バックナンバーメールマガジン「秘密の皮膚科学」

2025年02月04日配信
普及への一考察?『治療現場の現状』の秘密 ~その2~ | 第834号
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2025/02/04━☆
健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと
「秘密の皮膚科学」
第834号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
みなさん、こんにちは。
シニアフェローの牛田専一郎です。
先週は、
通院している患者さんの実情についてお話しました。
「どうして治療現場への導入が進まないのか、
患者さんの気持ちがわかってきました」
今日は医師サイドのお話をしましょう。
☆-------------------------------------------------------☆
普及への一考察?
『治療現場の現状』の秘密 ~その2~
☆-------------------------------------------------------☆
▼前回のふりかえり
白木さん、先週の内容は覚えていますか?
「もちろんです!
◇非接触生活の対象症状にはそれぞれ治療法が確立されている
◇通院患者さんは治療に満足しているから通っている
というわけで患者さんには非接触生活をやる理由も動機もない、
ということでしたよね」
そうでしたね。
「通院していれば、トラブルが起きたら
先生が治療してくれる、という
安心感がありますよね」
ええ。
今回は医師の実情を考えてみます。
対象症状にはすでに治療法が確立されているとお話しましたが、
各種皮膚疾患の診療ガイドラインが公開されています。
☆日本皮膚科学会「一般公開ガイドライン」
https://www.dermatol.or.jp/modules/guideline/index.php?content_id=2
「JAK阻害薬などの新薬の使用ガイドも
すでに出来ているんですね」
そうですね、白木さん。
逆に言えば、ガイドラインにない方法を試すことは
医師にもリスクやハードルが高いと考えられます。
個人で方針を決められない勤務医の場合は
特にそうですね。
▼業界の動向は
このメルマガで何度かお話していますが、
皮膚科の調剤医療費は上昇傾向にあります。
☆第820号 注射薬?『皮膚科で増える薬剤料』の秘密
https://hisesshoku-derm.com/archives/2024/10/_820.php
「たしか外用剤、注射薬が着実に伸びていましたよね」
そうでしたね、白木さん。
特に「注射薬」の伸び率は目覚ましいものがありました。
注射薬は特に高額な治療になります。
ガイドラインで定められている通りの診療をすれば
薬の使用も増え病院は治療費増収となります。
レーザー治療やヒアルロン酸注射などの
美容医療を行っている病院も増えていますから
短期的に結果を求める患者さんが多いのでしょう。
「なるほど。お医者さん側としても
ガイドラインに添っていたほうが無難ですね」
そうなんです、白木さん。
業界の動向は非接触とは反対に
進んでいるのです。
▼普及への道は一直線ではない?
「う~む......。
牛田さんはどうするおつもりですか?」
牛田はそれでも普及はできると考えています。
なんでもそうですが、新しく見える方法が
簡単に受け入れられると思うことが、そもそも
大間違いだと思いましょう。
好運は不運の形でやってくるとも言いますし。
「でもこの方法はなかなか理解されない
状況ですよね?」
ええ。
ですから、何本か道を作ってみましょう。
いわゆるルート開発です。
学会でもよく医師から
「シャンプーでかぶれる患者さんがいる」
「唇が荒れてしまう方が多い」
という話を聞きます。
そんなときに、医師が患者さんに
荒れない口紅や、シャンプーなしで洗うための手袋などを
案内できるようにしておく形を考えています。
「製品がきっかけであっても、
患者さんが非接触生活に気づけるサイトから
購入してもらう流れですね」
そうですね。
▼理論が先か製品が先か
方針を少し転換して
非接触生活の理解に強くこだわらず
使う製品からも進んでいけるという形です。
言ってみれば非接触生活の入口の導線、
間口を広くする戦略でしょうか。
ご感想やご意見がありましたら
牛田と白木さんに教えてくださいね。
☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞ
https://jstcd.or.jp/contact/
普及への一考察?
『治療現場の現状』の秘密 ~その2~
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▼前回のふりかえり
白木さん、先週の内容は覚えていますか?
「もちろんです!
◇非接触生活の対象症状にはそれぞれ治療法が確立されている
◇通院患者さんは治療に満足しているから通っている
というわけで患者さんには非接触生活をやる理由も動機もない、
ということでしたよね」
そうでしたね。
「通院していれば、トラブルが起きたら
先生が治療してくれる、という
安心感がありますよね」
ええ。
今回は医師の実情を考えてみます。
対象症状にはすでに治療法が確立されているとお話しましたが、
各種皮膚疾患の診療ガイドラインが公開されています。
☆日本皮膚科学会「一般公開ガイドライン」
https://www.dermatol.or.jp/modules/guideline/index.php?content_id=2
「JAK阻害薬などの新薬の使用ガイドも
すでに出来ているんですね」
そうですね、白木さん。
逆に言えば、ガイドラインにない方法を試すことは
医師にもリスクやハードルが高いと考えられます。
個人で方針を決められない勤務医の場合は
特にそうですね。
▼業界の動向は
このメルマガで何度かお話していますが、
皮膚科の調剤医療費は上昇傾向にあります。
☆第820号 注射薬?『皮膚科で増える薬剤料』の秘密
https://hisesshoku-derm.com/archives/2024/10/_820.php
「たしか外用剤、注射薬が着実に伸びていましたよね」
そうでしたね、白木さん。
特に「注射薬」の伸び率は目覚ましいものがありました。
注射薬は特に高額な治療になります。
ガイドラインで定められている通りの診療をすれば
薬の使用も増え病院は治療費増収となります。
レーザー治療やヒアルロン酸注射などの
美容医療を行っている病院も増えていますから
短期的に結果を求める患者さんが多いのでしょう。
「なるほど。お医者さん側としても
ガイドラインに添っていたほうが無難ですね」
そうなんです、白木さん。
業界の動向は非接触とは反対に
進んでいるのです。
▼普及への道は一直線ではない?
「う~む......。
牛田さんはどうするおつもりですか?」
牛田はそれでも普及はできると考えています。
なんでもそうですが、新しく見える方法が
簡単に受け入れられると思うことが、そもそも
大間違いだと思いましょう。
好運は不運の形でやってくるとも言いますし。
「でもこの方法はなかなか理解されない
状況ですよね?」
ええ。
ですから、何本か道を作ってみましょう。
いわゆるルート開発です。
学会でもよく医師から
「シャンプーでかぶれる患者さんがいる」
「唇が荒れてしまう方が多い」
という話を聞きます。
そんなときに、医師が患者さんに
荒れない口紅や、シャンプーなしで洗うための手袋などを
案内できるようにしておく形を考えています。
「製品がきっかけであっても、
患者さんが非接触生活に気づけるサイトから
購入してもらう流れですね」
そうですね。
▼理論が先か製品が先か
方針を少し転換して
非接触生活の理解に強くこだわらず
使う製品からも進んでいけるという形です。
言ってみれば非接触生活の入口の導線、
間口を広くする戦略でしょうか。
ご感想やご意見がありましたら
牛田と白木さんに教えてくださいね。
☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞ
https://jstcd.or.jp/contact/

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