バックナンバーメールマガジン「秘密の皮膚科学」
 
2019年07月16日配信
第579号 対策必須?『汗の季節到来』の秘密
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2019/07/16━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと
           「秘密の皮膚科学」
    第579号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。
 「牛田さん、今年も汗による肌トラブルの
  ご相談が増えてきましたね!」
 そうですね、白木さん。
 7月初めに夏の非接触対策について
 お話ししましたが、いよいよ汗のご質問が
 届き始めました。
 今回は汗によるかぶれやかゆみについてです。
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          対策必須?
       『汗の季節到来』の秘密
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 ▼汗がもたらす影響は?
 まずは、汗をかいてかゆいという
 Mさんのご相談です。
 「汗をかくと顔が痒くなります」Mさん
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 いつもありがとうございます。
 何もつけない美容法を実践して
 二年近くなります。
 去年の夏は日差しを気にしてメイクを
 二ヶ月してしまいましたが、チクチクして止め、
 今年は何もつけていません。
 去年もそうでしたが、気温が高くなると汗をかき、
 顔が痒くなり赤くなります。マメに湿らせた
 ガーゼタオルでそっと拭きますがー
 ネットでは洗いぱなしだと肌があれて、
 ちゃんと化粧水、乳液で手入れすれば
 汗による痒みや赤みはましになるとありますが。
 どうすればよいでしょうか?
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 「そもそも、汗をかくとかゆいのはなぜですか?」
 白木さん、いい質問ですね。
 出始めの汗はミネラル分が多く、
 アルカリ性に傾いています。
 実は汗も一次刺激性物質なのです。
 そのため肌の弱い方には刺激となり、
 かゆみや湿疹などの症状が現れやすくなります。
 ☆おさらいは↓
 第288号 汗が原因じゃない? 『汗をかいたとき』の秘密
 ▼汗から肌を守るお手入れは?
 Mさんもメールに書かれているように、
 一般的には、「洗いっぱなしで保湿しないと
 バリア機能が低下して肌が荒れやすくなる」と
 言われています。
 化粧水や乳液を使うと、汗による肌荒れを
 予防できるような気がしてしまいますが。
 基礎化粧品にも肌の弱い方には刺激となる
 一次刺激性物質が使われています。
 残念ですが、化粧品をつけて肌を
 保護することはできません。 
 「では、汗から正しく肌を守るためには
  どうすればいいのでしょうか?」
 肌のバリア力が正常に機能していれば
 汗がトラブルの原因となることはありません。
 特に顔や首筋にかゆみが出ることが多いのですが。
 汗でかゆみが出るということは、
 その部分に一次刺激性物質との接触が
 残っているということですね。
 ミネラル分を多く含んだ汗に触れた髪から
 間接接触を繰り返す場合もありますし。
 また洗えない素材の衣類や、
 冷感や抗菌など、機能性素材の衣類が
 首筋に触れてかゆみが出ることも。
 汗をかいてかゆみが出る部分に
 触れているものを確認してみましょう。
 ▼おわりに ~汗をかいたら~
 今回は汗から肌を守るための知識を解説しました。
 白木さん、いかがでしたか?
 「最後に質問なのですが、汗をかいたらすぐ
  洗い流したほうがいいのでしょうか?」
 そうですね。
 出始めの汗は刺激が強いので、
 そのままにせず濡れたタオルや指定のペーパータオルで
 こまめに拭くようにするといいですよ。
 なお、汗や皮脂はお湯のみで十分落とすことができます。
 お風呂に入るときも、石けんやボディソープを
 使わないように、お湯のみでやさしく洗ってくださいね。
 また、直接肌に触れるものは綿素材のものを
 選び、汗をかきやすい部分を締め付けないような
 通気性の良い服を選ぶようにしましょう。
 ☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞこちらへ。
 
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