メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2006年09月05日配信

第83号 フタ?ノリ?『化粧水をつけた後』の秘密

 みなさん、こんにちは。
 コスメプロデューサー・牛田専一郎です。


 牛田がメルマガを発行していて、
 よかったなぁと思うとき。

 それは、読者の方から



 「"何もつけない"を始めました!」



 というメールを頂いたときです。


 連載が80回を超えた現在も、おかげさまで
 この声は途切れることなく届いています。


 このメルマガが、
 お肌の"本当の力"を知り、
 お肌の"本来の美しさ"を引き出すキッカケになったら。

 牛田のそんな気持ちがじわじわと、
 少しづつ広がっているのだとしたら、
 これほどうれしいことはありません。


 今回は、最近いただいた
 "何もつけない"についての質問をご紹介します。

 "何もつけない"ベテランの方も、ビギナーの方も。
 ぜひ参考にしてみてくださいね。


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     フタ? ノリ? 『化粧水をつけた後』の秘密


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 ▼さっそく、1通目の質問です


 ┌――┐
 |\/| 【件名:乳液はフタ代わり??】
 └―――――――――――――――――――――――――――――――
 |
 |はじめまして。
 |Jと申します。
 |
 |牛田さんオススメの『何もつけない』を少しづつ実践して
 |お肌本来の手触りを実感し始めているところです。
 |
 |そんな中、ひとつだけ気になっていることがあって
 |メールをしました。
 |
 |"化粧水で水分を補った後は、その水分を逃がさないように
 | 乳液でフタをしましょう"
 |
 |という言葉を聞いたことがあるのですが、
 |それは間違いなのでしょうか?
 |
 |今までずっと信じていたのですが......。
 |
 └―――――――――――――――――――――――――――――――


 Jさん、こんにちは。
 ご質問、そして『何もつけない』の実践ありがとうございます!


 "化粧水で補った水分を逃がさないように、
  乳液でフタをする"。

 牛田も、美容雑誌や広告で見かけたことがあるフレーズです。
 こう言われると、なんだかそれらしいような気がしますよね。


 しかし、このフレーズは誤った認識のもとに作られています。

 一体何が誤りなのか?
 お肌の役割を考えてみれば分かります。


 そもそもお肌は、外界の刺激から身体の内側を守るために
 作られている器官です。

 お肌が身体の第一線でバリアの役目を果たしてくれているから、
 私たちの身体の中には異物が入ってこないのです。

 海に行ったら、海水が肌に入ってきますか?
 泥水の中に入ったら、泥水が肌にしみこんできますか?



 ......そんなことになったら大変ですよね。

 化粧水だって同じです。
 お肌につけたからといって、
 その成分が皮膚の内側に入ってくることはありません。


 よく耳にするフレーズではありますが、
 "化粧水で水分を補う"という発想は誤りなのです。

 化粧品を販売するためのセールストークが、
 いつしか"常識"として定着してしまった......
 これもまた、その一例なのです。



 ▼化粧水&乳液のほんとうの作用


 「じゃあ、化粧水や乳液をつけると、
  お肌はどんな状態になっているんですか??」



 白木さん、いい質問です。
 化粧水がお肌にしみこまないのだとしたら、
 一体何のためにお肌につけているのか?


 これは当然の疑問と言えるでしょう。

 季節の変わり目や、体調がすぐれないとき。
 お肌がカサついているなぁ、
 と感じることがありますよね。


 このとき、お肌は
 角質が立ち上がった状態になっています。

 その状態で化粧水や乳液をつけると、
 角質がペタっと貼りつき、お肌がなだらかな状態になります。
 だからツルツルと潤ったような手触りになるのです。


 化粧水や乳液は、
 潤いを逃さないための"フタ"というよりは、
 立ち上がった角質を寝かせるための"のり"のような
 役目を果たしているんですね。


 牛田は『何もつけない』を提唱していますが、
 化粧水や乳液を頭から否定しているわけではありません。

 天候の変化や、精神・体調の変化によって、
 自然な皮脂分泌が行われない。

 そんなときに、自前の皮脂のピンチヒッターとして
 化粧水や乳液に登場してもらう。

 そんな位置づけで、
 化粧水や乳液とお付き合いしてほしいと思っているのです。


 ただし、お肌の弱い方には、界面活性剤を使って作る
 乳液の使用はお進めしていませんが。

 だから、自然な皮脂分泌が正常に行われているときには、
 化粧水も乳液も必要ないんですよ。
 これが牛田式『何もつけない』の基本的な考え方です。



 ▼それでは、もう1通。


 ┌――┐
 |\/| 【件名:プレストパウダーに日焼け止め効果はあるの?】
 └―――――――――――――――――――――――――――――――
 |
 |ナチュラルメイクを心がけている私は、
 |ファンデーションではなく、プレストパウダーを使用しています。
 |
 |牛田さんのメルマガに、
 |「ファンデーションにも日焼け止め効果がある」
 |......と書いてありましたが、
 |プレストパウダーにも同じ効果があるのでしょうか?
 |
 |教えてください!
 |
 └―――――――――――――――――――――――――――――――


 ......なるほど。

 ファンデーションとプレストパウダーの違い、
 ということですね。


 どちらにも、

 ・酸化チタン
 ・酸化亜鉛

 という成分が含まれています。

 その2つが"日焼け止め成分"に相当しますから、
 成分から見ると、その効果に違いはありません。


 化粧品には成分の表示が義務付けられています。
 お使いの商品のパッケージに記載されている
 成分をチェックしてみてください。

 1%以上含んでいる成分を、
 含有量が多い順に記載するルールになっていますので、
 上でご紹介した2つの成分が上位に書いてあれば
 日焼け止め効果が高いと言えるでしょう。



 ▼日焼け止め効果を持続させる工夫を。


 プレストパウダーは、ファンデーションに比べて
 サラっと付くため、お肌に負担がかかりにくくなります。

 しかし、その代わりに"落ちやすい"という側面があります。


 パウダーを日焼け止めとしてお使いになるのであれば、
 落ちやすさに考慮して、こまめに塗りなおすことが必要です。

 たくさん汗をかいたり、長時間外出をするようなときは
 ファンデーションのほうが適しているかもしれませんね。



 ▼次週も...


 来週も『何もつけない』への質問を
 ご紹介します。

 皮脂分泌の多い夏は、放っておいてもすぐに潤いやすい時期。
 つまり、『何もつけない』を始めやすい時期なんです。

 ひとりでも多くの方にスタートを切ってもらえたら。
 そんな思いでお届けします。

 お楽しみに!


  ★牛田への感想・コメントがありましたら、
   お気軽にどうぞこちらへ。
  http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php



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 メルマガの配信が2ヶ月も滞っておりました。

 申し訳ありませんでした。

 牛田が2ヶ月も没頭していたことは・・・。

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