メールマガジン「秘密の皮膚科学」
2018年12月18日配信
第551号 治療満足度?『患者がクリニックに求めているもの』の秘密
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2018/12/18━☆
健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと
「秘密の皮膚科学」
第551号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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みなさん、こんにちは。
シニアフェローの牛田専一郎です。
前回は非接触生活を実践することで、
深刻な肌トラブルを回復させた2人の実践者の声を紹介しました。
☆第550号 30年以上の肌トラブルが?『非接触生活・実践者の声(2)』の秘密
「ずっと悩まれていた肌トラブルを
克服されたという嬉しい報告でしたね。
もっといろんな方の実践の声も、
聞いてみたくなりました!」
そうですね、白木さん。
今回は7日間のラーナー講座の受講生宛てに
受講3週間後にお送りしているアンケート結果をご紹介します。
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治療満足度?
『患者がクリニックに求めているもの』の秘密
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ラーナー受講生にお送りしているこちらのアンケートですが、
4年間で478名の方が回答してくださいました。
肌の変化についてだけでなく、みなさんの通院経験や
治療満足度についてもお聞きしています。
▼通院経験について
『Q1.皮膚疾患で病院に通ったことはありますか。』
・はい ...... 64%
・いいえ ...... 36%
また、通院経験のある方について、疾病名を
お聞きしたところ、次のような結果になりました。
1位 ニキビ(尋常性ざ瘡) ...... 27%
2位 アトピー性皮膚炎 ...... 20%
3位 脂漏性皮膚炎 ...... 12%
続いて「湿疹」「アレルギー性皮膚炎」
「シミ・色素沈着」「酒さ」の順になりました。
順位自体は変わらないものの、
「アトピー性皮膚炎」の割合が若干増えているのも気になります。
▼治療満足度は?
『Q2.(通院経験のある方に)病院での治療に満足されましたか?』
・はい ...... 19%
・いいえ ...... 81%
治療に満足していない方が8割と、以前と変わらず
不満を抱えている方が多い結果となりました。
☆2015年の結果では、治療に満足した方は20%でした。
それぞれの理由を見ていきましょう。
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◆「満足している」の理由
・強い保湿剤を使い治った
・症状が多少おさまったため
・ステロイド治療で治った
・飲み薬と塗り薬で改善した
・その当時シャンプー、トリートメントを使用しており
薬に頼らずシャンプーなどの使用をやめるよう医師から言われた
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◆「満足していない」の理由
◎治療法に関するもの
・どこの病院にかかってもステロイドの塗り薬を処方されるだけで、
原因、病名、治療法などの具体的説明がない
・ステロイドを塗り続けることになり、止めると副作用でまた
湿疹や痒みが出るの繰り返し。
・薬を飲み続けなければならないので、
根本的な治療法ではないと感じた。
・美容皮膚科ではエステやサプリや化粧品を勧められたり、
根本的解決にならなかったこと。
・何回も病院を変えたが、どこも同じ。
◎診察に関するもの
・待ち時間が長く、診察時間が短い。
・根本的に治らず、何度も通院する。
・「これ以上できることはない」とさじをなげられてしまった。
・パソコンばかり見て症状をきちんと見ない。
・治らないのを患者のせいにする。
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治療に満足していない方の半数以上が、
ステロイド治療による不安や不信感を挙げていました。
以前取ったアンケート結果に比べても、
ステロイドについて触れている回答が
大幅に増えている、という印象があります。
近年、学会では患者が自己判断で中止しないよう、
医師が適切な量と期間を指導することを強調しています。
患者側の意識との間に、大きなズレがあるようです。
▼クリニックに求めるものは?
アンケートでは、続けて次の質問をしています。
『Q3.皮膚臨床技術研究会の会員クリニックがあったら
通院してみたいと思われますか。』
・はい ...... 82%
・いいえ ...... 18%
この比率に関しては、以前の結果と全く同じでした。
「通院したい」「したくない」の理由を、
それぞれ見てみましょう。
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◆「はい」の理由
・薬に頼らずに、根本的に治したいと思うから
・今の肌状態が本当によいのか不安になるので実際に
診てもらって指導を受けたい
・薬を売りたい医師よりも、非接触生活について
理解されている医師のほうが信用できる。
・定期的に測定や相談に乗って貰えるところがあれば心強い
・丁寧に診てくれそうだから。寄り添った治療をしてくれそう。
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◆「いいえ」の理由
・通院するほどひどい状態ではないから。
・時間がないから
・通わなくても肌の調子も安定しているから。
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非接触生活を導入しているクリニックがあったら
通院してみたいと回答された方が求めているものは、
「根本的な治療」と「安心感・信頼感」でした。
▼おわりに 1日でも早い非接触生活の普及を
今回はラーナーの皆さんにご協力いただき集計した
アンケートの結果を紹介しました。
白木さん、いかがでしたか?
「以前の結果と比べてみると、みなさんの
悩みや症状に若干の変動があることがわかりました。
また、あらためて非接触生活を指導できる
クリニックの必要性を、感じることができましたね」
そうですね。
アンケートでは皮膚科を何軒も転々としても
根治にいたらなかった方も多くいらっしゃいました。
皮膚科にかかる皮膚炎の多くは、
原因物質との接触を避けることで
改善することができます。
非接触生活のクリニックへの普及を地道に
進めていかなければいけませんね。
☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞこちらへ。
次号の「非接触生活プロジェクト」は12月20日配信予定。
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