バックナンバーメールマガジン「秘密の皮膚科学」
2015年05月12日配信
第458号 非接触生活で『改善する症状・しない症状』の秘密
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2015/05/12━☆
健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!
「秘密の皮膚科学」
第458号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
みなさん、こんにちは。
シニアフェローの牛田専一郎です。
昨年10月に発売された『何もつけない美肌術』。
おかげさまで3刷となり、電子書籍化も決定しました。
"この本を読んで非接触生活に興味を持ちました"
というお便りをたくさんいただいています。
「非接触生活を実践すると
どのような肌トラブルが改善するのか?
というお問い合わせも増えていますね」
そうなんです、白木さん。
そこで今回は、非接触生活が対象としている肌トラブル、
改善する症状・しない症状についてお話したいと思います。
☆------------------------------------------------------------☆
── 非接触生活で ──
『改善する症状・しない症状』の秘密
☆------------------------------------------------------------☆
▼そもそも非接触生活とは
原因物質との接触によって起こる皮膚炎を
『接触皮膚炎』といいます。
日本皮膚科学会は『接触皮膚炎診療ガイドライン』のなかで
皮膚科医による標準的な診療を提示しています。
┌────────────────────────────
|
| 1.ガイドライン作成の背景
|
| 接触皮膚炎は皮膚科医が診療する頻度の高い疾患であり、
| 原因を確定し、その原因との接触を断つことができれば
| 根治できる疾患である。
|
| しかしながら、原因が明らかにされていない場合や、
| 適切な防御方法がとられていない場合には
| 難治となり治療に苦慮することが多い。
|
| (『接触皮膚炎診療ガイドライン』より)
|
└────────────────────────────
ガイドラインでは、
肌トラブルの原因を確定することや
接触を断つことが難しいという前提で、
対症療法として薬剤の使用を中心とした治療を提示しています。
▼"一次刺激性物質"の存在に注目
しかし、皮膚科に通院し、処方された薬を使用しても
症状が改善しない方がいるという現実がありました。
「そこで立ち上がったのが非接触生活研究会ですね?」
はい。
非接触生活研究会は、一般的には明らかにされていなかった
日常生活で刺激となりうる一次刺激性物質を洗い出すとともに、
それらとの接触を断つ方法を研究してきました。
◎非接触生活研究会
http://jstcd.or.jp/
"8つの生活習慣"は、一般の方の協力により集まった
モニタリング事例4,500件のデータを基に、
肌の弱い人が肌トラブルを起こした状況を分析し、
原因物質との接触を断つ方法をまとめたものです。
◎非接触生活・8つの生活習慣
http://hisesshoku-derm.com/contents/style/nanimo.php
▼非接触生活で改善する症状
「肌トラブルにはさまざまなものがありますが、
非接触生活を実践することによって
どのような症状が改善するのでしょうか?」
一次刺激性物質との接触が原因と思われる肌トラブルは
非接触生活を実践することで改善できます。
具体的には、次のような症状の改善事例があります。
<< 改善事例のある症状 >>
・肌の赤み、炎症
・脂漏性皮膚炎
・湿疹
・ニキビ
・アトピー性皮膚炎
・毛孔性角化症
・乾燥感(カサつき)
・酒さ
・かゆみ
・毛穴の開大や黒ずみ
・過剰な皮脂分泌によるテカリ
・フケ
▼非接触生活で改善しない症状
「反対に、非接触生活を実践しても
改善しない症状もあるのでしょうか?」
非接触生活は一次刺激性物質との接触によって起こる
肌トラブルを対象としていますから、
接触性ではない症状の改善をはかることはできません。
<< 改善できない症状 >>
・蕁麻疹や、食物アレルギーによる皮膚症状
・膠原病などの疾患による皮膚症状
・真菌、ウイルスなどの感染性皮膚疾患
非接触生活を実践することでできるのは
美容・健康の範囲での改善です。
疾患が疑われる方は皮膚科専門医を受診してくださいね。
また、接触性の皮膚炎であっても
日常的に洗浄剤等の一次刺激性物質に接触している方
(職務上、一次刺激性物質との接触が避けられない方)は
非接触生活を実践しても改善が期待できない場合があります。
▼非接触生活研究会の今とこれから
「現在、非接生活触研究会はどのような状況にあるのでしょうか?」
みなさんのご協力によって
日常生活でどのようなものと接触すると肌トラブルが起こるのか、
ほぼリストアップすることができました。
ライフスタイルが多様化し、
日常生活で肌に触れるものは人それぞれ異なりますが、
どんな方もご自分でトラブルの原因を推測・発見し、
取り除くことができるよう情報を提供しています。
☆自分で見つける!『原因発見法』の秘密(1)
http://hisesshoku-derm.com/archives/2013/10/383.php
☆自分で見つける!『原因発見法』の秘密(2)
http://hisesshoku-derm.com/archives/2013/11/385.php
「慢性的な皮膚疾患など、切実な悩みを持つ方が
一日も早く肌トラブルから解放されて
前向きに過ごせるようになることを
牛田さんも白木も、願っています!」
そうですね。
非接触生活研究会では、医師への普及活動を継続するとともに
肌の弱い人が安心して生活できる環境を
少しずつ作って行きたいと考えています。
非接触生活を実践されているみなさん、
これからもよろしくお願いいたします。
☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞこちらへ。
→→ http://jstcd.or.jp/contact/
関連性の高い記事
- 第479号 洗濯洗剤・お湯洗髪・メイク『始める前の疑問』の秘密
- 第459号 あきらめないで!『改善が進まないときは』の秘密
- 第453号 非接触生活を始めたのに『肌が改善しない理由』の秘密
- 第450号 赤み・くすみ・ニキビ『どれくらいで改善する?』の秘密
- 第439号 増刷決定!『書籍の反響』の秘密
- 第436号 反響続々!『"何もつけない美肌術"感想文』の秘密(2)
- 第435号 反響続々!『"何もつけない美肌術"感想文』の秘密(1)
- 第433号 先輩フェローのメッセージ『これから始める方へ』の秘密
- 第432号 読者とともに『10年間のあゆみ』の秘密
- 第430号 10月10日発売!『書籍出版のお知らせ』の秘密
- 第246号 再びメイクを!『肌の炎症が改善するまで』の秘密(3)
- 第245号 ASVCを使用して?『肌の炎症が改善するまで』の秘密(2)
- 第244号 日常生活を見直して?『肌の炎症が改善するまで』の秘密(1)
【次のエントリー】
→第459号 あきらめないで!『改善が進まないときは』の秘密
【前のエントリー】
→ 第457号 きっかけ?『非接触生活を始めた理由』の秘密