メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2016年10月18日配信

第529号 衣類・寝具『衣替えシーズンに気をつけたいこと』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2016/10/18━☆
       健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

              「秘密の皮膚科学」

       第529号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 10月も半ばとなり、
 朝晩はずいぶん冷えるようになりました。

 白木さんもすっかり秋の装いです。


 「急に寒くなって、あわててセーターを引っ張り出しました。
  でもなんだか、首のまわりがかゆいような......」


 そんなご相談が増えているんですよ。

 今回は、衣替えシーズンに気をつけたいポイントをお話します。

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                  ── 衣類・寝具 ──

         『衣替えシーズンに気をつけたいこと』の秘密

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 ▼衣替えシーズンに気をつけたいこと ~ 衣類編 ~


 「そういえばこのセーター、
  クリーニング店にお手入れをお願いしたものでした。

  そのまま着たから、かゆいのかしら......?」


 その可能性が高いですね。

 初めての冬を迎えるビギナーの方も、ベテランの方も、
 まずは秋冬ものの衣類についておさらいしましょう。



 ◎セーター・マフラー

  クリーニングに出した衣類には柔軟剤が付着しています。
  肌の弱い人がそのまま身につけると、触れた部分の肌に
  かゆみ、赤み、カサつきなどの症状が現れることがあります。

  着用する前に、非接触生活指定の中性洗剤で
  2回以上洗い直しましょう。



 ◎コート・ジャケット

  顎や頬がコートやジャケットの襟に触れていると、
  触れた部分がカサついたり、ニキビができたりすることがあります。

  指定の洗剤で洗ったマフラーやショールなどを巻いて
  ガードするとよいでしょう。

  特に、スタンドカラーのものは顔に触れやすいので、気をつけましょう。



 ◎手袋・帽子

  肌の弱い人が革の手袋をはめると、手が荒れてしまうことがあります。
  冬に手がカサつきやすい方は、中性洗剤で洗える素材の手袋を使いましょう。

  帽子も、額の赤みやかゆみの原因となることがあります。
  帽子に触れた髪が肌に触れ、その部分がかゆくなることも。

  帽子も、自宅で洗える素材のもの、
  抗菌などの加工がされていないものを選びましょう。






 ▼衣替えシーズンに気をつけたいこと ~ 寝具編 ~


 「洋服と同じように、
  寝具も秋冬物に取り替える時期になりましたね」


 そうですね。
 厚手の布団や毛布を出した方、
 そろそろ出そうかな、というも多いでしょう。


 「寒くなってくると、首元までしっかりと
  毛布や布団をかけて眠りたくなりますよね。

  しかし、それが原因で顎や頬にニキビができてしまった、
  というご報告が実践者の方から届いていますね」


 ええ。
 寝具には、抗菌加工や防ダニ加工など、
 洗っても落ちない加工が施されていることが多いのです。

 寝具の接触が気になる方は、
 枕や掛け布団などの肌に触れる部分に、タオルや手ぬぐい
 (指定洗剤で洗ったもの)をつけて、ガードするとよいでしょう。

 こたつ布団にも気をつけてくださいね。






 ▼衣替えシーズンに気をつけたいこと ~ その他いろいろ ~


 衣類・寝具のほかには
 こんなことに気をつけましょう。


 ◎入浴剤

  お湯が白く濁るタイプの入浴剤には、界面活性剤が使われています。
  また、湯上がりにしっとりするタイプのものは
  肌の自然な皮脂分泌を妨げてしまいます。

  『○○ソルト』などの塩を入れるという方もいらっしゃいますが、
  アルカリ性のようです。
  入浴後に赤みやかゆみが出るときは、使用を見直しましょう。



 ◎高機能肌着

  冷感タイプのものと同じように、発熱・保温効果のある肌着は
  かゆみやニキビの原因となることがあります。

  寒い季節に肌が荒れやすい方は、綿100%の肌着を選びましょう。



 ◎タイツ・レギンスなどのレッグウェア

  寒い季節は重ね着をする方も多いと思いますが、
  締めつけの強いものも、かゆみの原因となります。

  お腹周りや太ももがかゆいときは、
  締めつけ過ぎていないか、チェックしてくださいね。






 ▼おわりに ~ 季節の変わり目、『休養』も大切です ~


 今回は、衣替えシーズンに気をつけたいポイントをお話しました。
 白木さん、いかがでしたか?


 「本格的な冬を迎える前におさらいができて、よかったです!

  冒頭でお話した、首周りがかゆくなってしまうセーターは
  自宅では洗えないものだったので、
  スカーフを巻いたりハイネックのシャツを着たりして
  首元をガードしようと思います」


 寒い季節ならではの手間がかかる部分もありますが、
 楽しみながら工夫ができるとよいですね。


 朝晩の寒暖差が大きいこの季節は、
 心身にストレスがかかりやすくなります。

 それにともなって肌のバリア力も低下しやすく、
 ちょっとした刺激でかゆみやカサつきが出てしまうことも。

 疲れをためないよう休養をとり、
 暖かくして過ごしてくださいね。




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