バックナンバーメールマガジン「秘密の皮膚科学」
2024年11月19日配信
3つのレベル?『手洗いの基準』の秘密 | 第825号
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2024/11/19━☆
健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと
「秘密の皮膚科学」
第825号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
みなさん、こんにちは。
シニアフェローの牛田専一郎です。
飲食業や医療業界では手洗いのマニュアルが
定められています。
「何かあったら大変ですもんね。
どんなマニュアルがあるんでしょうか」
健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと
「秘密の皮膚科学」
第825号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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みなさん、こんにちは。
シニアフェローの牛田専一郎です。
飲食業や医療業界では手洗いのマニュアルが
定められています。
「何かあったら大変ですもんね。
どんなマニュアルがあるんでしょうか」
実は、レベル別に作られているんですよ。
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3つのレベル?
『手洗いの基準』の秘密
☆-------------------------------------------------------☆
▼手洗いの意味
手洗いの種類には下記の3つがあります。
◇日常的な手洗い(汚れの除去)
◇衛生的な手洗い(一時的に付着した微生物まで落とす)
◇手術時の手洗い(常在菌まで少なくする)
「どこまできれいにするか、の違いですか?」
そうですね。
きれい、の基準が難しいところですが......。
◇日常的な手洗い
石鹸と流水による手洗いで、
外出先から帰宅したとき、食事の前、
トイレの後に行う日常的な手洗いです。
手に付着した汚れおよび一過性微生物
(皮膚通過性微生物)の
一部の除去を目的としています。
日常的な手洗いは、文部科学省の
「学校における新型コロナウイルス感染症に
関する衛生管理マニュアル」が参考になりそうです。
-------------引用-------------
手洗いは 30 秒程度かけて、 流水と石けんで
丁寧に洗います。
また、手を拭くタオルやハンカチ等は個人持ち
として、共用はしないように指導します。
なお、手指用の消毒液は、流水での手洗いができない際に、
補助的に用いられるものですので、基本的には
流水と石けんでの手洗いを指導します。
また、石けんやアルコールを含んだ手指消毒薬に
過敏に反応したり、手荒れの心配が
あったりするような場合には、流水でしっかり洗うことを
指導するなどの配慮を行います。
--------------------------------
「ふ~ん。手荒れする子どもには
流水のみの指導なんですね」
そうですね、白木さん。
▼衛生的手洗いと手術時手洗いは?
◇衛生的な手洗い
医療や調理の現場では「衛生的な手洗い」が基本です。
主に外から付着した病原微生物を
物理的に洗い流し、除去することが目的です。
『手洗いマニュアル』公益社団法人日本食品衛生協会
1.流水で手を洗う
2.洗浄剤を手に取る
3.手の甲、指の背、親指と親指の付け根の
ふくらんだ部分を洗う
4.指先を洗う
5.手首を洗う(内側、側面、外側)
6.手を拭き乾燥させる(タオルの共用はしないこと)
7.アルコールによる消毒(爪下、爪周辺に直接かけた後、
手指全体によく擦り込む)
「石けんと流水+アルコール消毒ですね」
はい。
常在菌まで取り除く手洗いは不要とされています。
「常在菌も殺菌されていそうですが......」
常在菌まで減らす手洗いは手術時の
手洗いですね。
◇手術時の手洗い
手術時の手洗いでは、手指に付着する
通過菌を除去し、さらに皮脂腺などに
すみ着いている常在菌まで可能な限り減少させます。
手術中に手袋が破損した場合でも手術箇所が
常在菌によって汚染されるリスクを最小限に
止めることが目的なんですね。
専用の消毒薬剤を使用しています。
従来は、抗菌性スクラブ製剤と硬いブラシを用いて、
10分程度をかけた長時間の手洗いが行われていたようです。
ただ、硬いブラシによる過度のブラッシングにより皮膚が傷つき、
手荒れもしやすくなってしまいます。そこに細菌が付着し
増殖することで感染のリスクが増大する可能性が懸念されました。
現在はブラシを使用しない方法が主流となっているそうです。
「やはり手荒れは避けて通れないですよね」
ええ。
医療従事者の手荒れも問題となっているようです。
▼過剰な設定?
「本当にこれほどの消毒が必要なんですね」
細菌学的検知からの意見もあるかもしれませんが、
調理や医療など多くの人の命に関わることですから。
たくさんの人が行ううえで逸脱が起きないよう、
細かくマニュアルを設定する必要があります。
日常的な手洗いでは、流水の下で1分程度、
手の甲や指の間などをまんべんなく
時間をかけてこすり洗いをするだけで
物理的に菌やウイルスを洗い流すことができます。
ただ、手洗いには社会的な意味もありますから、
職業上必要な場合は、マニュアルに従ったほうがいいですね。
☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞ
https://jstcd.or.jp/contact/
3つのレベル?
『手洗いの基準』の秘密
☆-------------------------------------------------------☆
▼手洗いの意味
手洗いの種類には下記の3つがあります。
◇日常的な手洗い(汚れの除去)
◇衛生的な手洗い(一時的に付着した微生物まで落とす)
◇手術時の手洗い(常在菌まで少なくする)
「どこまできれいにするか、の違いですか?」
そうですね。
きれい、の基準が難しいところですが......。
◇日常的な手洗い
石鹸と流水による手洗いで、
外出先から帰宅したとき、食事の前、
トイレの後に行う日常的な手洗いです。
手に付着した汚れおよび一過性微生物
(皮膚通過性微生物)の
一部の除去を目的としています。
日常的な手洗いは、文部科学省の
「学校における新型コロナウイルス感染症に
関する衛生管理マニュアル」が参考になりそうです。
-------------引用-------------
手洗いは 30 秒程度かけて、 流水と石けんで
丁寧に洗います。
また、手を拭くタオルやハンカチ等は個人持ち
として、共用はしないように指導します。
なお、手指用の消毒液は、流水での手洗いができない際に、
補助的に用いられるものですので、基本的には
流水と石けんでの手洗いを指導します。
また、石けんやアルコールを含んだ手指消毒薬に
過敏に反応したり、手荒れの心配が
あったりするような場合には、流水でしっかり洗うことを
指導するなどの配慮を行います。
--------------------------------
「ふ~ん。手荒れする子どもには
流水のみの指導なんですね」
そうですね、白木さん。
▼衛生的手洗いと手術時手洗いは?
◇衛生的な手洗い
医療や調理の現場では「衛生的な手洗い」が基本です。
主に外から付着した病原微生物を
物理的に洗い流し、除去することが目的です。
『手洗いマニュアル』公益社団法人日本食品衛生協会
1.流水で手を洗う
2.洗浄剤を手に取る
3.手の甲、指の背、親指と親指の付け根の
ふくらんだ部分を洗う
4.指先を洗う
5.手首を洗う(内側、側面、外側)
6.手を拭き乾燥させる(タオルの共用はしないこと)
7.アルコールによる消毒(爪下、爪周辺に直接かけた後、
手指全体によく擦り込む)
「石けんと流水+アルコール消毒ですね」
はい。
常在菌まで取り除く手洗いは不要とされています。
「常在菌も殺菌されていそうですが......」
常在菌まで減らす手洗いは手術時の
手洗いですね。
◇手術時の手洗い
手術時の手洗いでは、手指に付着する
通過菌を除去し、さらに皮脂腺などに
すみ着いている常在菌まで可能な限り減少させます。
手術中に手袋が破損した場合でも手術箇所が
常在菌によって汚染されるリスクを最小限に
止めることが目的なんですね。
専用の消毒薬剤を使用しています。
従来は、抗菌性スクラブ製剤と硬いブラシを用いて、
10分程度をかけた長時間の手洗いが行われていたようです。
ただ、硬いブラシによる過度のブラッシングにより皮膚が傷つき、
手荒れもしやすくなってしまいます。そこに細菌が付着し
増殖することで感染のリスクが増大する可能性が懸念されました。
現在はブラシを使用しない方法が主流となっているそうです。
「やはり手荒れは避けて通れないですよね」
ええ。
医療従事者の手荒れも問題となっているようです。
▼過剰な設定?
「本当にこれほどの消毒が必要なんですね」
細菌学的検知からの意見もあるかもしれませんが、
調理や医療など多くの人の命に関わることですから。
たくさんの人が行ううえで逸脱が起きないよう、
細かくマニュアルを設定する必要があります。
日常的な手洗いでは、流水の下で1分程度、
手の甲や指の間などをまんべんなく
時間をかけてこすり洗いをするだけで
物理的に菌やウイルスを洗い流すことができます。
ただ、手洗いには社会的な意味もありますから、
職業上必要な場合は、マニュアルに従ったほうがいいですね。
☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞ
https://jstcd.or.jp/contact/
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