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2026年01月13日配信

どんな生活?『非侵襲生活』の秘密 ~その2~ | 第875号

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2026/01/13━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第875号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 昨年、この生活習慣を正確に定義するために
 「非接触生活」から「非侵襲生活」に変更しました。


 「新年第1号は、皮膚トラブルの仕組みの基本を
  一緒に整理して定義し直しました」


 新年2号目は、肌質ごとの症状がどうして起きるかを
 一緒に整理してみましょう。

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            どんな生活?

       『非侵襲生活』の秘密 ~その2~

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 ▼肌タイプ別の症状、次は


 先週はどこまでお話しました、白木さん。


 「牛田さん!脂性肌の症状までですよ」


 証拠は......第874号 どんな生活?『非侵襲生活』の秘密
 https://hisesshoku-derm.com/archives/2026/01/_874.php


 そうでした。
 次は乾燥肌にしましょうか。


 【乾燥肌】

 乾燥肌が皮脂も水分も不足し、
 カサつきやつっぱり感、粉吹き、かゆみが
 出やすいとされています。


 〇乾燥肌の症状その1:カサつき(乾燥感)

 角質が"異常剥離"している状態です。
 これは表面だけ剥がれている状態です。
 このため、角質層よりも下には
 変性物質は侵入していません。


 「侵入されていないから炎症も
  起きていないんでしたね」


 そうですね、白木さん。
 角質の異常剥離の図を見ておきましょう。

 ☆角質のかさついた状態の図
   https://hisesshoku-derm.com/archives/2010/09/kasatsuki.php


 「ちなみに唇がカサつく場合も同じしくみですか?」


 唇は皮膚粘膜移行部といって、
 皮膚とは構造が少し違います。
 唇には皮脂腺や汗腺がなく角質層が薄くなっています。

 炎症起因物質との接触があれば、
 皮膚と同じように侵襲を受けやすい場所です。


 〇乾燥肌の症状その2:かゆみ

 細胞間脂質の接着力が失われ、
 角質層の下に変性物質が到達して
 バリアが破られて炎症が起きている状態です。

 バリアが破られると、痛みを伝える
 神経線維(C-線維)が角質層直下まで伸びてきます。

 そして異変が起きている場所を脳に知らせるのです。

 ☆異変を知らせるメカニズムの図
  https://hisesshoku-derm.com/archives/2007/06/piripiri.php



 「乾燥肌は水分不足と言われますが......」


 角質がめくれてカサカサしているので
 見た目では乾燥しているように見えますが。

 実際は角質片の剥離した状態で、
 乾燥しているわけではありません。

 そして皮膚は外側から水分を補うことは
 できない、でしたね。



 【混合肌】

 混合肌は、Tゾーンにはベタつき、
 頬や目元、口周りには乾燥を感じるとされています。

 べたつく部分には脂性肌の症状の
 角栓、ニキビ、毛穴の開き、べたつき。

 かさつく部分には乾燥肌の症状、乾燥感。


 「日本人に一番多い肌質だと
  言われてます」


 そうですね、白木さん。
 侵襲があっても部位によって反応が異なる
 理由はまだ解明されていません。



 【敏感肌】

 敏感肌はどんな肌でしたか、白木さん。


 「ヒリヒリ、赤くなりやすい、物理的な
  刺激に弱いとか体調や季節の変化で
  肌が不安定になりやすい、とか」


 なるほど。


 〇敏感肌の症状その1:ヒリヒリ

 先程のかゆみと同じように、角質層の下に
 変性物質が到達してしまっている状態です。


 〇敏感肌の症状その2:肌が不安定

 睡眠不足やストレス、暴飲暴食で
 体調が悪くなると肌のバリア力は低下します。

 また、気温差が激しいときも、体温を一定に保つため、
 間脳の視床下部には恒常性維持のための
 ストレスがかかっています。


 「季節の変わり目に肌が荒れやすくなるのは
  こういう理由なんですね」


 そうなんです、白木さん。
 これらが原因で細胞間脂質の接着力が低下するとしても。

 炎症を起こす物質に侵襲を受けなければ
 敏感肌の症状は起きないのです。





 ▼ところで


 「肌質にはない、シミとかくすみは
  どうしてできるんでしょうか」


 おっとそうでした。
 次回はそのお話をいたしましょう。




  ☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞ
  https://jstcd.or.jp/contact/

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