メールマガジン「秘密の皮膚科学」
2014年09月09日配信
第426号 急なトラブル?『肌のバリア力』の秘密
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2014/09/09━☆
健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!
「秘密の皮膚科学」
第426号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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みなさん、こんにちは。
シニアフェローの牛田専一郎です。
今日の白木さん、
なんだか浮かないお顔ですね?
「急に肌がゴワゴワになって、
ニキビもできてしまったんです。
特に変わったことは何もしていないのに......」
原因不明の急なトラブル。
ご経験のある方も多いかもしれませんね。
これは"肌のバリア力"が低下しているサインなんですよ。
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── 急なトラブル? ──
『肌のバリア力』の秘密
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▼いつもどおりの生活をしているはずなのに
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◆『肌の急変は年齢のせいでしょうか?』(50代・女性)
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きれいになりつつあるのに
1ヶ月ぶりにクレンジングとシャンプーを使ったら
翌朝、赤い湿疹が顔に増えていて
やっぱりいけないんだと改めて感じました。
肌にあう化粧品がみつからず、ずっと模索し
ようやく35歳で問題なく使える化粧品に出会ったのですが、
この半年で急にぶつぶつが出るようになってしまいました。
年齢を重ねて、
急に肌のバリア力が落ちてきたんでしょうか?
現在では、私は基礎化粧品が使えない弱い肌なんだ、
と自覚しています。
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◆『湿疹が治らないのはホルモンのせい?』(女性)
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今年の3月から非接触生活を実践していますが、
元々肌が敏感で、顔の湿疹が慢性化しているせいか
なかなかすぐには結果が出ませんでした。
そんな中、妊娠していることがわかり、
すぐ妊娠悪粗になってしまい入院しまして(笑)
その間お風呂に入ることもできず、
顔も髪も週1回洗えたらいい方で、
構う余裕などないのでほったらかしです。
退院しても同じような状況でした。
そしたら一時ですが、なぜか湿疹がすごく悪化してしまい、
皮膚がずっと皮剥けしてカサカサ(泣)
洗濯洗剤は指定のものを使っているし、
ファンデも洗顔もしてないのになぜでしょう?
今は通常通りお風呂に入っています。
湿疹は少し落ち着いてきましたが、
完全にはなくなっていません。
この3ヶ月、ある意味究極の"何もつけない、しない生活"
でしたが、それでも完治しないのは妊娠しているから?
ホルモンの問題でしょうか?
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▼肌のバリア力が低下するとき
「私の肌の不調も、
年齢やホルモンバランスによるものなのかしら......?」
いいえ。
肌は年齢やホルモンの影響を受けません。
急な肌トラブルが起きてしまうのは
◎肌のバリア力が低下している
◎一次刺激性物質に接触している
という2つの条件が重なったときです。
肌にはもともと
"外界の刺激から体内を守る力(=バリア力)"が備わっていますが、
その力は一定ではありません。
バリア力が低下しているときに
刺激のあるものに触れると、
影響が現れやすくなってしまうのです。
では、どんなときに肌のバリア力が低下してしまうのか。
その状況をまとめてみました。
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◆1.体調の悪いとき◆
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肌はホルモンの影響を受けない、と書きましたが
妊娠と肌の状態にも、直接の関連はありません。
ただ、入院するほど体調の悪いときは
肌のバリア力が低下しています。
そのため、触れるものが刺激になりやすくなるのです。
とくに入院をすると、
病院の寝具(柔軟剤が使用されている場合がある)や
抗菌加工をしたものに触れる機会が増えるため、
肌トラブルが起こりやすい状況になります。
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◆2.心身にストレスのかかっているとき◆
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・季節の変わり目で気温差が激しい
・生理前
・旅行や引越しで環境が変化する
こんなときは、
心身にストレスがかかりやすくなり
肌のバリア力が低下します。
このストレスは自覚しにくいため
肌の状態が急変したように感じるのです。
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◆3.一次刺激性物質との接触が続いているとき◆
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小さな接触を積み重ねると、肌が傷み
バリア力が低下した状態になります。
今まで問題なく使えていた化粧品で
急に肌荒れしてしまったときは、
・環境の変化によって一次刺激性物質との接触の頻度が増えた
・複数の刺激が重なった
などの原因が考えられます。
肌の弱い人は避けたい状況ですね。
最近は、あらゆるものに抗菌加工がされるようになってきました。
肌の弱い人にとっては、急なトラブルが起こりやすく、また
慢性化しやすい環境になっていると言えます。
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▼バリア力が低下しても、接触がなければ肌は荒れない
肌のバリア力が低下するシチュエーションはいろいろありますが、
体調が悪化していても、
心身にストレスがかかっていても、
一次刺激性物質との接触がなければ
トラブルが出ることはありません。
また、年齢を重ねているから......
とあきらめている方もいらっしゃいますが、
年齢とともにバリア力が弱ってしまうことはありません。
どのような方も、
急にトラブルが起きてしまったときは
日常生活を振り返って、
肌に触れているものをリストアップしてみましょう。
☆第352号 自分でできる?『接触物の見つけ方』の秘密(1)
http://hisesshoku-derm.com/archives/2013/03/352.php
▼おわりに ~ 肌だけでなく、心身もいたわって ~
「牛田さん、肌のバリア力を維持するには、
どうしたら良いのでしょうか?」
(1)日ごろから肌を傷めないようにすること。
(2)"運動・栄養・休養"をバランスよく!
(3)ストレスや疲れをためないように心がけて
しっかりと体調管理を。
これから少しづつ秋が深まっていきますが、
この3つに気をつけて、元気に
季節の変わり目を乗り越えたいですね。
☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞこちらへ。
→→ http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php
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