メールマガジン「秘密の皮膚科学」
2004年11月24日配信
第6号 反響の秘密(2) あなたもしている!? 思い込みの秘密
みなさん、こんにちは。
コスメプロデューサー・牛田専一郎です。
メルマガ発行1ヶ月にして、読者のみなさまから
沢山のお問い合わせや感想のメールをいただき、
喜んだり、驚いたり、お返事を書いたりと、大忙しの毎日です。
先週から『反響の秘密』と題して、
みなさまからいただいたメッセージをご紹介しつつ、
その疑問や不安にお答えしています。
今週取り上げるのは、メッセージの中にたびたび登場した
「思い込み」について。
どうやら、根拠のない、誤った情報が
まことしやかに定着してしまっているようなのです。
今回は、その中で特に根が深いなぁ・・・という印象を受けた
2つについて、その真実をお話したいと思います。
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反響の秘密(2) あなたもしている!? 思い込み
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▼化粧水は、皮膚にしみこむ!?
まず最初に、牛田の提唱している「洗顔後なにもつけない」という方法に
寄せられた、こんなメッセージをご覧ください。
○エステで「洗顔後の毛穴が開いているときが、化粧水が良くしみこむタ
イミングです!」と言われました。牛田さんとまったく逆のことを言っ
ているようですが・・・?(Oさん)
○自分で潤いを作り出す能力が衰えているからこそ、外から化粧水などで
潤いを補う必要があるのではないのですか?(Mさん)
白木さん、何かひっかかる部分はあります?
「なんにも。とってもまともな疑問に思えますけど?」
おっと。白木さんも気づかないとは。
これは相当根深い思い込みのようですね。
では、解説に入ります。
びっくりしないでくださいね・・・
お肌には、何もしみこまないんです。
お肌の外側から、何かを補うことはできないんです!
先週も申し上げたとおり、お肌の一番の役割は、体内を守ることです。
身体の一番外側で、紫外線やばい菌、化学物質などの侵入を防ぎ、外的刺
激から体内を守っているのです。
つまり。
お肌は、体内に何も入り込ませない機能を持っているものなのです。
信じられない! というみなさん。
想像してみてください。
海に入っても、ドロ水のなかに入っても、体内に海水やドロ水は入ってき
ませんよね?
化粧品だって同じなのです。
お肌につけても、表面が保湿されるだけ。
その中にまでしみ込むことはないのです。
化粧水や美容液の広告には、「しみこむ」「内側まで潤う」といった表現
が使われていますが、悲しいことにそれは化粧品を売るための文句に過ぎ
ません。
ですから、第3号で申し上げたとおりなんです。
美肌の秘訣は『運動・栄養・休養』という結論に行き着くのです。
http://hisesshoku-derm.com/archives/2004/11/3_1.php
肌の美しさは、外側からではなく、内側から手に入れるものなのです。
し、白木さん?
「・・・・・・」
あんまりにも驚くと、黙ってしまうタイプのようですね。
▼空気が乾燥してるから、肌も乾燥する!?
さらに、もうひとつの思い込みについてお話します。
読者の方からいただいたメッセージの中に
しばしば登場するフレーズがありました。
「冬場になって、空気が乾燥するにつれて肌もカサつき・・・」
というものです。
ここにも、思い込みが含まれています。
白木さん、今度は分かります?
「えぇぇ、ここにも!?
わわ、わかりません・・・(だんだん小声)」
やっぱり。
こちらも常識として定着してしまった思い込みのようです。
結論から言うと、乾燥した空気が原因で、お肌がカサつくことはないので
す。生命維持という責務を担っている皮膚は、「湿度が低い」という理由
だけで皮膚から水分を奪われるわけにはいかないのです。
よく、秋になったから、空気が乾いているから・・・という理由で
カサつきが語られているのを耳にします。
でもそれは、またしても! ですが、化粧品メーカーの販売戦略なのです。
彼らは(もちろん私もその中に含まれているのですが・・・)
より多くの人により多くの化粧品を消費してもらいたいのですから。
では、なぜ秋冬になると肌がカサつくのでしょうか?
季節の変わり目などには、気温差をはじめ、外部環境のさまざまな変化が
おこります。人間の身体は、それらの変化に対応しながら恒常性(ホメオ
スタシス)を保とうとします。
恒常性の維持は無意識のうちに行われますが、人間の身体にストレスを与
えます。
そこで感じたストレスは、お肌にも変調をきたしてしまうのです。
ストレスから肌の角質が立ち上がり、カサつきとなって現れるのです。
つまり、空気の乾燥がそのままダイレクトに肌の乾燥に結びついているわ
けではないのです。
角質が立ち上がっているときは、その部分にだけ、ほんの少ししっとりす
るローションを塗り、皮脂膜を作ってあげるようにしましょう。
じきに、身体は環境に順応できるようになります。
肌の変調は一時的なこと。
焦って過剰なケアをせず、お肌が弱っているなと感じたら、少し手を差し
伸べるような気持ちで、やさしく適切なお手入れをしましょう。
白木さん、まだ考え込んでしまっているようです。
ちょっとショッキングな内容だったでしょうか?
牛田には、みなさんの知識が巷にあふれる美容情報に左右されてしまって
いるということが、ショックでした。。。
次回は、みなさんから頂いた質問を、Q&A形式にしてお届けします。
一人でも多くの方に参考にしていただけたら、と思っております。
どうぞお楽しみに!
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~読者の方から頂いたメッセージをご紹介します~
「秘密の化粧品」メール相談室
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先々週より、連載で当メルマガ読者のさつきさん(30歳の女性、敏感&乾
燥肌)と牛田とのメールのやりとりをご紹介しています。
前回は、日焼け止めやクレンジングの使用をやめること、もっとやさしい
洗顔を心がけていただくこと、化粧水の使用は少なめにすること、などな
どをアドバイスさせていただきました。
さて、さつきさん。
牛田のアドバイスはいかがだったでしょうか?
┌――┐
|\/| さつきさんからのメッセージ
└―――――――――――――――――――――――――――――――――
牛田さん、こんにちは。
前回のメールで「洗いすぎ」という指摘をいただきましたが、
本当にその通りだったようです。
以前は、1~2分すすいでいましたが、20秒以内に短縮してみたところ
自分でもびっくりするほど、肌が落ち着いたんです。
それから、「日常の紫外線は皮膚が防いでくれるのだから日焼け止めはい
らない」というお話について。
まさに目から鱗でした!!
以来、日焼け止めをつけるのをやめてしまったので、同時にクレンジング
も必要なくなってしまいました。
朝の洗顔も、水で流すだけにしてみました。
ですが、鼻の毛穴の黒ずみだけが気になっています。
以前使用していた日焼け止めは、化粧下地も兼ねていたので、毛穴の黒ず
みがカバーできていたのですが・・・
何か別の方法はないものでしょうか?
それから、日中の油浮きも気になっています。
油とり紙が必需品になってしまっていますが、
こちらも何かよい方法はないでしょうか?
よろしくお願いいたします。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
(注)前回のメールで「洗いすぎ」と指摘したのは1~2分すすいでいたこと
ではなく、日焼け止めをつけクレンジングをする洗顔行為のことです。
言葉が足りませんでしたね・・・
ほてりを感じる時など、流水で肌が冷えるまですすいで頂く場合もあり
ます。
┌――┐
|\/| 牛田からのメッセージ
└―――――――――――――――――――――――――――――――――
さつきさん、こんにちは。
さっそくお試しいただけたようですね。ありがとうございます。
日焼け止めは、汗をかいたり、海に入ったりしても落ちないように作られ
ていますから、水洗いだけでは落ちないんです。
そのためにクレンジングが必要になるわけですが、クレンジングは角質を
痛め、お肌から潤いを奪ってしまいます。
さつきさんが悩んでおられたカサつきの原因は、クレンジング行為にあっ
たようですね。
毛穴の黒ずみを気にされているようですが、
毛穴が黒ずんでいるのは、毛穴が広がってしまっているからです。
こちらの原因も、強い洗顔剤を使った洗顔によるもの。
クレンジングが必要になるようなメイクや下地を使わずに、水による洗顔
を続ければ、次第によくなりますよ。
それから、油浮きについて。
油浮きも、今まで使っていた日焼け止めの影響と思われます。
日焼け止めを使わなくなれば、次第に油とり紙も必要なくなるでしょう。
さつきさんのお肌がもっと輝きますように!
コスメプロデューサー 牛田専一郎
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さつきさんと私のやりとりは、この後まだまだ続きます。
連載で少しづつご紹介していきますので、どうぞお楽しみに。
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次号の秘密
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次号は
1.『反響の秘密(3) ズバリ答えます! Q&A集』
2.『メール相談室 さつきさんからのおたより(4)』
をお届けします。
来週も、世間でまことしやかにささやかれている常識が
見事にひっくり返ります。
どうぞ心のご準備を・・・
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