バックナンバーメールマガジン「秘密の皮膚科学」

2021年11月16日配信

皮膚科の傾向は?『医療費で見る変化』の秘密 | 第688号

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2021/11/16━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第688号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 今回は肌のお話ではなく、医療費のお話です。


 「医療費?病院に行ったときに
  かかるお金のことですよね」


 白木さんも支払っている
 保険料とも関係あります。

 医療費の変化や薬剤料の推移を見ることで、
 業界の傾向がわかるんですよ。
 
 特に皮膚科の医療費を見ていきましょう。

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          皮膚科の傾向は?

       『医療費で見る変化』の秘密

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 ▼そもそも「医療費」ってなに?


 「『医療費』ってよく聞きますが、
  具体的にはよくわかっていないんですが?」


 確かによく考えたことはありませんよね。

 「医療費」には、診療にかかった診療費の
 イメージが強いかもしれません。

 ですが他にも、
 薬局調剤医療費、入院時食事・生活医療費、
 訪問看護医療費などがあります。


 「医療費といっても、
  いろんな種類があるんですね」


 そうですね。
 とはいえほとんどの人に
 関係があるのはやはり診療費でしょう。
 
 診療所や病院で治療を受けた時、
 保険証があれば、原則として自己負担は3割。
 残り7割はみなさんが毎月納めている保険料です。

 医療費は、この医療保険による給付、さまざまな
 公費負担医療制度による給付、自己負担に
 よって支払った医療費を合計したものとなります。


 「ふ~ん......」


 おっと、説明が難しかったでしょうか。





 ▼医療費の変化は


 厚生労働省では毎年8月末に前年度の
 医療費の動向が発表されています↓
 https://www.mhlw.go.jp/topics/medias/year/20/dl/iryouhi_data_sankou.pdf

 2020年度の概算医療費は42.2兆円。
 2019年度が43.6兆円でしたから、
 前年から1.4兆円の減少ですね。


 「ずいぶん減っているんですね」


 ええ。
 入院外の医療費を主な診療科別に見ると、
 産婦人科を除くすべての診療科で前年度を下回りました。

 特に減少が大きかったのは、「小児科」(22.2%減)と
 「耳鼻咽喉科」(19.7%減)でした。


 「そういえば昨年はコロナで休園や
  休校が続いたからか、子供の感染症が
  流行らなかったと聞きましたね」


 そうですね。未就学児に限ると
 前年から19.1%減少しています。


 「なぜこれほど医療費が下がったのでしょう?」


 新型コロナウイルス感染症の流行による
 自粛生活の影響で、通常のかぜやインフルエンザなどの
 感染症が減ったり、外出や運動によるケガが減ったり。

 また、急ぎでなければ受診を控えた方も多かったようです。
 ......ちなみに死亡者数も減ったんですよ。


 「え?!毎日コロナウイルスの死亡者数を
  ニュースで報道していたので増えているんだと
  てっきり思っていたのですが」


 令和2年の死亡数は137万2648人で、
 前年の138万1093人より8445人減少しています。

 参考:令和2年(2020)  人口動態統計月報年計(概数)の概況 
  https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai20/dl/gaikyouR2.pdf


 じつは新型コロナウイルス感染症は、
 死因の10位にも入っていません。





 ▼皮膚科の動向は?


 「皮膚科の医療費も減っているんですよね」


 ええ。
 皮膚科の医療費も他科目と同様に下がっているのですが、
 前年比0.8%と減少率は低くなっています。


 「なぜなんでしょうか」


 はい。じつは皮膚科の伸び率に高いものがあるのです。
 それは「調剤医療費」です。

 この調剤医療費の伸びが、皮膚科の医療費の
 減少率を低く抑えているようなのです。


 「調剤医療費......?」


 白木さんも病院で診療を受けると処方箋をもらい、
 近くの薬局で薬を受け取りますね。

 その際に、領収書とは別に、調剤明細書や
 調剤報酬明細書と書かれた紙も必ず受け取っています。

 そこに記載されている点数に10を乗じた数字が、
 薬局の収入になります。
 調剤医療費とは、この調剤報酬明細書を集計したデータです。


 「ふ~ん......」


 白木さんは鈍い反応ですが......
 なんとなくわかっているだけで十分です。

 産婦人科と皮膚科だけ調剤医療費が伸びていますが。

 産婦人科は前年度より37億円増、
 皮膚科はなんと116億円増です。





 ▼おわりに ~皮膚科が大きく伸びている理由とは!?~


 説明したいところなのですが......

 だいぶ長くなってしまいました。
 続きは次号でお話しますね。




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