メールマガジン「秘密の皮膚科学」
2006年04月04日配信
第69号 お肌の美は"知ること"から!『傷が治るしくみ』の秘密(3)
みなさん、こんにちは。
コスメプロデューサー・牛田専一郎です。
"傷ができてしまった!"
そんなとき、みなさんが
薬箱から取り出すものといえば何でしょうか。
消毒液?
ガーゼ??
この2つを思い浮かべる方が多いかもしれません。
でも。
それよりも、もっと早く、
しかもキレイに!
傷口を治す方法があるんですよ。
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――お肌の美は"知ること"から!――
『傷が治るしくみ』の秘密(3)
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▼ここまでのおさらいです
先週まで、2回にわたって
『傷が治るしくみ』についてお話してきました。
白木さん、いかがでしたか?
「いやー、びっくりの連続でしたよ。
☆びっくりの1つ目は、
なんといっても、『細胞が移動してくる』ってこと。
周囲から健康な細胞が移動してきて、
欠損部分を覆ってくれるから表皮が再生するんですね!
☆そして、びっくりの2つ目は、
傷を早く治すためには『傷口を乾かさない』ってこと。
傷口は風にあてたほうがいい、
なんて言う人もいるけど、これは間違い。
細胞は乾燥に弱い性質を持っているから、
傷口は何かで覆って、湿らせておいたほうがいいんですね。
☆そしてそして、最後のびっくりは......
傷口の表面にできる
『"ジュクジュク"も乾かしてはいけない』ということ。
このジュクジュクこそが、細胞を呼び集め、
細胞どうしの調節を図ってくれる細胞成長因子だったんですね」
○さらに詳しく! という方はバックナンバーをどうぞ
第67号 ~『傷が治るしくみ』の秘密(1)~
→ http://hisesshoku-derm.com/archives/2006/03/67.php
第68号 ~『傷が治るしくみ』の秘密(2)~
→ http://hisesshoku-derm.com/archives/2006/03/68.php
▼傷ができてしまったら?
「でもね、牛田さん。
傷が治るメカニズムはよ~く分かったけど、
それを実践するにはどうしたらいいんですか?
☆傷口を乾かさない
☆傷口の細胞成長因子を外に逃がさない
ようにするためには、
傷口にどんな手当てをしたらいいんでしょう?」
白木さんの疑問、ごもっとも。
傷口を密閉・閉鎖する"うるおい治療"の
具体的な方法をご説明しましょう。
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――早く・キレイに治る!――
【傷ができてしまったときの対処法】
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1)水道水で傷口を洗う
↓
2)水分を拭き取って、
血が止まるまで手でおさえておく
↓
3)ラップにワセリンを塗って
傷口にあてる
↓
4)絆創膏などで動かないように止める。
固定したい場合は包帯を巻く
↓
5)通常は1日1回、
暑い季節なら1日2~3回、絆創膏を交換する。
そのときに傷周辺を洗う。
入浴もOK。
↓
6)つるつるの皮膚ができたらおしまい!
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▼誰でもできる、うるおい治療
「へぇ~~。
牛田さんが『傷口を密閉・封鎖する』なんて言うから、
もっと難しいのかと思ったら、
意外にカンタンなんですね。
私にもできそう!」
ええ。本当にカンタンなんです。
必要なものは、
・ワセリン
・ラップ
・絆創膏
だけ。
どれも、家の中にありそうなものですよね。
ワセリンは使ったことない!
って方がいらっしゃるかもしれませんが、
たいていの薬局で取り扱っていますよ。
しかも、お手ごろ価格なのが魅力です。
○ワセリンについて、こちらで詳しくお話しています。
第60号 ~キケンなの!? 『ワセリン』の秘密~
→ http://hisesshoku-derm.com/archives/2006/03/67.php
▼お肌の美は、知ることから
傷ができてしまったら、
消毒をして、ガーゼをあてて、
あとは治るまで放っておく......
という方が多いかもしれません。
皮膚は強く・たくましい器官ですから、
それでも傷は治ります。
しかし。
密閉・封鎖しておくことによって
傷口はもっとキレイに、もっと早く治ります。
世間では、まだまだ
"消毒&ガーゼ"の治療が広く行われていますが、
『秘密の化粧品』を読んでくださっているみなさんには、
本当のことを知っていただきたい。
そんな思いでこの特集をお届けしました。
お肌の美は、お肌を知ることから始まります。
本当のことを知るだけで、防げること、避けられることが
たくさんあるのです。
これからも、牛田がお届けする"お肌のホント"を
楽しみにしていてくださいね。
★牛田への感想・コメントがありましたら、
お気軽にどうぞこちらへ。
http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php
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【参考文献】
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今回のお話は、現役のお医者様でいらっしゃいます
夏井睦先生のご著書を参考にさせていただきました。
○『これからの創傷治療』
http://www.igaku-shoin.co.jp/prd/00125/0012501.html
○『さらば消毒とガーゼ 〈うるおい治療〉が傷を治す』
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-71617-5/
夏井先生、ありがとうございます。
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