メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2005年04月19日配信

第26号 『菌』の秘密 ~善玉・悪玉編~

 みなさん、こんにちは。
 コスメプロデューサー・牛田専一郎です。


 みなさん。
 「菌」という言葉を聞くと
 どんなイメージを連想するでしょうか?


 「きたない」「こわい」「くさい」...


 こんなマイナスのイメージばかり
 思い浮かべてしまうのではないでしょうか。


 先週予告をさせていただいたとおり、
 今週から「菌」のお話をしていきます。

 「菌」って...
 実はとっても身近な存在なんですよ。


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        『菌』の秘密 ~善玉・悪玉編~


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 ▼白木邸にカビ発生!



 「ハァ......」



 白木さん、ため息なんかついちゃって、いいことが逃げちゃいますよ。
 何かあったんですか?



 「今朝、ウチの浴室をよく見たらカビだらけだったんです。
  カビ取り剤を使ってこまめに掃除してるのに...ショック(泣)」



 あぁ、そうですか。
 じゃあ拭き取って換気しましょうよ。



 「牛田さん、落ち着いてますね...」



 だって、どんなにカビ取り剤を使っても
 カビは生えてくるものなんですよ。
 突然変異を繰り返して、どんどん新種が誕生してしまうんですから。


 カビ取り剤ぐらいでカンタンに撃退できるほど、
 カビってヤワなものじゃないんです。

 大切なのは、カビ取り剤を使うことよりも
 今ある環境を変えること。


 きっと、白木さんのお宅の浴室は換気が悪いんですよ。
 だから風通しをよくするようにしましょう。


 そうだ! 「カビ」で今回のお題を思いつきました。
 みなさんの身体にも、そしてお肌にも無関係ではありませんから、
 今回は「菌」のお話をしましょうか。



 「え?? 菌と身体? 菌とお肌??」




 ▼ここにも、あそこにも。


 水中・空中・土壌中・海中...
 菌はいたるところに棲息しています。


 一体、何のために存在しているのでしょうか?


 自然界では、倒木・落葉・枯れ草・動物の遺体・排泄物などの有機物を
 炭酸ガス・水・無機物に効率よく変える働きをしています。

 植物の生長に必要な養分と、
 植物の呼吸に必要な炭酸ガスの生成をしています。


 菌を始めとした微生物の活動によって
 自然界は浄化され、生命の営みを育んでいるのです。


 そして......


 もともと、菌は進化の過程で地球上に最初に現れた生物。
 人間が地球に出現するはるか昔から暮らしていたのです。


 菌によって守られているのは動物や植物だけではありません。
 はるか太古の昔から
 人間の生活は無数の微生物によって守られているのです。




 ▼そして、人間の身体にも。


 人間の身体には無数の菌が棲息しています。

 こう言うと、びっくりされる方がいらっしゃるかもしれません。
 信じられない! 信じたくない! 私は違う!!
 ...そう思う方も多いでしょうね。


 しかし、菌は確かに存在しているのです。
 私たちの皮膚の上にはもちろん、口腔、気道、消化管(腸内)にも。


 菌は膨大な種類が存在するうえ、研究自体が始まったばかりで、
 まだまだ解明されていないことが多くあります。


 現在解明されているところでは、
 菌は暮らしやすいところへ移動し、菌同士で勢力争いをし、
 居心地のよいところに定住する性質を持っているそうです。
 植物の側だったり動物のお腹だったり。


 そして、人間の皮膚やお腹に棲みついた菌を
 人間の常在菌と呼ばれているそうです。


 人間の身体に棲息している菌の個数は、
 口の中だけで100億個。


 腸内に住んでいる菌は少ない人で60種類、多い人で100種類、
 個数は100兆個もいるといわれています。
 その重さは合計すると成人で約1~1.5kgもあるそうです。


 母親の胎内で胎児は無菌状態で育ち、生まれ出ると菌に触れ、
 皮膚、気道、消化管などで菌が増えていくそうです。


 成長とともに、常在菌の種類やバランスが変わっていくようです。


 目で確認することはできませんが、
 牛田の身体にも、そしてあなたの身体にも
 たしかに菌が存在しているんです。




 ▼もちろん白木さんにも。


 「わ、私の身体にも菌がたくさん住んでいるんですね?」



 そうです。白木さんの体内にも菌がウヨウヨと...



 「ヒャ~~!!」



 でも、ただ無闇にウヨウヨしているわけではないんですよ。
 人間の身体にムダなものはひとつもありません。
 菌にも、れっきとした「仕事」があるんです。




 ▼悪者とも仲良く??


 よく「善玉菌」「悪玉菌」という言葉を耳にしますよね。

 何が「善」で何が「悪」なのか。
 この判断がどうやって分かれているかご存知ですか?


 たとえば、カビが生えれば「悪」、お通じがよくなれば「善」
 ...ですよね。


 つまり、人間の都合で善悪が分けられているのです。

 しかし、「善」と「悪」という言葉が目隠しとなって、
 現代人は大切なことを見落としてしまっています。


 それは、「善」と「悪」どちらの菌も人間の健康にとって
 必要なものであるということ。


 「悪」だからといって追い出してはいけません。
 「善」だけでは人間の健康は成立しないのです。


 「善」と「悪」両者の菌が共生している状態。
 これこそが、人間の健康にとってベストな状態なのです。



 ▼キーワードは『共生』


 「善玉菌と悪玉菌が共生しなくなると、どうなってしまうんですか?」


 身体全体がバランスを崩してしまいます。
 たとえば、下痢をしてしまったりね。



 「身体全身に影響があるということは...
  もしかして、菌はお肌にも関係しているんですか?」



 さすが。今日も冴えてますね。
 そうなんです。
 お肌にも菌は住み着いています。


 お肌の「菌」。
 果たして吉と出るか? 凶と出るか??
 そろそろ長くなってきてしまったので、続きは来週に譲りますね。


 次回もどうぞお楽しみに!


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