バックナンバーメールマガジン「秘密の皮膚科学」

2020年08月25日配信

第630号 合えば大丈夫?『化粧品の使い方』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2020/08/25━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第630号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 「牛田さん、友達から化粧品を
  変えたら肌の調子がよくなったという
  話を聞いたのですが・・・」


 なるほど。

 肌に合う化粧品ならつけたほうが
 よいのか、白木さんは気になっているようです。
 ひさしぶりにおさらいしてみましょう。

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           合えば大丈夫?

         『化粧品の使い方』の秘密

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 ▼肌に合う化粧品は存在しない?!


 自分の肌に合う化粧品を求めて
 さまざまなものを試してきたという方が
 多いと思います。

 まずは皮膚の役割をおさらいしてみましょう。

 皮膚の役割は体内を守ること。

 皮膚は、角質層、汗と皮脂からつくられる
 皮脂膜、皮膚常在菌に表面が覆われ、
 外的刺激や悪性菌から体内を守っています。

 何かをつけることは皮脂膜の生成を妨げ、
 常在菌のバランスを崩してしまいます。

 本来皮膚はそれ自体で完結している臓器です。


 「体内を守る役割があるから、
  肌に何をつけても浸透はしないという
  ことですね?」


 ええ。
 皮膚生理から考えると、「肌に合う化粧品」は
 ありえないものなのです。

 化粧品を変えて肌の調子が良くなった、と
 感じることがあるのは、化粧品の使用感に
 ごまかされているのかもしれません。

 どのような成分を配合しても
 皮膚には浸透しませんので、


 (角質層まで浸透、という
  広告表現は使えますが)


 じつは化粧品の開発で最も重要視
 されているのがその使用感です。

 みずみずしい感じ、さっぱりした感じ、
 べたつきが抑えられる感じ、ハリを与える感じ、
 しっとりうるおう感じ・・・

 さまざまな感触改良剤を配合して、
 肌に良い感じを演出しているのです。

 残念ですが、〇〇エキスなどの肌に良さそうな
 成分が作用しているわけではありません。


 「肌に効いている感じは、
  演出されているだけだったんですね・・・」


 残念ですが、そうなのです。






 ▼これまで使えていたのに


 「今まで使ってきた化粧品が
  急に合わなくなることがありますよね。

  年齢で肌質が変わるせい、とか
  言われますが・・・」


 今までトラブルを起こさずに使えていた化粧品で、
 急にトラブルが出た経験がある方も
 多いかもしれませんね。

 それは、肌に接触する一次刺激性物質の
 増加や、ストレスによる肌のバリア力の低下が
 原因と考えられます。

 一次刺激性物質を含む化粧品や日用品との
 接触が増えていたり、季節や生活環境の変化で
 ストレスがたまっていたり。

 そんな中ではいつもの化粧品が
 刺激となることがあります。

 接触物や肌のバリア力の変化は、
 なかなか自覚できないため、
 突然トラブルが起きたように感じてしまうのです。






 ▼非接触生活が合わないことはある?


 皮膚はもともと何もつける必要がない器官ですので、
 何もつけないことが肌に合わないということは
 皮膚生理上ありません。

 ただ、非接触生活を始めると、
 化粧品で見た目や手触りをごまかせないので、
 本来の素肌の状態に戻ります。

 最初はカサつきや赤み、シミを見て
 がっかりしてしまうかもしれません。

 でも、皮膚に手遅れはありません。
 肌を傷めるものとの接触を断てば
 必ず隠す必要のない、健康な素肌に戻ります。






 ▼おわりに


 非接触生活で肌がきれいになってくると、
 化粧品をつけたらもっときれいになれるのでは、と
 期待してまた肌を傷めてしまう方もいます。

 化粧品は「つけたほうがよいもの」ではありません。

 肌の弱い方は皮膚生理を妨げないことを
 第一に考えてくださいね。






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