メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2005年02月08日配信

第16号 上手につきあう! 『化粧水』の秘密(後編)

 【以下は内容が古いので読まないでください。】
 ※さっぱりした化粧水にも界面活性剤等が使用されているものがあります。
  現在は化粧水を選ぶよりも日本薬局方の白色ワセリンを部分的につけることを
  おすすめしています。(2012.7.3)

 みなさん、こんにちは。
 コスメプロデューサー・牛田専一郎です。


 まだまだ寒い日が続きますが、冬も終盤にさしかかってきました。
 もう少しすれば、一斉に『春の化粧品』CMが始まることでしょうね。


 ファンデーションだけでなく、化粧水も
 季節によって使い分けている方がいらっしゃるようです。
 (その必要性については、またいつかお話したいと思っています)


 さて、先週からお届けしている「化粧水の秘密」。
 新しい化粧水選びのヒントにしていただけたら、幸いです。

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     上手につきあう! 『化粧水』の秘密(後編)


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 ▼前編のおさらいです



 「牛田さん、一週間経ちましたよ。続き、続き!」



 ええと......。先週はどこまでお話しましたっけ?



 「ひどぉい! 忘れちゃったんですか?



  ●お肌にとってベストなケアは「なにもつけない」。
  ●でも、調子が悪いときは、化粧水の力を借りよう!
  ●よい化粧水を見極める手がかりは、『ベタベタしていないこと』。


  これが先週のポイントでした。
  そして、ベタベタしたものをつけるとどうなってしまうのか?
  って問題提起をしたところで終わったんです」


 そうそう。そうでした。



 「サラっとしたものより、ベタベタしているもののほうが、
  乾いたお肌を潤してくれるような気がするんだけどな...」



 おそらく、大半の方はそう思っていらっしゃることでしょうね。




 ▼「ベタベタ」の恐るべき弊害


 化粧品売り場を思い浮かべてください。
 あなたは2種類の化粧水の前で悩んでいます。


 「さっぱりタイプ」と「しっとりタイプ」。
 さて、どちらを選びますか?


 お肌の乾燥に悩まされているときは、どうしても
 「しっとり」という言葉に引力を感じてしまいますよね。

 "これを買って帰って、一刻も早く潤いたい!"

 そのお気持ち、よく分かります。
 確かに「しっとり」を使えば、手っ取り早く潤うことができます。


 しかし、レジに行く前に思い出してほしいのです。
 これからお話する2つの弊害のことを...。



 ◇ベタベタの弊害(その1)
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 お肌の表面には、「皮脂膜」と呼ばれる天然の保護膜があります。
 お肌に潤いと滑らかさを与え、外界の刺激から守っています。

 しかし、それはお肌が健康であるときだけ。
 濃いメイクや強い洗顔で傷んだお肌は、
 皮脂膜を自力で作ることができなくなっています。


 そこで登場するのが、化粧水。
 お肌の表面に人工の膜を作り、皮脂膜の代わりをつとめてくれるのです。


 しかし、ここで大切なのは、量の加減。
 少量を薄くつければ、皮脂分泌の「助け」となってくれますが、
 つけすぎたり、ベタベタしたものを使ってしまったりすると、
 今度は皮脂分泌の「妨げ」となってしまうのです。


 過剰な保湿をすればするほど、お肌は本来の力を取り戻せなくなる。
 これは、思わぬ落とし穴ですね。


 ◇ベタベタの弊害(その2)
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 ベタベタしたものと、サラサラしたもの。
 ゴミやホコリを呼び寄せてしまうのは、どちらでしょうか?


 言うまでもなく、前者ですよね。
 お肌だって同じなんです。
 ベタついたものをつけていれば、空中の雑菌や、小さなチリが
 付着しやすくなります。


 気取って歩いている女性だって、もしかしたら顔の上に小さなゴミを
 無数に乗せているのかもしれません。


 本当の美しさって何かなぁ、と考えてしまいますね。




 ▼入れる? 入れない? 防腐剤



 「なんだか背筋が寒くなってきました...。
  今日のお話って、ちょっとしたホラーですよ!」



 化粧水は日常的なアイテムだけに、怖さもひとしおですよね。
 そうそう、もうひとつ思い出しちゃいました。



 「え、この怪談はまだ続くんですか?」



 ハイ、残念ながら...。


 最近、"防腐剤を使用していないから安心"
 という類の謳い文句をよく見かけますよね。


 ハッキリ申し上げると、おおかたはウソです。


 化粧水は、その名のとおり「水」の一種です。
 そのまま放っておけば、腐ります。
 なにしろ水なのですから、当然のことです。


 しかし、店頭で腐っている化粧品を見かけたことがあるでしょうか?


 おそらくないと思います。
 つまり、殆どの化粧水には、防腐剤が含まれているのです。
 「防腐剤」と銘打たれていなくても、その役割をしている成分が
 含まれているはずなのです。


 牛田は、必ずしも防腐剤に賛成の立場ではありません。
 しかし、お客様に安定した品質のものをお届けするためには、
 やむをえないのではないか...とも考えています。


 「防腐剤を入れているのに、入れていないと言う」
 少なくとも、これだけはしたくないと思っています。


 *   *   *   *   *   *   *   *   *   *



 白木さんにはホラーだなんて言われてしまいましたが...
 2週にわたってお届けした化粧水のお話、いかがだったでしょうか?


 ぜひ感想をお聞かせくださいね。
 お返事が遅れてしまうかもしれませんが、質問もお待ちしています。
 では、次回も秘密のお話におつきあいくださいね。



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