バックナンバーメールマガジン「秘密の皮膚科学」
2016年07月19日配信
第517号 荒れやすい?『妊娠中の肌トラブル』の秘密
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2016/07/19━☆
健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと
「秘密の皮膚科学」
第517号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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みなさん、こんにちは。
シニアフェローの牛田専一郎です。
今回は、妊娠中のフェローのSさん(30代・女性)
からいただいたレポートをご紹介します。
妊娠初期に起きた肌トラブルと、
その後の経過を教えてくださいました。
赤ちゃんのスキンケアについてもお話します。
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── 荒れやすい? ──
『妊娠中の肌トラブル』の秘密
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▼妊娠中は肌荒れしやすいと言うけれど
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◆『妊娠初期の肌荒れ。その原因を考えてみました』
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こんにちは。
非接触生活を始めて、1年半が過ぎました。
そして現在、妊娠8ヶ月です。
マタニティー雑誌や本の情報によりますと、
妊娠すると、ホルモンバランスの影響でお肌が荒れるそうですが、
私の場合は違ったと感じるので、ご報告させて頂きます。
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◯みるみる変化する身体。肌にもブツブツが
非接触生活を始めて、日に日にお肌がキレイになっていきました。
それが去年の年末、顔に小さなブツブツができ始め、
なんだろう? と思っていた矢先、妊娠が発覚しました。
みるみる変化してゆく自分の身体、つわり、だるさ、
精神的な浮き沈み、まるで自分の身体ではないかの様な変化に
「妊娠するとお肌が荒れる」という情報を聞いて
「本当だ......!」と慌ててしまい、初めての経験に不安になり、
なんと石けん洗顔+クリームという、これまた
自分ではないかの様な行動をとってしまいました。
結果は、そんな事をしても良くなるはずもなく、
赤みや痒みが増す事態。
やっぱりコレはダメだと目が覚めて、
そう言えば非接触生活を1年続けてきて
慣れたせいで手抜きしていたり、適当になってるところがある!
だから、ホルモンバランスが変化した時、
余計にお肌に現れやすくなったのでは!? と思いました。
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◯非接触生活の基本を思い出して
というわけで、また非接触生活の初心に戻り、
丁寧に手を洗う、長い髪を顔につかないよう束ねる、
枕カバーや顔につく布団部分に当て布をしてこまめに取り替える
など、少し気をつけただけで、すぐ改善しました。
妊娠初期に一瞬、肌にブツブツが出ただけで、
非接触生活を見直してからは、またどんどんキレイになり、
最近は会う人会う人に
「肌が綺麗になったねー!」と言われます。
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▼白木さん、Sさんのレポートはいかがでしたか?
「妊娠中は肌トラブルが起こりやすくなるというお話、
私も聞いたことがあります。
やっぱり、ホルモンバランスが変化するからなのでしょうか?」
そんなふうに言われることが多いようですが、
皮膚は、女性ホルモンの標的器官ではありません。
妊娠が、肌トラブルの直接の原因となることはないのです。
妊娠すると、心身に変化が起こります。
変化に伴ってストレスが生じ、肌のバリア力も低下する。
だから肌トラブルが起こりやすくなるのです。
「Sさんの推測は当たり! ですね」
そうですね。
肌のバリア力が低下しているなと感じたら
Sさんのように、非接触生活の基本に立ち返りましょう。
一次刺激性物質に触れないように過ごしていれば、
肌の状態はすぐ元に戻りますよ。
▼女性ホルモンと肌の関係
女性ホルモンについては
バックナンバーでもお話しています。
ご興味のある方は、ぜひ読んでみてくださいね。
☆第183号 5つのキーワード?『生理とお肌』の秘密
http://hisesshoku-derm.com/archives/2009/02/183.php
☆第184号 運動能力も低下しない?『生理とお肌』の秘密(2)
http://hisesshoku-derm.com/archives/2009/03/184.php
▼ママは非接触生活。赤ちゃんは?
Sさんから、こんなご質問もいただきました。
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◆『赤ちゃんにスキンケアは必要ですか?』
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ところで、大事な質問があります。
マタニティー雑誌などによると、赤ちゃんは
赤ちゃん用の石けんやシャンプーで沐浴をするそうです。
赤ちゃん用の保湿クリームや、日焼け止めも必要とあります。
大人の私が石けんもシャンプーも保湿もしていないのに、
赤ちゃんに必要なのかなと思うのですが......。
やはり、人生初の経験で、自分では判断できず
情報に流されそうなところがあります。
うちの母は、赤ちゃんは頭に垢が溜まるから、
よく洗ってあげなくちゃ、と言います。
赤ちゃんのお肌は、弱いですか?
バリア機能はもう整っていますか?
オムツかぶれや保湿にクリームが必要ですか?
ベビーパウダーや日焼け止めも必要ですか?
お返事頂けましたら、大変助かります。
よろしくお願い致します。
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赤ちゃんの肌も、大人の肌も、皮膚生理は同じです。
クリームや日焼け止めなど、肌を傷めるものと
接触させないようにしましょう。
ベビーパウダーにも、一次刺激性物質が使われているものがあります。
注意してくださいね。
育児書などでは、石けんで皮脂をしっかり落とすことが
すすめられていることがあるようですが、
皮脂はお湯のみで充分落とすことができます。
乳幼児はよく汗をかきますので、
1日に2回でも3回でも、こまめに沐浴をしてあげるとよいでしょう。
子育て中の実践者の方から
『小さな子供に洗浄剤も保湿剤も使っていませんが、
髪も肌も、きれいな状態を保っています』
というご報告が届いていますよ。
▼おわりに ~ 抗菌・柔軟加工にも気をつけて ~
「赤ちゃんと一緒に非接触生活ができるんですね。
そういえば、ベビー用品には抗菌加工されたものが多いような......」
ええ。ベビー用品には抗菌加工がされたものがたくさんあります。
洗えない寝具に施されている柔軟加工にも、気をつけましょう。
赤ちゃんの肌が直接触れないよう、指定の洗濯洗剤で
2回以上洗ったタオルなどを敷いておくといいですね。
抱っこするときなどに大人の服に赤ちゃんの顔が接触して、
赤み出てしまった事例もあります。
子育てをしながら一次刺激性物質との接触に注意するのは
大変なことかもしれませんが、できる範囲で気をつけながら、
親子で楽しく非接触生活ができるといいですね。
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