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2024年10月29日配信

口紅で?『アンケートでわかる唇の荒れ』の秘密 | 第822号

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2024/10/29━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第822号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 研究会では口紅のモニターを募集する際、
 唇の荒れについてアンケートをお願いしました。


 「口紅モニター募集は2回しているので
  アンケートも2回分あるんですね」


 はい、白木さん。
 どのくらいの方にどんな症状が出ているのか
 紹介しますね。

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            口紅で?

     『アンケートでわかる唇の荒れ』の秘密

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 ▼口紅で荒れた症状は


 アンケートの結果はこちら。

 Q1.週に何回くらい口紅をつけますか

 ・週3~5回  ......34%
 ・ほとんどつけない......32%
 ・ほぼ毎日    ......19%
 ・週1~2回        ......16%
 ・その他              ......1%


 「1回目のアンケートでは
  『ほとんどつけない』が52%でしたが
  ずいぶん減っていますね」


 そうですね、白木さん。
 今回ご応募の方は前回も協力してくださった方や
 開発した口紅を買っている方も多く含まれています。

 「使える口紅がないからつけていない」という
 理由だった方が、開発した口紅を
 使っていると推察しています。




 Q2.これまでに口紅で荒れたことはありますか

 ・はい ......81%
 ・いいえ ......19%

 荒れた経験のある方が8割という結果でした。


 ◇具体的な症状

 ・皮むけ     ......72%
 ・カサつき     ......22%
 ・かゆみ     ......11%

 ・腫れ        ......11%
 ・水泡ができる    ......9%
 ・ヒリヒリ・刺激感 ......8%

 ・唇の周りのブツブツ ......6%
 ・赤み・炎症   ......4%
 ・色素沈着    ......2%



 Mさん

 「カサカサして、皮が剥けます。
  唇全体が剥けるまでおさまりません。」


 Iさん
 
 「つけて数時間すると唇の皮がめくれてしまい、
  数日つけ続けたあとはかさついて口紅をぬることも
  出来なくなるようなことがしょっちゅうでした。」


 Kさん
 「熱をもって腫れたり、水疱ができる」



 具体的な症状を教えていただきましたが、
 一番多かったのは、唇の皮がむけてしまうこと。

 牛田が気になったのは、
 「皮がむける程度」「ガサガサになる程度」と
 書いている方が多かったことです。

 皮むけが日常的になっていることがうかがえます。


 「特に冬はリップクリームが手放せない方が
  多いですよね」


 そうですね。
 口紅やリップクリームでカサつくのは
 もはや当たり前なのかもしれません。





 ▼どんな状況で


 続いて、どんな状況で荒れたかについて。


 Mさん
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 〇〇〇〇とかブランドのリップは、つけると
 唇が荒れたり、ひどい時は腫れたりしたことがあります。

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 Yさん
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 自然派のもので、塗った時にぴりぴりして、その後腫れた。

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 Mさん
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 某人気大手メーカーの口紅ですが、付けた瞬間
 唇がヒリヒリ痛くなりました。
 他の色も何度も付けても、違う日に塗っても
 ヒリヒリするので、リップが原因と分かりました。

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 Kさん
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 オーガニックのリップを買いますが、一回つけただけで
 上記のように腫れたりして、結局捨ててしまった、
 という事が何度もあります。

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 ブランドのデパートコスメ、オーガニックコスメを問わず
 荒れた経験があるようですね。

 多くの人に満足のいく発色や持ち、
 使用感を実現するためには、どうしても
 炎症起因物質を使う必要があります。

 もちろんトラブルなく使える方もいますが。
 肌の弱い方は影響を受けやすくなります。

 水疱やかゆみ、ブツブツなど大きなトラブルが
 出なければ「使える口紅」として
 多少のカサつきは当たり前と思われているようですね。


 「唇の荒れは口紅を落とした後に
  気づくんですよね」


 ええ。
 潤った感じを演出する成分が入っていますから
 塗っているときは気づきにくいのです。





 ▼唇の状態は元に戻る?


 最後にこんなご質問もいただいています。


 Aさん
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 ワセリンをぬっても皮がめくれてしまう。
 40代に入って縦じわが気になる。
 若い頃の様なふっくらした唇はもう無理なのでしょうか。

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 「牛田さん、もう無理なんでしょうか」


 そんなことはありません。
 ただ時間はかかります。

 まずは唇に触れている炎症起因物質を
 なくすことが大切です。意外と知らない間に
 触れていることが多いのが唇です。

 体調が現れやすい部分でもあります。
 運動、栄養、休養と、
 そしてASVCをつけてみましょう。
 試してくださいね。




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  https://jstcd.or.jp/contact/

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