バックナンバーメールマガジン「秘密の皮膚科学」
2023年05月17日配信
肌の生活習慣病(2)『予防・改善編』の秘密 | 第753号
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2023/05/16━☆
健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと
「秘密の皮膚科学」
第753号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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みなさん、こんにちは。
シニアフェローの牛田専一郎です。
前回は、肌に合う化粧品は存在しない、
というところまでお話ししました。
「すごく気になるところで終わったので
早く続きを教えてください!」
はい。続きのお話を。
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肌の生活習慣病(2)
『予防・改善編』の秘密
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▼肌は「何もつけない」が前提?
「そもそも、どうして肌に合う
化粧品は存在しないのでしょう?」
皮膚はそもそも洗浄剤を使ったり、
何かをつけるようにはできていないんですよ。
皮膚の役割は体内を守ること。
物理的に摩擦に強いということだけではありません。
皮脂膜を作ることによって、
皮膚常在菌と共生して皮膚表面を弱酸性に保ち、
悪性菌の繁殖を防いでいます。
機能として皮膚そのもので完結しています。
「う~ん。たしかに洗浄や保湿が必須だったら
自然界では生きていけませんね」
そうなんです、白木さん。
自分の身体から出る汗や皮脂、剥離した角質は
下着に付着して代謝していきますから
洗浄剤を使う必要はないのです。
「顔の新陳代謝は何に付着させれば......」
枕カバーや布団の襟に付着させてください。
このお答えでは衛生的に聞こえませんね。
では。
入浴時に手ぬぐいに付着させてください。
ゴシゴシ擦ってはいけませんよ。
やさしく付着させましょう。
お湯のみで落とせますから。
▼予防と改善には
「自然そのままの暮らしをしていれば、
肌が荒れることもないわけですね?」
はい。いつかお話した、自然の摂理に
適った暮らし方(縄文生活)ですね。
ただ、現代では自然界にはない
化学物質があふれています。
それらを上手に避けることで
対象症状の予防や改善ができますよ。
前号で白木さんが言っていた、
肌の生活習慣病。
生活習慣病では、偏った食事・運動不足・
飲酒・喫煙・ストレスが原因とされていますが、
非接触生活では原因は1つ。
炎症起因物質との接触を避けること。
その方法は8つあります。
1.基礎化粧品、シャンプー、リンスを使用しない。
2.肌にトラブルがあるときはメイクをしない
(メイクが必要なときは、お湯のみで落とせるメイクに)
3.日常生活では日焼け止めを使わない。
4.顔、身体、髪、手は水またはお湯のみで洗う。
5.肌に触れる衣類や寝具は指定の洗剤で洗う。
6.抗菌剤配合の浴槽用洗剤や、除菌・消臭スプレーを使用しない。
7.クリーニングに出した衣類や寝具は直接肌に触れないようにする。
8.日常的に手で顔や髪に触らない。
詳しいやりかたはこちらを↓
見てくださいね。
▼生活習慣と生活空間で
「生活習慣と生活空間を改善すれば、
対象症状の予防と慢性化を防げるんですね」
はい。体力づくりをするように
日頃から肌のために環境づくりをするといいですね。
☆ご相談・ご質問など、どうぞお気軽に。
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