他にも、あせも対策はありますか?
 | 
 |                     (30代・女性)
 | 
 └────────────────────────────


 あせもは、肌が炎症を起こしている状態です。

 肌が傷んでいると汗が刺激となり、
 あせもができやすくなります。

 そして、
 肌に何かをつけたままにしておいたり
 石けんなどの洗浄剤をつけて洗ったりすると
 改善を遅らせてしまいます。

 あせもがないときはもちろん、
 あせもができてしまったときも
 何もつけずに過ごしましょう。


 「普段からできるだけ
  一次刺激性物質と接触しないようにすることが
  あせもの予防になるんですね」


 そうなんです、白木さん。

 夏は顔や髪に触れる機会が増える季節ですが、
 日ごろから肌を傷めないように心がけましょう。

 今回ご紹介したポイントに気をつけて
 夏を快適にお過ごしくださいね。
 


 ☆ご意見をお待ちしております。
  質問・疑問なども、お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php


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